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(回答先: 小沢氏招致問題で主権者国民は仮免菅首相を糾弾 (植草一秀の『知られざる真実』) 投稿者 明るい憂国の士 日時 2010 年 12 月 14 日 19:44:35)
「朝スバ」で与良正男と杉尾秀哉を論破した森ゆうこの感動的勇姿
本日(12/14)のTBS「朝ズバ」での森ゆうこの弁論は素晴らしかった。優秀で勇敢な政治家の言論だ。みのもんた、与良正男、杉尾秀哉、高木美也子らの五人衆による集中攻撃を一人で論破し、20分間の生放送の討論を堂々の独演会に変え、視聴者を圧倒的に説得した。こういう映像を私は見たかったのである。胸のすく思いで、今日はとても気分がいい。興奮が続いている。人材が政界に払底し枯渇する中、この快挙と圧巻で、森ゆうこは次の総理候補になったとさえ言っていい。論点は二つあった。一点はマスコミ批判で、特にTBSの「朝ズバ」が、西松事件に関して小沢一郎に贈収賄の疑惑を向ける「証言者」の捏造ビデオを放送した点を衝き、こうした根拠のない小沢疑惑をマスコミが流し続けるから、世論調査で9割の人間が「政倫審に出るべき」の回答になるのだと喝破したこと。もう一点は西松建設の裁判についての説明で、西松の元部長が法廷で証言した結果、迂回献金のダミー会社とされた企業はダミーではなく実体があった事実が明らかとなり、検察は訴因変更に追い込まれ、西松裁判そのものが消滅していると暴露したこと。急所であるこの二点が鋭く切り込まれ、論理明晰に滔々と論じられ、ゲッベルスの与良正男も杉尾秀哉も顔色を失ったまま沈黙せざるを得なかった。論戦は森ゆうこの圧勝で、まさに日本海海戦的なパーフェクトゲームで終わり、朝ズバ軍の反動艦隊は撃滅された。苦虫を噛み潰す杉尾秀哉の表情をカメラが捉え、吊し上げてリンチする思惑が外れた不興を映していた。
森ゆうこが論駁したとおり、マスコミは西松事件の裁判の顛末を何も正しく報道していない。国民に真実を知らせていない。公正公平な報道をせず、一方的に小沢一郎に対する糾弾と迫害を続け、デマを流し、洪水のような反小沢キャンペーンと世論調査を繰り返して、「説明責任を果たせ」と責め続けている。森ゆうこは、マスコミの報道責任はどうなのかと正論を切り返した。政治家についての世論調査はあるが、マスコミについての世論調査はない。与良正男や杉尾秀哉に対する支持率はどこからも出ず、TBSの報道を国民が信頼しているかどうかは問われない。彼らが「真実」だとして流す検察リークの中身については検証されない。マスコミが情報を支配することで無謬の正義を独占し、世論を作為的に操作し、政治意図を持って特定の政治家を追い落としているのだ。放送法が要請する政治的公平を逸脱し、公共の電波を使って世論と政治を動かしているのである。森ゆうこが次に「朝ズバ」に出演する際は、放送法の条文をフリップに印刷して持ち込めばいい。第1条には「放送の不偏不党」が謳われている。第3条には「政治的に公平であること」と規定されている。放送法は放送事業に携わる者の憲法である。みのもんたや与良正男や杉尾秀哉がやっていることは、公然たる放送法違反行為ではないか。ナチスの宣伝相のプロパガンダと同じだ。日本の民主主義を破壊しているのは、彼らマスコミの人間である。
今年何度目かの小沢政局になり、またぞろ星浩や田崎史郎が夜や朝のテレビ番組に跋扈し始めた。東京の民主党の都議は、朝の街頭演説で市民から唾を吐きかけられる惨状らしいが、星浩や田崎史郎の顔面にこそわれわれの唾が飛んで当然ではないのかと思う。この不埒な悪党たちのため、農業を潰すTPPは正論になり、消費税増税は常識になり、集団的自衛権は国論になるのである。私は、冤罪で死刑判決を受けた人間が檻の向こうの刑吏を見るような目で報ステの星浩を睨むが、星浩の方は、刑吏が死刑囚を一瞥するように憐れんでこちらを侮蔑しているのだろう。星浩によれば、今度の政局は権力闘争ではなく、小沢一郎が政倫審に出ればいいだけの話で、小沢派の連中が騒ぐのは無意味なのだと言う。これは、民主党の党内抗争について、小沢派の側を一方的に貶め、小沢派の動きを矮小化する言説である。星浩による意味づけの付与であり、星浩の説明で視聴者がこの政局を定義するよう誘導するプロパガンダである。その狙いは執行部側の正当化であり、この抗争の報道で菅政権のダメージが極小になるよう謀る世論工作である。つまり、産経のような自民党側のマスコミは、民主党の内紛を大きく報じて悪く印象づけ、民主党の支持率をさらに下げようとする。星浩は菅政権の防衛に立ち回っていて、この党内抗争の騒動が世論にもたらす悪影響を抑えたいのである。小沢一郎だけを悪者にし、鼻先で嘲笑するように軽く扱い、もはや権力闘争もできない小物だと印象づけている。
