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「東京新聞」の「こちら特捜部本音のコラム」に、佐藤優氏の鈴木宗男議員の収監についての記事を載せている。司法の正義と社会の正義の乖離している現状について、鈴木氏の述べている言葉は鈴木宗男という政治家の人柄と筋の通った信念の有り様がよくわかる。精神的な揺れ動きがあるだろうと思われるこの収監当日に「国家権力を握る司法官僚たちとは戦っていくが、日本国家と日本国民に対しては最後まで忠実でありたい」と言い切るこの言葉に並々ならぬ覚悟と決意がこめられているとみた。
有罪となって収監される宗男氏を見送るなど司法の正義に逆らうことかもしれないが、社会通念として今は誰もが宗男氏が無罪と確信し、検察による冤罪被害者と認めているから、無実の人が収監されるのを見送る人たちを支持する側が市民権を得ている。従って、見送る側を指弾したり責めたりという世間の反応より、無実の人を励ます者の方が世間からは認められ社会正義に立っているということである。
司法の判断が間違っているとはっきりしていても、司法の正義が無実と認められるまで、法に従いながら、司法を正して闘っていくことを断言した鈴木宗男議員の痛いまでの気持ちを汲み取ることができる。「悪法もまた法」なりという、ソクラテスの弁明も思い出されるが、ただ、今は従うが、それ自体の悪法も正していく意気込みも感じさせる言葉だ。
宗男氏を有罪とした司法の正義は今、社会的正義によって糾弾されようとしている。宗男議員が出てきた時には、司法の正義と社会の正義が一致しているといえるよう、司法の正義をとりもどすために、市民ひとりひとりが声をあげ、変えていかなければならない。勇気を持って、まず私のできることからはじめていかなければならない。冤罪に陥れられた多くの人たちや今なおその苦しみの中にいる人たちを救うためにも。
一般市民が声をあげ、行動を起こすことが、真実を伝えず操り人形化して冤罪捏造組織となっているマスコミを揺さぶることになるのだと思う。そして、それはとりもなおさず、いつわが身に降りかかるとも知れない災禍から多くの人も自分自身も救うことになるのだと。
私にできるのはこうしてブログに書いたり、デモや集会に参加してそれを伝えたり。そんなことで何かが変わるのか、検察や特捜や司法の腐敗が正せるのかとも思うけれど、まずはじめなければなにも変わらないからと半信半疑で書き続けていたら、やっと東京新聞が市民の立場にたって伝えてくれた。新聞・テレビが市民のために眠っていたジャーナリスト精神を目覚めさせてくれることを、一市民として願わずにはいられない。
東京新聞
こちら特報部 本音のコラム
「収監 」 佐藤 優 12月10日(金)朝刊
十二月六日、鈴木宗男氏(前衆議院議員、新党大地代表)が収監された。その四日前の二日、都内のホテルで鈴木氏の送り出し会が行われた。そこには森善朗元首相(自民党)、鳩山由紀夫前首相(民主党)、福島瑞穂社民党党首(参議院議員)らが出席し、「送る言葉」を述べた。
六日午前十時過ぎに鈴木氏から「午後一時半に出頭なんだけれど、一緒に昼飯を食べないか」という電話があった。指定されたレストランに行くと、個室に案内された。そして鈴木氏の家族、秘書、後援者たちと鈴木氏の好物である五目焼きそばを食べた。鈴木氏は食道がん手術の直後なので、麺を軟らかく茹でた特製のメニューだった。
筆者が、「特捜事件で実刑が確定した政治家の送り出し会に与野党から首相経験者が出席するのは異常な事態です。出席しても社会から指弾されないので、あれだけ多くの政治家が出席したのです。司法の正義と社会の正義が乖離しています」と述べた。
鈴木氏は、「確かにそうだ。ただし、それはよくない。私は罪に問われるようなことは何もしていない。再審の準備をする。しかし、日本国家が私に刑を務めろと言うのだから従うのは当然だ。国家権力を握る司法官僚たちとは戦っていくが、日本国家と日本国民に対しては最後まで忠実でありたい」と答えた。(作家・元外務省主任分析官)
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