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http://kotobukibune.at.webry.info/201012/article_10.html
1.自民党が撒いた餌
昨日のエントリー(http://kotobukibune.at.webry.info/201012/article_9.html)で、自民党の谷垣総裁と、渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長との会談に触れ、大連立の話ではないかと述べたのだけれど、その後の報道で、政府・与党の執行部サイドから、大連立を仲介するよう渡辺氏に要請していたことが明らかになった。自民党幹部が明かしたところによると、渡辺氏が「国家国民のためだ」と、大連立を打診したのに対して、谷垣総裁は「小沢一郎元代表を切れないような民主党とは組めない」と否定的な考えを示したという。
ただ、この発言も「小沢氏さえ切ることができれば、民主党と大連立しないでもない」という風に聞こえなくもない。それを裏付けるかのように、谷垣総裁は同日の記者会見で、「よくよくの大義名分がなければできない」などと発言している。また、石破政調会長も都内の講演で「小沢グループを除いた民主党と自民党が組むことはあり得ない話ではない」と発言する一方で、民主党のマニフェストを撤回しかつ、直ぐ選挙をしないと正当性は持てないとして、条件付きの大連立を匂わせている。
こうした大連立の動きに対して、自民党内では、民主党の人気を上げるために手を握るなんてできない、とか、統一地方選挙前に大連立なんて言ったら、戦っている地方の議員は混乱する、とか、反対意見が相次いでいる。それなのに、谷垣総裁も、石破政調会長も大連立を完全否定しない。これを、どう捉えるべきなのか。
ここから、妄想込みの推測になるのだけれど、これは、もしかしたら、民主党を分裂させるために自民党が撒いた餌なのかもしれない。つまり、小沢氏さえ切ることができれば、大連立を考えないでもない、と発言することで、民主党執行部に小沢氏を切らせて、民主党を分裂に追い込もうとしているのではないかということ。何故、分裂に追い込むかといえば、内閣総辞職は元より、解散総選挙に一歩近づくことになるだろうから。
2.党を出るのは小沢だけではない
今の菅政権のままで大連立を組めば、当面解散は有り得ない。何せ、相手は支持率が1%になっても辞めないと言っている空き菅殿。大連立を組んで安定多数を持つ事ができれば、喜びこそさえすれ、辞める理由なんて微塵もない。満期一杯まで続けるに決まってる。仮に、渡辺・読売会長が、谷垣総裁との会談で「菅くんは、来年の通常国会終わったら必ず解散すると言っているから、大連立をしてやってくれ」なんて言っていたとしても、これまでの空き菅殿の嘘つき具合をみれば、信用できる筈もない。
だから、自民党が解散総選挙を本当に狙っているのであれば、たとえ、小沢氏抜きの民主党であったとしても、大連立は有り得ないと見る。では、民主党が分裂すれば、解散総選挙があるのかといえば、いくつかのハードルを超えないといけないけれど、ゼロではないと思われる。もしも、民主党執行部が、小沢氏を切るようなことになると、今度は小沢氏は何人か引き連れて離党する可能性が高い。
小沢氏は7日の夜に都内で会食した党の中堅議員に対して、「菅直人首相、仙谷由人官房長官のコンビでは政権が成り立たない。今の党執行部は、自民党と主義主張が違うので大連立も出来ない。自分は大連立も分党もやる覚悟があるが、まず、君たちに動いて欲しい」とも語ったというから、これはもう党を割る積りだろうと思う。だから、離党勧告又は除名処分があったとしても、それは党を割る「切っ掛け」にしか過ぎないだろう。
その時、問題になるのは、やはり小沢氏が何人連れて出るかということ。少なくとも、衆院で与党が過半数を割るくらいの数にまで減らさないと効果は薄い。なぜなら、小沢氏一派が離党したとしても、政府与党が依然、衆院過半数を持っていれば、仮に、野党が、内閣不信任案を出したとしても否決されてしまうから。もし、小沢氏が80人以上の規模で離党するようなことになれば、一気にそうした事態を迎えることになる。
ただ、当の小沢氏本人が、強制起訴等で求心力を失っている。首相周辺や党執行部は小沢氏について出るのは20〜30人程度ではないかと高を括っているようなのだけれど、ひとつ不確定要素がある。それは、昨日のエントリーの最後に、ウルトラCとして、少し触れたけれど、鳩山前首相の存在。
3.野党連合による政権奪取
仮に、「小沢氏に」ついていくのが30人足らずだったとしても、これに、もし鳩山前首相も一緒に出て行くとなったらどうなるか。鳩山グループ全員が一緒についていくとは言わないけれど、相当数一緒に出て行く可能性はある。8日の夜には、鳩山由紀夫前首相の呼び掛けで、小沢氏と無所属の鳩山邦夫元総務相、新党改革の舛添要一代表の4名の会食が行われ、政権運営について、何とかしないといけないとの認識で一致したという。
しかも、その中で鳩山前首相は、「(菅首相は)私たちを切って政権を浮揚させようとしている。協力したくてもできないのが悩みだ」との不満を示したそうだから、場合によっては、小沢氏と組んでの新党立ちあげもあるかもしれない。飽くまでも妄想レベルではあるけれど…
ただ、小泉元首相は、民主党の小沢元代表や鳩山前総理大臣の動きを「新党が目的だろう」という見方を示しているから、不気味な動きではある。それに、小沢氏から見ても、鳩山氏が新党結成に乗ってくれるのは非常に有難い話でもある。というのは、鳩山グループの議員を何人か引きぬいてくれるであろうことは勿論、鳩山氏自身が「財布」でもあるから。これは物凄く大きな要素。
新党を立ち上げるには何かと金が必要なもの。党の幹事長を離れた小沢氏に党の金は動かせない。強いて言えば、1月に分配される政党助成金を当てにするくらい。もしも、解散総選挙まで視野に入れているのなら、そんなのでは全然追いつかない。だけど、鳩山前首相が加わるとなれば、その問題も一気に解決する。だから願ったり叶ったり。
とはいえ、鳩山前首相が、そんな「タカられる」可能性が極めて高い新党結成に乗るのかという疑問があることはある。それでも、この会合を自ら呼び掛けているということは、もしかしたら、なんらかのバーター的な取引を提案しているのかもしれない。たとえば、鳩山邦夫元総務相を、党首として新党に迎え入ると約束してくれるのなら、結党資金を提供する準備がある、とか。
これまで無所属で、いわば「新党ひとり」状態だった鳩山邦夫氏にしても、党首として迎えられるのなら満更でもないだろう。まぁ、新党の人数にも依るけれど、現民主党が衆院過半数を割ることにもなれば、かつての細川政権のように、野党連合で政権を奪う可能性だってある。もしも、小沢氏あたりが、野党連合で政権を獲れたら、即、解散総選挙しても構わないよ、と言って自民党総裁を首班指名する手土産を持って暫定連立を持ちかけられたら、自民とてグラっとくるかもしれない。
…つらつらと妄想ストーリーを書いてみたけれど、年末年始にかけての政局には目が離せない。
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