要するに、産経は早期解散(自民単独政権)に動き、朝日と毎日は大連立に持って行こうとしているということだ。だが、星浩の「解説」がどこまで納得的に視聴者の耳に入ったかは疑問がある。一夜明けた朝のワイドショーの論調を観察したかぎりでは、この政争を政権浮揚の具にしようとしている菅直人の姑息な策略が見抜かれ、国民にソッポを向かれ、支持率向上や政権安定の功を奏さないだろうという醒めた見方が支配的だった。フジの「とくダネ」は右側から、テレ朝の「スパモニ」は左側から、菅政権の小沢潰しに対して冷ややかで、また、執行部が本当に小沢潰しができるのかどうか腕力を疑問視する声も出されていた。現時点では、菅直人や仙谷由人の思惑が外れ、逆に小沢叩きの騒動がマイナス効果となり、菅政権の首を締める方向に作用するという空気に流れつつある。こうした空気は、菅直人の計略の遂行を躊躇させる要因になるだろう。あまりに安直に、小沢叩きをやれば支持率が上がると菅直人は短絡しすぎていて、マスコミ依存の政治手法が甚だしく、過去の「成功体験」を過信しすぎている。自信や信念のない菅直人は、マスコミの風ばかり気にしていて、マスコミの風で政権運営するため、何事も中途半端に終わるのである。今回も腰砕けに終わるだろうという観測が強い。そうなれば、また支持率が下がる。仮に小沢一郎を追放しても、公明と自民が連立に乗って来るかどうかは不明だと、そういう見方で今日のワイドショーの結論は一致していたが、果たしてこの見解が今回の政局の的を射るだろうか。
伊藤惇夫によれば、もし小沢一郎を除名しても、同時に仙谷由人を辞任させなければ、公明と自民が予算審議で協力に応じることはないのだと言う。NHKの世論調査でも、仙谷由人の進退について、「辞任すべき」が29%で、「辞任する必要がない」の24%を上回っていた。同じく、「内閣を改造すべきだ」が47%で、「改造する必要はない」の19%の2倍になっている。伊藤惇夫の視点で政局予測を通せば、結局のところ菅直人は小沢一郎も斬れず、仙谷由人も斬れず、支持率低下で立ち竦みのまま年を越し、正月の通常国会で立ち往生の死に体になる。すなわち星浩の楽観論とは大きく異なり、小沢斬りでスムーズに大連立移行という軌道にならない。国民の批判は審議拒否する野党には向かわず、20%を切る低支持率で無策無気力の菅直人の方に向かうという予測である。おそらく、この後に続く税制改正と予算編成でも、マスコミは菅政権を叩く姿勢に出る事態が予想され、負担増になる国民は民主党に失望を深める歳末になるだろう。この予算は民主党政権が初めて編成するもので、本来はマニフェストの約束が履行されてハッピーになる予算だった。菅直人の腹の内を読めば、予算と税制が国民を裏切るバッドニュースなので、そこから国民の視線を遠ざけるため、この時期に小沢政局を仕掛けたのである。支持率の特効薬である小沢斬りで政権浮揚を果たし、公明・自民との連立で主導権を握る魂胆だった。それが裏目になりつつある。状況に敏感な民主党の中間派議員は、小沢斬りに二の足を踏むかもしれない。
この政治抗争は、決して星浩が言うような無意味なものではない。星浩は、この抗争の政治的意味を矮小化し、人々から真相を隠蔽するためにそう言っているが、この権力闘争の真の意味と背景は政策軸の対立である。TPP加盟を通し、消費税増税を実現させ、辺野古に米軍基地を作りたい者が、それらに反対する者を粛清し追放しようとしているのである。真の対立は政策にある。「政治とカネ」は単なる口実だ。この定義を、小沢一郎の支持者や小沢派の議員はもっと明瞭に言うべきだが、なぜか声を上げる者が少なく、この対立の意味が国民に見えない。小沢支持の市民運動も、検察や検審ばかりを批判対象に据えるのではなく、執行部と小沢派の対立が政策にある点をクラリファイすべきなのだ。民主党はなぜ支持率を減らしているのか。国民はなぜ選挙で民主党に投票しなくなったのか。国民が民主党に裏切られたと言うとき、その中身は一体何なのか。その真実をマスコミは正しく語らない。星浩や与良正男は説明しない。そして、小沢政局の騒動を始め、その責任を小沢一郎に押し被せるのである。民主党が国民の支持を失ったのは、「国民の生活が第一」の公約を裏切り、国民を騙して新自由主義の政策路線に回帰したからだ。消費税、予算編成、公務員制度、社会保障、農業政策、日米外交、基地対策。昨年のマニフェストの主張とは全く逆の政策に転換されている。小沢派はマニフェストを守ろうとしている。政策軸が根本から対立しているから、これほど政争が熾烈で尾を引くのである。
この党内抗争に政策対立の観点で総括しないかぎり、「コップの中の嵐」の表象にとどまって過小評価を免れない。
2010-12-14 未分類 コメント : 2 トラックバック : 0
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