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安倍首相の改憲発言と野党の主張は ?
T 民進党・山井国対委員長、
安倍首相の改憲発言は、憲法審の議論の妨げに
(www3.nhk.or.jp:2017年5月9日 12時04分より抜粋・転載)
民進党の山井国会対策委員長は、記者会見で、安倍総理大臣が、憲法を改正して、2020年の施行を目指す意向を明らかにしたことについて、国会の憲法審査会の議論の妨げになると指摘するとともに、安倍総理大臣に、国会で十分に説明するよう求めました。
この中で、山井国会対策委員長は、安倍総理大臣が、憲法を改正して、2020年の施行を目指す意向を明らかにしたことについて、「頭越しの発言に、与野党を超えて、憲法審査会のメンバーは、不快感と疑問を感じている。
憲法審査会は、安倍総理大臣の下請け機関ではない。今回の発言は、審査会の議論の妨げになることはあっても、加速化させることにならず、逆効果ではないか」と指摘しました。
さらに山井氏は、安倍総理大臣が衆議院予算委員会で、「自民党総裁としての考え方は、相当詳しく読売新聞に書いてあり、それを熟読していただいてもいいのだろう」と答弁したことについて、「これほど国民と国会をばかにした答弁は、今までなかったのではないか。
強引に憲法改正するような姿勢は言語道断であり、強く猛省を促したい」と批判し、安倍総理大臣に国会で十分に説明するよう求めました。
U 「違和感を感じざるをえない」安倍総理の
改憲発言に、野田幹事長が批判 !
(www.minshin.or.jp: 2017年5月8日より抜粋・転載)
野田佳彦幹事長は8日、定例の記者会見を国会内で開いた。
冒頭、野田幹事長は、同日の衆院予算委員会で明らかになったこととして(1)安倍総理から3月の東日本大震災追悼式で原発事故の文言を使わなかったことについて、配慮に欠けたと発言があったこと(2)森友学園の籠池前理事長と財務省の田村国有財産審理室長との協議とされる録音を本物であると政府が認めたこと――の2点を挙げた。
籠池氏と田村氏との録音の件について野田幹事長は、「財務省の本省の幹部が一民間人と直接会って交渉するということは通常考えられない異例の対応」と指摘し、「この問題については明日の参院予算委の集中審議があるが、引き続きしっかりと事実の解明を行っていく」と引き続き追及する考えを示した。
連休中に安倍総理が憲法9条改正の考えを示したことにも触れ、「自民党内でどれくらい議論されたのかよく分からない」と述べ、「憲法審査会で丁寧に議論を積み上げているときに、行政府の長がオリンピックを開く2020年までにとか、国会議論の活性化のためにとか、立法府の審議のありように非常に強く介入される形でこういう発言をされたことについては極めて違和感を感じざるをえない」と疑問を呈した。
共謀罪法案(組織犯罪処罰法改正案)の対案を近く提出すると報道されていることについて、法案提出の狙いを記者団から問われると野田幹事長は、「共謀罪は廃案を目指しているので対案でなくて、独自のテロ対策法案という位置づけで明日の『次の内閣』で議論になる」と説明。
「われわれも組織的な犯罪を撲滅するための条約は賛成しているが、今の閣法でなくてもその条約は締結できる立場。一方でテロ対策が必要であるのは言うまでもないので、われわれがテロ対策と現時点で考えるものは法案として提出をする」と法案提出の目的を明かした。
民進党広報局
V 安倍首相、「改憲」を明言 ! 9条破壊の暴走加速は、許されぬ !
(www.jcp.or.jp:2017年5月5日より抜粋・転載)
主張:
◆安倍首相は、自民党内きっての右翼・タカ派 !
安倍晋三首相(自民党総裁)が施行70年の憲法記念日に、「2020年を、新しい憲法が施行される年にしたい」と明言し、自衛隊の存在を9条に書き込むことなどを表明したビデオメッセージを改憲派の会合に寄せました。
安倍首相は自民党内きっての右翼・タカ派ですが、改憲の具体的な目標時期に踏み込んだのは初めてであり、9条を標的にすると口にしたことは重大です。憲法施行の記念日に、改憲への執念をあらわにし、期限を区切って改憲をあおる姿勢はあまりに異常です。首相の暴走を許さない世論を広げることが急務です。
◆異常な執念、進まぬ焦り
「憲法はたった一字も変わることなく、施行70年の節目を迎えるに至りました」「(国会の)憲法審査会における『具体的な議論』をリードし、その歴史的使命を果たしてまいりたい」「憲法改正に向けて、共に頑張りましょう」―。改憲派の会合で紹介された首相のビデオメッセージは、現行憲法をとにかく変えたいという異様な執念と高揚感に満ちたものでした。
安倍首相は、今年初めから、憲法施行70年を引き合いに「新たな国づくりを本格的に始動」(年頭所感)、「次なる70年」(1月の国会での施政方針演説)と改憲意欲をにじませ、自民党の総裁任期を3期9年に延長した3月の党大会では、首相の肝いりで「憲法改正原案の発議に向けて具体的な歩みを進める」という表現を運動方針に明記させました。それでも改憲実施の時期や、具体的な内容については、国民の批判の高まりを恐れて、首相自身が進んで明らかにすることは避けてきました。
◆「新憲法」施行を2020年にしたいと、前のめりの発言 !
