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俳句の冬の季語に「鎌鼬(かまいたち)」がある。小旋風でいつの間にか切り傷が出来るそうだが、菅政権はその「女鎌鼬」に取り付かれた。首相・菅直人が社民党代表の福島瑞穂と“危うい復縁”へとかじを切ったのだ。菅は「旧連立」対「自公」の構図で通常国会を乗りきろうという構えだが、果たして乗り切れるか。
歴史は繰り返す。去年の今頃福島から連立離脱をほのめかされただけで、首相・鳩山由紀夫が震え上がり、急速に普天間問題で「国外・県外」路線への傾斜を強めたことを思いだす。菅は福島から早くも同じ脅しを受けた。武器輸出3原則の緩和で「私がぶち切れないようによろしくお願いします」とすごまれたのだ。これに対する反応も鳩山と似ている。会談後直ちに菅は、防衛相・北沢俊美に対し、「三原則見直しは先送りするように」と指示したというのだ。しっぽが胴体を揺さぶる弱小政党の“復権”である。
菅の社民党への大接近は、浅薄な見通し記事が指摘しているように「公明党牽制」などではない。民主党政治路線そのものの転換と見るべきである。「熟議の国会」が自公ペースの「政権揺さぶり国会」となって、初めて自らの判断力の甘さに気づいたのだ。記者会見で菅は重要な発言をしている。社民党と国民新党との関係を「より緊密、かつ戦略的に捉えて協力していく」と述べたのだ。「戦略的」な思惑があるのだ。
その菅のいう戦略とは何かだが、理念があるわけではない。そこにあるのは数合わせの論理だけだ。弱小2党を加えれば衆院で3分の2を辛うじて確保出来るという「戦略」があるだけだ。参院で否決されたら衆院で「3分の2カード」を切って、再可決しようというのだ。もちろん予算関連法案が狙いだが、国民新党が狙う郵政改革法案も当然俎上(そじょう)に載せざるを得まい。
しかし数ある予算関連法案や郵政法案で、「行け行けどんどん」とばかりに「3分の2カード」を斬って乗り切れるだろうか。まず自公は冒頭から身構えて事に当たるだろう。官房長官・仙谷由人の問責決議で冒頭から審議ストップ。たとえ動き出しても、「3分の2カード」を連発すれば、菅への問責決議が出されて可決されかねない。可決されれば参院は全く動かなくなる。法案審議そのものが成り立たなくなる可能性がある。熟議から対決路線への転換は、まぎれもなく政権自体の弱体化を意味するのだ。
国会が動かなくなれば解散か、総辞職かの選択を迫られる。いずれにしても政権は追い込まれるしかないのだ。新聞はどこも気づいていないが、反米・福島との接近は、持ち直しつつある日米安保関係に悪影響を与えるだろう。恐らく米国は、菅・福島会談で早くも武器輸出3原則の緩和にストップがかかったことで、あの鳩山政権の“悪夢”を思いだして、身構えていることだろう。日米安保が揺らげば、中露はまた日本揺さぶりの機会を虎視眈々と狙うだろう。民主党政権の論理矛盾が露呈されつつあるのだ。大きな戦略に立たず、その場しのぎの数合わせのツケはかならず来るのだ。いつ切れるか分からない「女鎌鼬」との連携に含まれている毒は、政権延命どころか致命傷になりうる。
あかあかと飼ひ馴らすべし鎌鼬 黒田杏子
弱りたるものに国力鎌鼬 杉浦杉の子
◎月に1度の俳句自慢(11月)
今年は11月で100句を突破101句となった。
★産経俳壇寺井谷子選一席
ポケットの棗に触れてゐる電車
選者評=郊外での吟行か散策の帰路か。電車の揺れの中で、一つ拾った棗の実をぽけっとに触れる。園手触りは、今日のよき刻をありありと再現するのである。
★読売俳壇小澤實選
凩に円空仏の笑まふかな
★NHK俳壇西村和子選
運動会元気貰ひて疲れけり
★産経俳壇寺井谷子選
思い出すやうに柿買ふ独りかな
★日経俳壇茨木和生選
ぬぬぬぬと写楽顔出るべつたら市
★東京俳壇小澤實選
秋の波立ち上がるとき暗緑に
★毎日俳壇堀口星眠選1席
米磨げば秋冷しかとありにけり
選者評=米を磨ぐ水の冷たさに秋をかんじる。
★毎日俳壇西村和子選1席
爽やかや嬰児の語りゐるつもり
選者評=心地よい気候にあかちゃんがしきりに声を上げている。愛らしい声が聞こえてほほえましい。
★東京俳壇鍵和田柚子選
耳かきの窪みは浅し鰯雲
★産経俳壇寺井谷子選
コスモスに触るるも恋の伎なりき
★東京俳壇小澤實選月間賞
シュレッダーにかけて夜業も果つるかな
【朝刊トップ3分勝負】
★朝日
配偶者控除縮小見送り
菅政権は6日、子ども手当の支給を増やすための財源として検討していた「配偶者控除」の縮小について、来年度税制改正では見送る方針を固めた。政府税制調査会は、年間所得1千万円(年収では約1230万円)超の高所得者は控除の対象外とし、負担増を求める所得制限案を検討していたが、民主党内に慎重意見が根強く、「結論を急ぐべきではない」と判断した。
★毎日
諫早湾干拓:2審も開門命じる
諫早湾干拓事業の排水門=長崎県諫早市で2010年5月24日、本社ヘリから金澤稔撮影 長崎県の国営諫早湾干拓事業による潮受け堤防閉め切りにより有明海の漁場環境が悪化したとして、長崎や佐賀など沿岸4県の漁業者らが、国を相手に堤防撤去や排水門開門を求めた訴訟の控訴審判決が6日、福岡高裁であった。古賀寛裁判長は「堤防閉め切りによる漁業行使権の侵害状態は違法」と指摘。5年間の排水門開門を命じた1審・佐賀地裁判決を支持し、国側の控訴を棄却した。開門判断を先送りしてきた民主党政権が上告するか、政治判断が焦点になる。
★読売
首相社民と連携強化
菅首相は6日夕、臨時国会閉会を受けて首相官邸で記者会見し、来年の通常国会に向け、社民党と連携強化を図る考えを表明した。 社民党が武器輸出3原則の見直しに反発していることに一定の配慮を示した。首相は衆院で法案の再可決が可能となる3分の2以上の議席確保をにらみ、与党の国民新党に加え、社民党と政策ごとに連携する部分連合の形成を目指す方針だ。
★産経
懲りぬ「鬼門」頼み
「私がぶち切れないようによろしくお願いします」
6日午前、首相官邸で菅直人首相との党首会談に臨んだ社民党の福島瑞穂党首は、本人いわく「最後に冗談めかして」、こんな言葉を首相に投げかけた。 だが、首相には明確な圧力として伝わった。
★日経
電気自動車向け投資拡大
NEC、電池部品に500億円 三菱ケミカルは300億円
関連産業、裾野広がる
電気自動車が搭載する電池 が搭載する電池部品・材料向けの投資が本格化する。NECは2012年度末までに国内で総額500億円規模を投じ、リチウムイオン電池部品を増産する。三菱ケミカルホールディングスも総額300億円をかけ材料生産を増やす。リチウムイオン電池の主要材料は日本企業が先行している。今後普及が見込まれる電気自動車はモーターや充電器を含め幅広い関連産業を生み出しそうだ。
http://thenagatachou.blog.so-net.ne.jp/2010-12-07
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