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正論 立命館大学教授 大阪大学名誉教授 加地伸行 《民主党は「民の主人」になったか》
http://www.asyura2.com/10/senkyo100/msg/189.html
投稿者 赤かぶ 日時 2010 年 11 月 22 日 09:28:18: igsppGRN/E9PQ
 

 ■民主党は「民の主人」になったか

 ◆語るに落ちた仙谷官房長官

 「暴力装置でもある自衛隊」と仙谷由人官房長官が18日の参院予算委員会において発言した。「国家の暴力装置」というこの言葉、四十数年前の大学紛争のころ、全共闘系学生集団いわゆる新左翼が警察、特に機動隊を指していつも使っていた。この発言により、仙谷某が新左翼思想の持ち主であることを自ら示した。こういうのを「語るに落ちる」と言う。

 当時、新左翼は本気で、かつ無邪気に暴力革命によって政権を手に入れようとした。だから、敵対者となる警察や自衛隊を、彼らにとって「国家の暴力装置」と位置付けたのは当然であった。

 しかし、もし自分たちが社会主義革命に成功して政権を得たとしたならば、今度は立場を替えて、警察・自衛隊を自分たちを守る暴力装置として使い、政権を批判する自由な発言を許さず、弾圧するわけである。その前例こそ、旧ソ連のスターリン政権であり、中国の毛沢東政権であった。

 仙谷発言は決して一時的な不用意発言ではなく、本音なのである。すなわち、〈民主党政権を批判・非難する者は、軍や警察によって鎮圧する〉という心底を洩らしたまでである。

 事実、北沢俊美防衛相は、民主党政権を批判した民間人挨拶をきっかけに、防衛省幹部を集めた会議を開き、施設内における政権批判を許さぬと決定をし、次官通達として公的化したのである。

 それならば、あえて言おう。その事件が起こった埼玉県の航空自衛隊基地の近くに、人事院の公務員研修所がある。そこの講師として、この10年近く、毎年1回、私は出講してきた。対象は中央省庁の課長級であり、まさに、我(わ)が国を背負って立つ人材群である。

 ◆左翼的政党による大誤解

 その講義の際、私は自民党であれ民主党であれ、批判すべきものは批判した。のみならず、選挙による議員という民選政治家と、国家試験合格による官僚という“国選政治家”とは、上下の関係ではなくて対等の関係であると論じてきた。これは私の持論であり、議員らによる政治主導なるものへの真っ向からの批判である。それを公務員研修所という公的施設内で毎年、論じてきたのである。

 そういう私をどうするのか。北沢流ならば、来年度の講師依頼をしてはならぬと人事院に対して、内閣は圧力をかけるべきである。さらには、官公庁の施設内においては、表現・思想の自由は許さぬという次官通達を全省庁において発すべきである。また、それと連動して、全国官公庁にある膨大な数の掲示板に貼(は)り出されている、労働組合の極めて政治的な諸反対声明文も許してはならない。

 そもそも民主党は民主主義を誤解している。欧米の思想である民主主義は、自立した個人を前提にした〈民が主〉人ということだ。民は、それを選挙という方法によって表現する。

 しかし、東北アジアでは、自立した個人という思想・実践はなかなか根付かない。そのため、投票という手段だけがクローズアップされる。個人主義という前提は問わず、形式・手段だけが目的化され、投票数の多さを競うのみとなる。故田中角栄氏やその流れの小沢一郎氏らがその典型だ。

 だから、選挙が終わると、民はお払い箱となり、単なる愚昧(ぐまい)な存在としか見なさない。民主党がそれであり、民が民主党を批判することなどもっての外で許さない。新左翼も、もし政権を握っていれば、そうなっていたであろう。つまり、〈民が主〉人ではなく、己れが〈民の主〉人と化す。これが、左翼的民主党の民主主義理解であり、大誤解なのである。

