http://www.asyura2.com/10/senkyo100/msg/730.html
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沖縄県知事選は、4年前に続いて大接戦となったが、結局現職の仲井真弘多氏が前宜野湾市長の伊波洋一氏を破って再選された。菅政権はもちろん、船橋洋一もナベツネも岸井成格も佐藤優も皆胸をなで下ろしていることだろう。もちろん小沢・反小沢とは何の関係もなく、それは今年1月の名護市長選で稲嶺進氏が当選したあと、鳩山内閣の官房長官を務めていた無能な平野博文が何を言ったかを思い出せば明らかだ。
朝日新聞は、投票日前日の夕刊に「基地問題に焦点が当てられがちだが、完全失業率が高い沖縄県にとって、雇用対策は大きな焦点だ」と書いた。別に仲井真弘多を応援するとは書いていなかったが、その方向の印象操作をしていた。だが、基地とひきかえに沖縄が受け取る補助金が、再分配のために正しく使われているかといえばそうではない。仲井真弘多は、普天間飛行場の県内移設容認から「県外移設」へと看板を掛け替えて再選を果たしたが、「国外移設」までは唱えていない。朝日新聞の後藤啓文那覇総局長にしても、「県内移設の道は残っていない」とはするものの、「日米安保の維持という原点に立ち返るのであれば、仲井真氏が掲げた本土移設に真剣に取り組むべき時だ」と主張するにとどまる。
選挙の開票速報は、NHKなどの速報と並行して、仲井真応援者が圧倒的に多い2ちゃんねるの速報板を見ていた。当初競り合っていたが、那覇市の票が開くとみるみる差が広がり、10時台にNHKが仲井真氏の当確を打った時点で、2ちゃんねるを見るのは止めた。那覇市で仲井真弘多が圧勝したところに、伊波洋一の敗因の一端がうかがわれる。那覇では、旧同盟(鳩山由紀夫との結びつきが強い旧民社の系列)が仲井真氏を、旧総評(旧社会党の系列)が伊波氏をそれぞれ推したのではないかと思うが、それに加えて、無党派層にも「経済なら仲井真」という幻想が浸透していて、それが仲井真票を押し上げたのではないか。伊波氏の主張は基地問題のほぼ一点張りだったというが、基地問題と再分配の問題をリンクさせて訴えていかなければ、今後の選挙でも、いわゆる「革新陣営」が失地を回復するのは難しいと思う。
もっとも、再分配の主張自体、なかなか浸透しづらいもので、それよりも一見わかりやすい「減税」の方が大衆の心をとらえる。それを十二分に利用しているのが、名古屋市長の河村たかしである。
先週の週末は、河村が名古屋市長を辞職して、来年2月の愛知県知事選とのダブル選挙にする狙いをむき出しにした。要するに、自民党を離党して愛知県知事選に立候補を予定している大村秀章への援護射撃をしようというわけだ。
その直前に、名古屋市選挙管理委員会が、河村が主導する名古屋市議会の解散請求署名の有効署名数が、必要な数に達していないとの判断を示した時には、選管を批判する声を多く取り上げたマスコミも、中日新聞が「辞任に大義なし」、毎日新聞が「愛知県知事選への援護射撃であることは明白」とするなど、辞任表明に関しては河村を厳しく批判し、河村は、記者会見で辞任の理由について問い詰められてしどろもどろになるという醜態を晒した。
しかし、それでもなおかつ名古屋市民の間では、河村の辞任を支持する意見が、不支持とする意見をわずかに上回っている。昨今の日本の政治におけるポピュリズムの蔓延を考える時、愛知県知事選では大村が勝ち、名古屋市長選では河村が圧勝することはほぼ間違いないのではないか。
それに目をつけて、河村や大阪の橋下徹に秋波を送るのが、小沢信者さんたちが大好きな原口一博である。以下、朝日新聞記事(下記URL)から引用する。
http://www.asahi.com/politics/update/1128/TKY201011280172.html
原口氏、連立組み替えの必要性語る 地域政党連携も視野
民主党の原口一博前総務相は28日、菅内閣の支持率が急落していることについて「支持のない(連立の)枠組みは国民や国益にプラスにならない」と述べた。国民新党との連立の枠組みを見直し、自民党や公明党を視野に入れた連立組み替えが必要との考えを示したものだ。東京都内で記者団に語った。
また、原口氏は「大阪府の橋下(徹知事)さんやいろいろな首長さんが地域政党を作っており、連携も視野に入れたい」とも語り、橋下知事が代表の地域政党「大阪維新の会」や、河村たかし名古屋市長の「減税日本」との連携にも意欲を示した。
(asahi.com 2010年11月28日19時14分)
原口のポピュリズム全開ぶりには、唖然とするばかりである。国民新党を切って、自民党や公明党と連立を組む、それどころか橋下や河村とも連携しようというのだ。テレビで名を売ったため、何を勘違いしたか「次期総理大臣候補」だと思い込んでいるらしい原口だが、橋下や河村など、人気のある人間には見境なく飛びつく軽薄さが我慢ならない。だが、「敵味方思考」しかできない小沢信者の間では、原口の人気は異様に高い。
最近、小沢一郎は「ネット重視宣言」をしたそうだが、言い方を変えれば、これは小沢一郎の「ひきこもり宣言」である。そこで、原口は自ら頂点の座を目指そうと発信を始めたのかもしれないと思うが、まあなんというか、この程度で政治家が務まるのかと笑ってしまう。
そもそも、小沢一郎にも橋下徹にも河村たかしにも言えるのだが、支持者が「無血革命」や「庶民革命」などの言葉を無邪気に信じている時点でダメだと思う。それは、具合が悪くなると、水戸黄門よろしく権力者が現れて、下々のために仕事をしてくれるという都合の良い信仰でしかない。
経済も社会も縮んでいく時代においては、一人一人が立ち上がらなければ立ち行かない、今はそんな状況ではないかと思える。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1132.html
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