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名古屋市議会の解散請求(リコール)の署名約46万名の内、24%11万名分を、名古屋市選挙管理委員会が無効だとした。その結果、必要署名数36万名に対し、約1万2千名分が足りなくなった。このリコールを主導した河村市長とこのリコール運動を支援した人たちから、市選管は署名終了後に「後だしジャンケン」で、署名の審査を厳格化し、恣意的に無効にしたとの声が挙がっている。
河村市長は「市民税10%恒久減税」「市議の定数削減・報酬の半減」「政務調査費廃止」を掲げ、市長に当選した。処が市議会の反対により、本年度の市民税10%減税こそなったものの、16百万円の市議報酬を半分の8百万円にすることなどは、市議会に反対された。地方自治体の首長(=知事・市長など)には、議会から不信任されない限り議会解散権が無いから、このままでは公約を果たせないことになる。
そこで市長が率先して、「市議会解散」を求める署名活動を行った。これに対して、市議会議員たちは、「税金が高い」「市議の報酬が高い」など、市民の共感を得やすい課題を提起してリコールで議会に圧力を掛けるのは、「議会の機能」を形骸化し、「行政の専横化」をたくらむもので、民主主義の原点である「三権分立」を逸脱していると反論していた。(なお、現在の市議報酬は暫定的に約14百万円)
現在の市議の任期は来年2月。ならばリコールが成立しなくても来年の市議選で、市民に信を問えばと思うだろう。だが、議院内閣制の国会と違い市議選は、市長公約を問う選挙ではない。新たに選ばれた市議が市長の公約に反対したら、公約の実施は難しくなる。一方、リコールが成立し、住民投票が実施され市議会が解散されたなら、市議会の議決よりは市長公約を上位にすると、市民が意思表示したことになる。
このリコールは、名古屋市議会を解散させるかどうかを問う住民投票の実施を求める請願に過ぎない。それなのに、なぜ市選管は「後だしジャンケン」と言われるようなことをしたのだろうか。リコール署名の有効か無効かについて、詳しいリコール手続きを承知しないので、市選管の行為が正当であったかどうかは言えない。だが、ネットで見る限り、市選管が意図的にリコール成立阻止に動いたとの疑いを持つのだ。
それは、次のようなことがブログに書かれているからだ。「一部でも疑義があった名簿については、その名簿の記載全てを無効とする」「家族による記入の場合、筆跡が同じなら1名とカウントする」「署名者に問診票を郵送し、誰に頼まれて署名したかと問う(自発的意思ではないものは無効にする)」「はがきの返信が無ければ無効にする」など、その虚実のほどは不明だが、信じられないような話が多すぎる。
またある「請求代表者」のブログには、栄町(名古屋随一の繁華街)で、一人で2万人の署名を集めたが、市選管は10人の「請求代表者」だけで11万人の署名を集めたことに因縁をつけたと書いてある。多くのブログを読むと、無効にするという方針が先にあって、市選管は必要な無効数に達するまで、次々と定義を変更していったような印象を受けた。なぜ、市選管はそのように疑われることをしたのだろうか。
その答えは、市選管の4人の委員のうち、3人が元市議だと言うことにあるようだ。リコール成立は、市議会解散に通じ、市会議員の報酬が半額になることを意味する。市議OBとして市議の既得権益を守る。そう云うことのようだ。さらに驚いたのは、市選管委員の報酬が月平均4日の出勤で、月額30数万円ということだ。どうしても市民の民意を抑えたかったと疑われても致し方ない数字が並んでいる。
24日のテレビインタビューで、河村市長は「民主主義の恐るべき危機だ!」と怒っていた。当然だと思う。だが、テレビでは自民党市議が、署名活動には無理があったと言う映像も流した。双方の言い分を公平に流したようだがそれはおかしい。マスコミは、リコール署名活動に無理があったかどうかを検証する。無効とされた署名が本当に無効なのかなどを調査して、その真実に迫る。それがマスコミの仕事だろう。
名古屋市選管だけではない。税金から高禄を得ている検察庁や裁判所など、物事を公平に判定すべき公的機関が全て信用できないのが、今の日本なのではないか。国民自らが「血」を流して手にした「民主主義」ではないので、国民に依然として「お上」意識が残っている。さらにマスコミが、市民運動よりは「お上」寄りの報道をする。マスコミに頼らず、自らの頭で考えることが重要だと改めて思うのだ。
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