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米韓合同軍事演習が終わりました。北朝鮮からの目立った反応がなく、やや拍子抜けですが、これはウィキリークスの米公電公開が北朝鮮で驚きをもって受け止められたことが影響していると考えています。中国高官による北朝鮮の『駄々っ子』『半島統一を支持』などの発言は、当然米大使に見せる顔と、北朝鮮に見せる顔に違いはあるはずではありますが、絶対的に支援、支持を信じていた中国が、金王朝を切る可能性に言及した形となります。
北朝鮮で行われたデノミも金正恩氏の指示とされ、背後には反体制派の粛清の意味をもつ、と伝わります。ということは、経済政策で後継候補にケチがついており、延坪島砲撃は絶対に成功裏に終わらせたいはずです。米軍が即応体制をとり、平壌空爆まで視野に入れたことの他に、中国の態度変化を読み切れない。北朝鮮の苦悩も一部には含まれているはずです。
北朝鮮は鉱業権、漁業権を中国企業に売却し、資金調達と伝わります。国の将来、収益基盤となる権益を売る、というのは既に末期症状です。北朝鮮は百万の兵士を抱え、軍需産業を含めると二百万近くが軍関連、公益部門で働く、とされます。逆に云えば産業がなく、仮に北朝鮮が崩壊すると、大量の難民が溢れることになります。南北統一の象徴である開城工業団地の見直し、を韓国側でも検討が始まりましたが、韓国からの派遣者を拘束するなど、緊張が高まれば当然、北朝鮮に出資することはリスクとなり、民間では賄い切れない問題に波及します。
更に、この鉱業権、漁業権の問題は崩壊後の統一にも影響します。北朝鮮が崩壊した場合、すぐの統一は失業率上昇と韓国国会内に、北朝鮮系の最大野党誕生か?という懸念もあるので難しい。暫定政府をつくり、統一までのロードマップを作って時間軸を置くしか当面は対処しようがありません。その際、6カ国協議の各国が債券を引き受け、復興資金とする。
その時、債券の担保となる権益を先に中国に押さえられた形となり、各国はただ負担のみを強いられる可能性が高くなります。つまり、中国は権益さえ押さえれば、金王朝崩壊に向けた障害がなくなるのです。更に米韓の間で、半島統一に向けて中国の説得に資金負担、という話があります。
中国にとって、北朝鮮を高く売りつければ、濡れ手で粟の儲けとなる。今は経済が堅調でも、中国とていつバブル崩壊で資金難に陥るか分からない。その時まで、北朝鮮崩壊を引き伸ばしておき、その間にじっくりと権益を買い漁り、半島統一の頃には中国が最も利を得る計算が立てられているのです。
北朝鮮の崩壊は既定路線でも、今ではない。これがウィキリークスから読み解ける、米中韓の思惑でしょう。北朝鮮崩壊で、日米韓は債券を引き受けても何も得がない。ただそうしなければ韓国が保てない。そんな状況が着実に近づいています。哲学者プラトンはエリート主義としての共産体制を目指した、として有名です。しかし彼の過ごしたアテネ民主主義は、多くの思想、哲学を生み出しましたが、近代生まれた共産主義は思想、哲学を何も生まなかった。
背反するようですが、北朝鮮のような共産体制は知的創造を減退させ、自ら崩壊の導きを歩むということが、歴史や哲学の面からもうかがい知れることです。権益の切り売り、という事態に本当に陥っているとすれば、知的創造の欠如であり、崩壊までの期限は意外と短いのかもしれませんね。
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