安倍首相が今回、「新憲法」施行を20年にしたいと前のめりの発言をし、自衛隊の9条明記などを具体的に提起したのは、改憲議論を加速させる狙いであることは明白です。それは国会の憲法審査会の議論が進展しないことへの焦りといらだちの裏返しでもあります。
安倍首相が、改憲項目の冒頭に9条をあげ、自衛隊を憲法上位置付けると表明したことは、改憲の「本丸」が9条にある本音を示すものです。自衛隊を9条に書き込むことは、「戦争放棄」の1項や「戦力不保持」の2項と矛盾するもので、従来の「歯止め」をなくし、海外での武力行使を文字通り無制限にすることにつながるものです。発足以来、海外で一人も殺さず、一人も殺されることのなかった自衛隊の性格を、根本から変える重大な改悪にほかなりません。
だいたい9条の改憲は、国民世論が望んでいません。最近のメディアの世論調査でも9条を評価し、その改定に反対する声は多数です。それでも9条の改憲を力ずくで行おうとするのか―。民意無視の暴走は絶対に通用しません。
◆「改憲加速」に、五輪持ち出す事は、筋違い !
首相の「改憲加速」表明の場が、改憲派会合や、改憲をあおる「読売」インタビュー(3日付)という“内輪”なのは、改憲を国民に正面から語れない矛盾の表れです。20年という改憲目標で、東京五輪開催を持ち出すことは、全く筋違いであり、改憲に何の大義もないことを浮き彫りにしています。
5万5千人が参加した3日の東京の集会をはじめ全国津々浦々で、憲法を守り生かそうと国民の熱い思いは示されています。“安倍壊憲”阻止の声をさらに強く大きくしていこうではありませんか。
W 小沢一郎・自由党代表:憲法記念日にあたって
(www.seikatsu1.jp:2017年5月3日より抜粋・転載)
平成29年5月3日
代 表 小 沢 一 郎:
日本国憲法が施行されて、本日で70年を迎えた。
確かに普段国民が憲法そのものを意識する機会は決して多いとはいえない。しかし、憲法と立憲主義の精神が、この国と、国民の生活全体を支える欠くことのできない基盤となっていることはいうまでもない。
我々が、日々自由に活動できるのも、自由に発言・表現できるのも、すべて憲法の保障によるものであり、憲法記念日は、そうしたことを国民一人ひとりが改めて噛み締める良い機会である。
しかし、同時に、憲法と立憲主義は現在、これまでにない最大の危機を迎えている。安倍政権は、現行憲法が戦後の「押しつけ」であるとして肯定的な評価を与えないばかりか、安保法制の強行採決に見られたように、あからさまに憲法をないがしろにする政治姿勢を続けている。
そもそも総理は、信じがたいことであるが、「憲法で国家権力を縛るというのは絶対王政時の旧い考え方」と国会で答弁するなど、現行憲法と立憲主義を全く理解しておらず、この総理が提唱する憲法改正など、考えただけでも恐ろしいことである。
すなわち、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義、国際協調主義の四原則をしっかりと守るため、国家権力の暴走を食い止めることこそ憲法の本質なのであり、これを全く理解せず、情緒的な反立憲主義の立場をとる安倍政権下での憲法改正は、全く認められない。
このまま安倍政権による、憲法軽視、権力の濫用・私物化を認めていけば、この国の立憲主義も、議会制民主主義もいずれ必ず終焉を迎える。我々は、絶対的にそれを阻止すべく、この国の将来のため、引き続き徹底的に安倍政権に対峙していきたい。
X 憲法記念日にあたって(声明) 社会民主党
(www5.sdp.or.jp:2017年5月3日より抜粋・転載)
本日、70回目の憲法記念日を迎えました。第2次世界大戦の惨禍の反省と教訓から生まれた日本国憲法は、「武力不行使の原則」を盛り込んだ国連憲章をさらに発展させ、「交戦権」を否認し、「戦力の不保持」を定め、生存権や幸福追求権を保障するなど、人類の叡智を結晶させた人類共有の財産というべきものです。わが国が平和国家として歩むことを定めた国際的な公約であり、他の諸国とりわけアジア近隣諸国の人々から信頼をかちとるための支柱でもあります。
憲法が施行70年を迎えたということは、国民が改憲の必要性を感じていないことの証です。
社民党は、本日の栄えある日本国憲法施行70年に当たり、憲法の掲げた目標をさらに具体化し、現実の政治や生活に活かしていくことを、改めて誓います。
安倍首相は、施政方針演説で、「憲法施行70年の節目に当たり、……次なる70年に向かって、日本をどのような国にしていくのか。その案を国民に提示するため、憲法審査会で具体的な議論を深めよう」と呼びかけ、明文改憲に向けた準備を加速する意思を鮮明にしました。しかし、自民党の「憲法改正草案」は、自衛隊を憲法に「国防軍」と明記し、人権は「公益及び公の秩序」の枠内に制約し、政治権力を縛る憲法を逆に国民を統制するものに変える内容となっています。
