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古い話で恐縮だが、3〜40年前に「ピーターの法則」が盛んに言われた。ウィキペディアで調べたら「能力主義の階層社会において、人間は能力の極限まで出世する。すると有能な平(ひら)構成員も無能な中間管理職になる」と書いてある。筆者が習ったのは「有能な職長を管理職に昇進させても、無能な管理職になる。人の能力以上のことを求めてはいけない」と言われたように記憶する。
溶接工として優秀で、溶接技術を他人に教えるのも上手い者がいた。そこで職長に昇格させた。本人はますます張り切って、部下の溶接技術を向上させ、部下も心酔し、溶接現場は素晴らしい職場となった。優秀な職長として何度も表彰を受けた。そこで管理職に昇格させ、旋盤など他の職種を含む現場を管理させた。溶接技術が通用しない他の職場では、無能な管理職と言われた。確かこのような例話だったと記憶する。
今の、菅首相・岡田幹事長を見ていると、当に「ピーターの第一法則」に合致する。二人は能力以上の地位に就いた。だから無能に見える。ピーターの第二原則は「人間が悉く出世して行くと、全ての階層が無能な者の集まりになる」。ピーターは、それを避けるには、昇進させる前に新たな地位に対して充分な訓練を受けさせ、新しい地位に相応しい能力がある者だけを昇進させるべきだと説いている。
菅・岡田氏ともに、新しい訓練を受けることもなく、また、その能力を確かめる前に現職に就いたと言うことになる。今にして思えば、07年に自民党との大連立の話があった時、小沢氏が「我が党は政権の中枢に居たことが無く、経験不足のため、自民党と一緒になって政権の動かし方を勉強させて欲しい」と当時の福田首相に語った、との話が流れたが、それが事実なら先見の明があったことになる。
今の菅・岡田氏の政権運営の無能さを見ると、ある日外部から優秀な管理職が来て、一気に新しい仕事が増え、管理職に抜擢された職長のように見える。処が、外部からの優秀な管理職を妬み、その足を引っ張る者がいたお陰で、職長から抜擢された者がその管理職の後釜に就いた。そして、優秀な管理職の職場復帰を妨げている。そのような図式に見えるのだ。無能な人間の典型的な思考・行動パターンの一つである。
無能な人間のもう一つの典型的な思考パターンが、成功体験に拘泥することである。6月に「脱小沢」を言い、菅内閣の支持率が急激に上昇した。また、参院選惨敗の責任も取らずに挑戦した民主党代表選でも、「(似非)クリーン」「反小沢」で支持率が上昇した。二人はこの二つの成功体験が忘れられないのだろう。特に、民主党代表選ではマスコミの異常な応援があったのだが、その自覚もないようだ。
菅首相や岡田幹事長の国会運営の無能さは、柳田法相の更迭で証明された。大臣一人の首を切りながら、野党から何も引き出せなかった。今、小沢氏を政倫審に招致し、野党とどう取引するのだ。通常国会では審議拒否は一切しないとか、そう云う言質でも取れるのか。国会審議が滞るのは、尖閣問題に関する無責任発言とビデオ流出、失言閣僚に対する問責決議などなど、菅内閣が自ら撒いたタネによるものである。
小沢氏が国会の招致に応じると発言したのは、(訳の分からない理由で)検察審査会が起訴相当を議決する前の話。しかも小沢氏に関する疑惑は、小沢氏に嫌疑をかけた検察の最高責任者である大林検事総長が「起訴する証拠はない」と言っているのだ。野党が小沢氏の「政治とカネ」と言うなら、その何が問題かを、逆に質問すべきだ。そして、嫌疑をかけたが不起訴にした検察に説明させれば済むことである。
菅内閣の支持率が低落したのは、もともとマスコミが水増しした支持率であったことに加え、尖閣での対中国政策の失敗、突如言い出したTPP、胡錦涛国家主席との卑屈なメモ会談などで、菅首相の無能ぶりが明らかになったからである。国民が望むのは「政治とカネ」よりは景気対策・雇用対策。だが、今やっていることは何だ。小沢氏に対する野党の言いがかりに便乗して、二匹目の泥鰌を狙い、「反小沢」による内閣支持率の回復を目論でいることだけではないか。支持率が下がるのは必然である。
http://www.olive-x.com/news_30/newsdisp.php?n=101319
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