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2010年11月25日放送のニコニコ生放送『霞が関を壊さなければ「日本復活」はない!』における古賀茂明氏(経済産業省官房付官僚)と長谷川幸洋氏(東京新聞・中日新聞論説副主幹)の話を一部書き起こしました。動画は下記URLでタイムシフト視聴することができます(アカウントが必要です)。当該個所は25:00あたりからです。
霞が関を壊さなければ「日本復活」はない! 〜長谷川幸洋×古賀茂明 特別対談〜 - ニコニコ生放送
http://live.nicovideo.jp/gate/lv33053531
(書き起こしここから)
長谷川:(前略)続いて2番目の質問。ニコニコネーム、ニコエさん、26歳、大阪の方です。今の民主党政権に変わってから、各省庁の雰囲気が変わった所はあるでしょうか、ないでしょうか。
古賀:これは役所によって全然違うと思いますね。特に大臣によって違うと言った方がいいんだと思いますけれども。
一番最初、民主党政権になった瞬間ですね、これはもともと民主党の鳩山総理とか菅副総理とかそういう方々が昔、「政権取ったら幹部はみんなクビだ」と、クビとは言わなかったか、「辞表を出してもらう」というような言い方をされてたということもあって、非常に緊張感が多分あったと思います、どこの役所もですね。
ただ実際に入って来られて、それぞれの各大臣が動き始めた。そこから後は、大臣によって丸っきり違うと思います。経済産業省なんかはわりと大臣と事務方が当初から、意志疎通がうまく行って、役所の中の雰囲気も、自民党の時とはやっぱり違いますから緊張感というのはある程度ありますけれど、わりと仲良く行ったということだと思いますけれども、厚生労働省なんかはいろいろ報道されているとおり、長妻大臣と事務方の間はなかなかうまく行かないというようなことが起きた。私はそれが長妻大臣の責任だというふうには思ってませんけれども、役所によって全然違うということだと思います。
長谷川:今、長妻さんの話が出ましたので、長妻さんについて一言言いますと、これは長妻さんも大臣をお辞めになったからもう時効でいいと思うのでしゃべっちゃいますが、実は政権が代わって長妻さんが大臣になることがほぼ確実と言われた経緯があって、その時に私も長妻さんを取材を通じて長く知っておりますので、いろいろ相談を受けたんですね。
それで、「官僚を使って行きたいんだけれども、改革派官僚いないだろうか」と、こういうお話で、私が即座に思いついたのが実は古賀さんでありまして、古賀さんにお願いして、「使える官僚、改革派の官僚いないか」ということで古賀さんにそのリストを作っていただき、長妻さんにお示ししたと、そんな経緯も実はありました。でも結局そのリストは誰一人活用されなかったと。それはいろんな経緯があったと思うので、それ自体を責めることはないと思うんですけど、そんなこともあった。
でもそしたらその後、長妻さんが孤軍奮闘して頑張ったら、かなりいろんな所で、特に官邸サイドから、「長妻ってのはいかにひどい奴か」ということが散々と新聞に書かれ、結局事実上の更迭となったんだけど、その経過自体が私には、「長妻さんは本当に闘ったんだな」というふうに思うところがあるなというふうには思います。
古賀:そうですね。長妻大臣、私は直接政権におられた時に話したことはなかったんですけれども、やっぱり見てて、新聞に小さく載るんですよ、いろんなことが。長妻大臣がやろうとしていたことは、まさにさっき私が言ったように、各それぞれの局長とか各部署に、「これをいついつまでにやんなさい」とか、「それによって評価しますよ」とかですね。評価の基準を作ったりとかですね、そういうことを一人でけっこうやられていた。一人というのはもちろん副大臣とかは一緒にやってたと思いますけれども、他の役所ではそういうことをやらないんですね。長妻大臣が一人でやってたんです。
そうすると、厚労省の人たちから見ると、「長妻さんはおかしいんじゃないか」と。「だって他の役所はそんなことやってないですよ」と。「民主党政権全体としてはそんなことをやっていないじゃないか。だけど、なんで長妻さんだけそんなことをやるんだ」と。「自分たちをいじめるためにやってるんじゃないか」と。「これはただの官僚叩きだ」っていうふうに、被害者意識をすごく持っちゃう。ある意味、自然なんですよ、自分だけやられたら誰だってね、そう思うんですけど。だから「そんな人に協力なんかできないよね」って。で、官邸とかなんかに助けてくださいとSOSを出しに行くと。
長妻大臣から見れば、「なんかうちの役所だけは、僕がなんか言っても全然協力してくれない」と、そういう関係に陥るんですけど、私はその最大の問題は、長妻大臣にあったんじゃなくて、政権全体がきっちり意志統一をして、要するに天下りの話もそうなんですよ。長妻さんだけは、現役出向というのを拡大するというのを止めちゃったんですね。これは役所から見ると絶対に許せない話でした。
長谷川:それもちょっと視聴者のために説明すると、現役出向というのは、幹部官僚が民間の会社に現役のまま官僚の身分を残したまま天下りするということなんだけど、それを認めるために各省庁みんな、「ここは出向してもいいですよ」という会社のリストを作ったんですね。
ところが、長妻さんのいた厚生労働省は長妻さんが認めなかったので、「天下りしてもいいよ、現役出向してもいいよ」という会社のリストに、なんと1つも1社もなかった。ゼロだった。それが厚生労働省から見たら、「他の省庁はみんな天下りしてもいいリストを認めてくれている閣議決定までしているのに、なんで厚生労働省だけ認めてくれないの」と。これが最終的な長妻さん追い落としになった大きな原因だと見えるんですけど、どうですか。
古賀:もちろんいろんな要素があるかもしれませんけど、少なくとも非常に目に見えて違うことをやったというのは、そこが一番大きいんですね。
ですから、あの時に現役出向というのは政府系の会社ですね。NTT系とかJRだとか高速道路会社とか、そういうようなところがずらっと並んだんです。「こういう所へ行っても、行っている間、ちゃんと退職金の期間として算定してあげますよ」みたいな、そういう特別措置なんですけれども、そのずらっと各省の関係の会社あるいは団体が並んでいる中で、厚労省というのだけなかったんですよ。
私はそれを見た瞬間に、「うわー、すごい。これはすごいことをやっちゃったな」という感じがして驚いたんですけれども、あれは7月ですから、みんなその夏の人事でそれが通るということを予想して、人事を組み立てているんですよ。
にもかかわらずそこで止められちゃったから、できなくなっちゃうんですね。これは役人から見るととんでもないという話なんですけど、そもそも要するにそういうことを認めたこと自体、私はおかしいと思っているので、それを長妻さんの責任にされちゃったというのは非常にお気の毒だなというふうに思いましたね。
(書き起こしここまで)
[関連]
長妻昭議員 厚労大臣の1年と今後を語る − JanJanBlog
http://www.janjanblog.com/archives/24906
YouTube - 仙谷由人が恫喝 2010-10-15.avi
http://www.youtube.com/watch?v=6HaGCZ6Cd5o
「天下り批判の現役官僚 民主党の公務員制度改革について「非常に後退している」と批判」 投稿者: ゲストさん 動画なら!ちょびリッチVISION
http://vision.chobirich.com/viewvideo.jspx?Movie=48227968/48227968peevee354505.flv
現役官僚が大量出向のフシギ 天下り禁止で就活? (1/2ページ) 2010.7.30 21:25 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100730/plc1007302129026-n1.htm
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