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<東京都>条例改正案を再提案 性的漫画販売規制で原案修正
毎日新聞 11月22日(月)22時4分配信
東京都は22日、過激な性的表現を含む漫画などについて、18歳未満への販売を規制する青少年健全育成条例の改正案を公表した。都議会6月定例会で「表現の自由を侵すおそれがある」と否決された原案を修正し、30日開会の12月定例会に再提案する。修正案では規制対象を、刑法や条例に違反する性的行為を過度に描いた作品という趣旨に、より明確化した。6月に反対した都議会最大会派の民主が賛成に回る見通しで、可決の公算が大きい。
現行条例では、性器を露骨に描写した作品しか規制対象とならず「子どもの性に関する判断力をゆがめないため」(都青少年・治安対策本部)として規制を強化する。改正案は▽法令に触れる性的表現などを過度に含む漫画やアニメを18歳未満が買えないよう、店頭で区分陳列する対象図書などを拡大▽児童ポルノ根絶に向けた都民全体の努力義務▽子供のインターネット利用に関する事業者や保護者らの責務の明示−−などが柱。
原案では、18歳未満として描かれたキャラクターを「非実在青少年」との造語で定義。その性的行為の過度な描写を含む漫画やアニメを子どもに売ったり、見せたりしないよう関係業界に区分陳列するなどの自主規制を求める内容だった。
中でも、強姦(ごうかん)など反社会的な性的行為を肯定的に描いたものは、子どもへの販売を禁止する不健全図書の指定対象に追加した。だが「規制範囲があいまい」と批判の声が上がり、著名な漫画家らも反対を表明した。
そのため都は「あいまいと批判された条文をより明確化した」と説明。自主規制対象を「刑罰法規に触れる性交や婚姻を禁止される近親者間の性交を不当に賛美・誇張して描写したもの」などと定めた。具体的には、強姦や児童買春などの違法行為を被害者側が喜んで受け入れていたり、作品の大半を性表現が埋め尽くすものなど。このうち反社会性が著しいものを不健全図書指定の対象とした。
こうした描写の「まん延抑止」を都民に努力義務として課した規定も削除した。児童ポルノについては「何人もみだりに所持しない責務を有する」との表現を「根絶への自主的取り組みに努める」と変更。またインターネットで違法・有害な行為をした子供の保護者に対して「都は必要な調査ができる」との条文も修正、「情報提供や支援を行う」との表現にとどめた。
都青少年・治安対策本部の担当者は「違法な性行為を不当に賛美や誇張したアニメや漫画だけが対象。表現の自由は侵さない」と話した。【真野森作】
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最終更新:11月22日(月)23時43分
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