 ◆「批判は先生」と古代の宰相

 東北アジアでは、もともと「民主」という語は「民の主」すなわち君主のこと。また、明治維新前後、選挙で政権担当者が交代するデモクラシーという語の中身がよく分からず、「下克上」とも訳した。自立する個人という生き方、そうした文化なき東北アジアにおいて、これは名訳である。

 それなら、一知半解の欧米思想に頼るよりも、政治の知恵の宝庫である儒教古典に範を求める方がまだましではなかろうか。

 中国は古代、子産という名宰相がいて、善政の名声が高かった。しかし、世の中は全員が満足するわけではない。村里の学校(郷校)に人々が集まり、あれこれ子産の政策の悪口を言っていた。そこで、部下が子産に「学校をつぶしましょう」と言ったところ、子産は「人々の批判は私にとって先生である(吾(わ)が師なり)」として、廃校を許さなかった(『春秋左氏伝』襄公(じょうこう)三一年)。

 子産を尊敬していた孔子も同じ心構えであった。批判者に対し、こう述べている。私は幸せである。私に「荀(も)し過ち有れば、人 必ずこれを知る(批判してくれる)」(『論語』述而篇)と。

 政治家にとって最も大切な心構えは、己れへの批判を感謝して受け止め生かす謙虚さである。それの方が形式的民主主義による多数決よりも価値が高いのである。(かじ のぶゆき)
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/101122/stt1011220345002-n1.htm
 

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コメント
 
01. 2010年11月22日 11:12:29: pSq5DQqU6c

この記事の分析は正しい。

仙谷が全共闘の活動家なのは、ウィキペディアにも載っているとおり事実だ。

そして全共闘は、主張を押し通すためなら暴力も「総括」という名の殺人もOKの集団。

こういうオウムのような集団の活動家である仙谷が政権のトップにいるのだ。
民主主義は排除される一方である。


02. 2010年11月22日 11:36:48: AQqyLULhMc
記事の下に以下の記述があります。
赤かぶさんは泥棒です。
それとも許可を得てるとでも?

--------------------------------------
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。

[削除理由]:管理板にすべき投稿
03. 2010年11月22日 12:14:28: mfLEPkFJHA
加地てだれ!末川精神が泣くぞ

04. 2010年11月23日 00:15:07: 7E0OVH9Wxg
加地伸行氏は完全に呆けですよ。産経新聞のコラムとか読んでます?
右派の人がこの呆けた方を持ち上げるのは、
左派の人がやはり呆けた方である鳥越を持ち上げるのと同じくらい滑稽なことだと思います。

05. 2010年11月23日 07:20:07: dpqa46ZkfQ
 選挙による「議員」と国家試験合格による「官僚」とが対等の関係?だって。
このおっさんは政治のこと全く知らんのではないか。小学校の社会科をおさらいせんならんな。

06. 2010年11月23日 11:53:09: ZNzMKRpm0A
>当時、新左翼は本気で、かつ無邪気に暴力革命によって政権を手に入れようとした。だから、敵対者となる警察や自衛隊を、彼らにとって「国家の暴力装置」と位置付けたのは当然であった。


「警察や自衛隊」が「暴力装置」なのは当たり前です。「暴力」を持っていない「警察」や「自衛隊」に何の意味があるのでしょうか?
この加持氏、本当に大阪大学名誉教授なのか疑わしくさえ思えます。


07. 2010年11月23日 12:40:14: I89EqJQsY2
1960年代後半に、河出書房新社から『世界の大思想』という哲学全集が出版され、加地伸行は『老子』の翻訳を担当した。非常に分かりやすい翻訳で、勉強になった。

でも、今の加地は、石原慎太郎と同じ老害でしかなく、晩節を汚しまくっている。統一協会の手先・産経新聞のお抱え文化人に、まともな学者はいない。加地よ、中国思想の知識を反中や似非右翼言論のために悪用するのはやめなさい。そういうのを、「曲学阿世の徒」というのだ。



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