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◆小沢一郎元代表の政治手法と菅直人首相・仙谷由人官房長官コンビのそれとは、根本的に違う。それは、世代間の違い、すなわち、戦後教育の受け方の違いに原点がある。
小沢一郎元代表は、昭和17年5月24日生まれ、日本敗戦のときは、2歳9か月のヨチヨチ歩きのまだ赤ちゃん。菅直人首相は、昭和21年10月10日生まれ、仙谷由人官房長官は、昭和21年1月15日生まれ。ちなみに、鳩山由紀夫前首相は昭和22年2月11日生まれである。「プレ団塊の世代」に位置している。敗戦時は、まだ生まれていない。
◆しかし、この3〜4年の差は、大きいのである。小沢一郎元代表の世代は、学制改革に物心がつき始めたころ、例民主化教育が始まっていたとはいえ、小学校、中学校においてまだ、戦後教育が混乱していた名残がある時代であった。これに対して、大した年齢差はないにしても、3〜4年の差は、大きい。「プレ団塊」から「団塊」の世代は、人口が多く、「寿司詰め教育」が行われ、熾烈な生存競争のなかにありながら、極めて民主的な教育が徹底され始めていた。
その象徴的なものが、「ホームルーム」であった。どうも、現在の学校教育では想像もできないかも知れないけれど、何かを決めるのにも、「徹底した議論」を交わすのである。菅直人政権が国政の場で言い始めた「熟議」というのが、その原風景どあろう。たとえば、小生(昭和21年8月7日生まれ)の場合、国立大学付属高等学校では、毎年修学旅行があったが、どこに行って、いつ何をするか、どこを見て回るかを決めるのに、賛成反対の採決を何回も行った。少数者が限りなくなくなるまで採決を続けて、合意を形成していくのである。
菅直人首相や仙谷由人官房長官、鳩山由紀夫前首相らが、実際にそんな経験をしたかは、わからないけれども、そうした時代であった。これは、確信はないけれど、小沢一郎元代表の世代とは違うような感じがする。大学に入れば、全国の大学に吹き荒れた学園紛争の最中で、大学当局者との「大衆団交」が、あちこちで行われていた。大学の偉い人たちは、学生たちに追及されて、可愛そうに顔色がなく、たじたじであった。
◆いくつもあるセクトが凄惨な殺し合いを行った時代の尾てい骨を持って日本の政治を壟断してるのが、菅直人首相や仙谷由人官房長官であると言えば、理解しやすいだろう。だから、この世代のなかでも最も過激なかつての闘士たちによつて行われる政治家が、過激で偏頗になるのは、言ってみればは、当たり前なのである。従って、「小田原評定」に近い「ホームルーム」の「熟議」方式とトップダウン方式の小沢一郎元代表の政治手法とは、「水と油」の関係で、交わることは絶対にあり得ないのである。
◆もはや、無駄な努力は、止めた方がよい。繰り返し言うが、所詮、生きている世界が違うのである。
小沢一郎元代表は、元来「保守政治家」である。しかも、「乱世の小沢」である。「ホームルーム」政治家のような、乱世に弱い政治家とは、根本的に別世界に生きている。民主党政権を築いたという自らの実績は、この際、すべてかなぐり捨てるべきである。日本は、中国、ロシアという新しい国家が、巨大な圧力をかけてきている。米国との同盟強化をさらに図り、中ロ関係を良好に政治家は、小沢一郎元代表をおいて、他にはいないのである。
本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
小沢一郎元代表が、菅直人政権を葬ろうと「民主党分党」と「小沢新党結成」を決断、「1月解散・2月総選挙」突入へ秘密指
◆サンデー毎日が12月5日号で大特集「『逮捕ナシ』火がついた3本の導火線」「検察リベンジ仙谷失脚 菅パニクる『1月解散』▼『出流保安官』処分は国策決着▼京都密会と自民”流出”新党」「小沢はすでに動いている 民主『分党』のスケジュール表」「政党政治が壊れていく▼政治の緩みにつけこんだ海保という『暴力装置』ほか」を組んでいる。
週刊現代は12月4日号で、「もう見たくない『最低最悪内閣』これ以上、この国を貶めないで下さい安倍・麻生・鳩山以下だった菅直人」「田中秀征『菅さん、あなたに総理は無理だった』」という柱を立てて、一足早く菅政権に見切りをつけている。言い方を換えれば、菅政権は、「レイムダック」どころか、もはや「死に体」ということである。2010年度政府予算案の編成どころの話ではない。今年度内の予算編成ができず、年を越し、「通常国会冒頭解散・総選挙」に追い込まれ、菅政権は鳩山由紀夫政権と同様、わずか8か月で消滅してしまうことになる。
http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken/e/fec7fda80eda35386c113204e1c4f59e
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