まさに安倍政権が目指す明文改憲は、現憲法の国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の三原則を踏みにじる改悪であり、社民党は、衆参憲法審査会において、「自民党憲法改正草案」の問題点を厳しく追及します。
憲法審査会の第一の任務は、「日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制についての広範かつ総合的な調査」です。改憲の論点をあげつらう前に、国民に保障された諸権利を守る観点から、現憲法の理念・条項がどう活かされているかを、広範に総合的に調査することが必要です。
「戦争法」の強行、生活保護費を下回る年金受給など社会保障制度の改悪、高額の授業料や不十分な奨学金制度、2000万人以上の非正規労働の拡大、男女や正規・非正規等の格差の拡大、過労死や過労自殺を生み出す長時間・過密労働、沖縄県民の民意を否定した辺野古新基地建設の強行、原発避難者の現実などは、立憲主義や憲法9条の戦争の放棄、平和主義の問題であるにとどまらず、13条の幸福追求権、14条の平等権、25条の生存権、26条の教育を受ける権利、27条勤労の権利、第8章地方自治などが踏みにじられ、活かされていない結果です。
社民党は、こうした憲法理念や条文の空洞化をゆるさず、現実の政治や暮らしに憲法を活かす広範な「活憲」運動を展開します。
この間、安倍政権は、特定秘密保護法の制定など監視国家化を進め、集団的自衛権行使を容認する「戦争法」を強行し、南スーダンPKO部隊への「駆けつけ警護」等の任務付与など、アメリカと一緒になって戦争できる体制づくりをさらに進めようとしています。
そしていままた、テロ対策を口実に、国民の強い反対で3回廃案としてきた「共謀罪」を導入する組織犯罪処罰法改正案を強行しようとしています。
憲法の理念や現行刑法の基本原則に反し、合意という「心の中」を処罰し、思想の抑圧、人権侵害や市民監視の強化、運動への萎縮効果をもたらしかねないなどの問題点や危険性は全く変わりません。「現代版の治安維持法」であり、断固廃案に追い込みます。
米朝対立の深化によって、朝鮮半島をめぐる情勢が緊迫しています。もちろん、北朝鮮が核実験や弾道ミサイルの発射を繰り返し、アジアに大きな緊張をもたらしていることについては、社民党としても厳しく批判しています。しかし、安倍首相が、アメリカの軍事行動を容認し、共同訓練を実施するなど、米国に追随し一緒になって危機を煽っていることは、極めて危険なことと言わざるをえません。
挑発に対し挑発、軍事力に対し軍事力では何も解決しません。外交の失敗が戦争につながるのであって、平和憲法を持つ日本こそ、朝鮮半島の緊張緩和のための非軍事的解決に積極的な役割を果たし、戦争の危機を回避する努力が求められています。
「平和的な方法による朝鮮半島の検証可能な非核化」と「北東アジア地域の永続的な平和と安定のための共同の努力」を約束している、2005年の「6か国共同声明」に北朝鮮が立ち戻るよう、アメリカはもとより中国、ロシア、韓国への働きかけを強め、相互の主権尊重、平和共存、国交正常化の措置をとるとした6か国の合意を前に進めるようにするべきです。
あわせて、2002年の「日朝平壌宣言」等に基づく懸案事項の解決のために、粘り強い交渉と対話を行うべきです。社民党としても、あらゆる努力を惜しまず後押ししていきます。
本日は、地方自治法施行70周年でもあります。戦争放棄を宣言した日本国憲法は、官治中央集権の旧憲法とは異なり、第8章に「地方自治」の章を設け、地方自治を明確に位置づけ、保障するものとなり、第92条に基づく地方自治法が日本国憲法と同時に施行されました。
「再び戦争をしない」という国家的意思・国民合意と、民主主義の学校である地方自治創設のねらいははっきり結びついています。地域に民主主義と自治を根付かせることによって、二度と戦争は起こさせないとした決意を今一度かみしめたいと思います。
一方、地方自治条項の拡充や教育の無償化などを改憲の突破口にしようとする動きもありますが、地方自治基本法などの法律制定や予算措置で豊富化すればよく、あえて改正する必要はありません。9条をはじめとする憲法そのものの改悪のための「お試し改憲」は認められません。
−以下省略−
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