http://www.asyura2.com/10/senkyo100/msg/671.html
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私の意見として伊波陣営の敗北は、北朝鮮情勢や尖閣諸島中国漁船問題などについてあまりにも鈍感だった事ですね。
選挙中盤まで接戦していたようですが北朝鮮情勢が緊迫化するにつれて沖縄県民も伊波陣営の政策に不安を覚えたのは、間違いないだろう。ここでもまた北朝鮮が選挙結果に影響を与えたわけだ(笑)
ともあれ現職の仲井真知事が再選されても普天間問題は、現状維持という事で何も進展していない事を自覚すべきだ。
http://amesei.exblog.jp/12379140/
政治家はみんなの代表でなければならないことを理解できなかった伊波洋一陣営の敗北
2010年 11月 29日
アルルの男・ヒロシです。
沖縄県知事選が終わった。伊波洋一候補が敗北した。
敗因には中国・北朝鮮問題の緊張という要因もあるだろうが、伊波候補の公約にも問題があった。彼の選挙運動サイト(http://ihayoichi.jp/p_03.html)には書いていないのだが、読売新聞でのインタビューで、「今の日米安保条約は時代錯誤的だ。日本は同盟深化より日米平和友好条約の締結を視野に入れるべきだ」と発言したことが批判されたようだ。どうもこの発言が選挙にでた第3の政党の支援者のブログなどを通じて拡散していたようだ。
この他、支援団体に「安保破棄中実委」といった過激な主張を行う団体がいた事がやはりマイナスになった。また、カジノによる経済振興を議論する前に一方的に否定した公約を掲げていたこともやはり経済政策の面での弱さを露呈した。
要するに結果として伊波氏は沖縄県全体の代表者であるとは受け取られなかった。私も安保破棄を唱えることには反対である。日米同盟を今以上に強化するような「同盟深化」は不要だが、それ以上に今の段階で性急に日米安保を平和友好条約に置き換えることは現実的ではない。
伊波陣営の最大の問題は経済振興と普天間移設の問題をリンクさせた現実的な経済政策を打ち出せず、結果的に極端な「左翼候補」になってしまったことだった。
これには民主党中央の支援を得られなかったことが大きく響いている。そもそも民主党がアメリカのジャパン・ハンドラーズに操られている時点で、かなり劣勢だった。しかし、政権与党の民主党と政策協定を結ぶという提案すらできなかったのではないか。今回の伊波候補の主張は鳩山由紀夫すら超えてしまっていた。
かつて自民党と社会党の連立政権が実現したのは、自民党と連立を組む段階で社会党が性急な革新路線を捨て、現実的な妥協を行ったからである。今回の伊波陣営にはそのような政権党との政策協定を結ぶという作業が存在しなかった。結果的に4万票の差がついたのはそこが原因であるだろう。
だから、革新路線は誤りなのだ。現実というのは画期的に変わるものではない。悪い方向には加速度的に悪くなるが、良い方向にはすこしずつしか変わらない。仮に民主党の側から折にふれて政策協議が行われ、伊波陣営が折にふれて政策をより現実的に見えるように軌道修正すれば、結果はもう少し違ったかもしれない。
数万票の「普天間問題は解決することに賛成だが、性急に安保破棄は求めない」というもともと民主党を支持していた層がいただろう。そういった、鳩山政権の失敗で失望させられた層が、伊波候補の政策の足りない面やネガティブ情報に影響されて、仲井真候補に投票したのだろう。
だから、今回の選挙公約は、「普天間の移設と同時に他の基地問題は漸進的な状況改善を求める」程度にとどめておくべきだった。そしてカジノなどの経済振興の問題なども議論した上で判断する、という是々非々の立場を取るべきだった。
いきなり、安保破棄とか日米平和友好条約などと言ってはいけない。なぜならば、政治家というのは選挙区みんなの代表なのだから、たとえ特定の支持層の支持を強く受けているとしても、政策は実現可能性がなければならないからだ。例えば、アメリカ大統領選挙を制したバラク・オバマはそのことを理解していた。
(A)普天間飛行場の移設を県外か国外に求めること、(B)嘉手納飛行場なども含めた沖縄基地全体の撤去や安保条約の破棄を性急に求めること。AとBには天と地ほどの差がある。
宜野湾市長として普天間移設問題に取り組んだことを主張するのはいい。しかし、基地問題すべてを一気に解決することなどできない。
一方、対抗馬の仲井真陣営は、「本心」はどちらにあるかは別にして、少なくとも「普天間は県外に」と公約に掲げた。これでは普天間を国外と言っている伊波候補は仲井真との差異化が測れなかった。しかも、どこからともなく、伊波陣営に対しては公選法違反ともいえそうなネガティブキャンペーンが執拗に行われたようだ。
ただ、そういったネガティブ攻撃につけこまれないようにする戦略も必要だったし、狸の仲井真知事がどういう戦術に出てくるかを予測した上で極左活動家たちの支持を一部は失うとしても出来る限り現実的に向かうべきだった。そして、沖縄県内の民主議員たちや国民新党の議員らは「伊波陣営の政策をすべて実現することは難しい、普天間問題と日米地位協定だけに限定すべきだ」とまず強く説得すべきではなかったか。
伊波陣営の敗北は彼自身の戦略ミスという要素が大きい、と私は判断する。これでは日米同盟絶対主義者を逆に勢いづけてしまうことになりかねない。大事なことなのでなんどでも言う。
政治家というのはみんなの代表である。
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