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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101121-00000528-san-pol
【政治部デスクの斜め書き】弁護士の仕事は「裁判に勝ってなんぼの世界」と言われる。依頼人のために、弁舌を駆使して勝利に持ち込むことが求められる。優秀な弁護士だったという仙谷由人官房長官の国会答弁や記者会見をみていると、弁護士時代の癖が抜けないようだ。陳謝に追い込まれても、すぐに“全面降伏”することはない。得意の弁舌が出てくるようで、なにか一言言ってしまう。
19日の参院予算委員会では、みんなの党の小野次郎氏が、「盗撮」発言を取り上げた。仙谷氏は尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件のビデオ映像を一般公開した場合のメリットとデメリットを比較した内部資料をカメラ席から撮られ、「盗撮」と発言し、批判を浴びていた。
仙谷氏「私にとっては、書類の内容まで拡大のカメラで撮られるというのはそれはやっぱり不本意は不本意なんですよ。盗撮という言葉はもちろん撤回させていただいておりますし、それで気分を害された方がいれば、もう一度謝ります」
普通ならば、ここで終わるところだが、仙谷氏の場合は違う。
仙谷氏「それから、もう一つ、先ほどから、シャッター音がうるさくてしようがないとおっしゃいましたよね。国会へ足を踏み入れた瞬間に私もなぜか、目がくらむほどのシャッターをしばしば受けてですね、あまり気持ちのいいものではありません。そのことだけは申しあげます」
ただ謝るだけでは気が済まないようだ。もっとも、小野氏からは「最後のフレーズは全然意味不明」と言われただけでなく、言葉づかいも注意された。
小野氏「私も役所(警察庁)にいて、機密を扱う仕事、結構長くやりました。不本意とうかつというのは全然違いますよ。不本意ではなくて、うかつだったと認めるべきではないですか」
仙谷氏「拡大カメラに取り囲まれているという緊張感がなかったことはうかつでございました」
この日の午後の記者会見では、18日の委員会で、自衛隊を「暴力装置」と発言、撤回に追い込まれた問題についても質問を受けた。
記者「東京都の石原知事が『暴力装置』と言った長官を『軽率というかバカだ。甚だ好ましくない発言だ』と批判した。受け止めを」
仙谷氏「軍事組織について、昨日申し上げたような言葉、つまり『暴力装置』という言葉。私すぐ『実力組織』という風に言い換えましたけども、撤回して言い換えたんですが、向学上の言葉として、石原さん、十分に分かっておっしゃっていると思うんだけども。そういう、昨日もウェーバーが使っているという指摘も受けました。その通りだと思います」
やはり仙谷氏、ここでも謝罪だけでは終わらない。さらに発言を続けた。
仙谷氏「そういうのを引き合いに出してしまうこと申し訳ないんだけども、(自民党政調会長の)石破先生も『警察・軍隊という暴力装置を』とか『国家の定義というのは、警察・軍隊という暴力装置を合法的に所有するというのが国家の1つの定義である』と。こういう言い方を、昨年、朝日フォーラムか何かのシンポジウムでやっているんですね」
このように仙谷氏は得意の法律論も交えながら、とにかく自らであれ、だれであれ“弁護”に努めようとする。「柳腰」外交発言もいい例だ。
自民党の山本一太氏から「中国語では女性を表現するときにしか使わない。外交には不適切だ」と撤回を求められたが、仙谷氏は「日本のしなやかな柳腰外交が(国際社会から)評価されている」と譲らなかった。
仙谷氏は当初、首相の「防波堤」になっているとみられていたが、いまでは「柳腰発言」、「盗撮」、「暴力装置」など仙谷氏の発言自体が問題となってしまっている。
石原知事は「暴力装置」発言について「下手をしたら暴力団と自衛隊を重ねて想定するようなイメージにつながりかねない。陳謝で済むものか」とも述べた。 確かに米国では大統領はもちろん、閣僚や政党幹部が米軍を傷つけるような発言をすることはまずない。仮にそうした発言をしたらすぐに非難され、辞任に追い込まれるであろう。
ワシントンのシンクタンクに在籍したことのある民主党の長島昭久前防衛政務官は、問題の大きさを皮膚感覚としてわかっているようで、18日夜のBSフジの番組で、仙谷氏の「暴力装置」発言について「政治家が使う言葉としては甚だ不適切だ。何らかの形で自衛隊、防衛省に伝わる形で謝罪しなければならない」と批判した。
首相は18日午後の参院予算委員会で、「内閣全体の責任者として、自衛隊の皆さんのプライドを傷つけることになったことは、私からもおわびしたい」と陳謝。同日夜に、仙谷氏を執務室に呼び、強く注意したという。
表の首相が「陰の首相」と言われる仙谷氏にどれだけ「強く注意」したのかわからない。
本当に心から「おわびしたい」と思っているのならば、自衛隊基地での民間人の発言を規制することはせず、首相や仙谷氏が自衛隊基地に出向いて謝罪するなど具体的な行動で示してほしいものだ。
このままでは、山本氏が命名した首相をかばう役割の「『菅防(かんぼう)長官』」も形無しである。
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