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   民進党の記者会見(下・完):安保法制施行から1年・敵基地攻撃能力論等
http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/7802.html
投稿者 青木吉太郎 日時 2017 年 4 月 04 日 20:55:22: jobfXtD4sqUBk kMKW2Itnkb6YWQ
 


安住淳代表代行記者会見 !   (下・完)

安保法制施行から1年に当たって・敵基地攻撃能力論

「共謀罪」法案について・民進党結党1年を振り返って

    他の野党・識者の見解は ?

(www.minshin.or.jp:2017年3月29日より抜粋・転載)

安住淳代表代行記者会見
2017年3月29日(水)14時00分〜14時21分

■質疑

○森友学園問題について、○野党連携について

以上は前回投稿済みです。以下はその続きです。

○安保法制施行から1年に当たって

【日本経済新聞・学頭記者】

 安保法制の施行から1年になるが、所感を伺いたい。

【代表代行】

 集団的自衛権行使容認を施行されてから、特段そうした事例があって大きな問題が惹起されたわけではないが、防衛省の予算、そして陸自・海自・空自のアメリカとの訓練を見ていると、それらを想定した訓練にかなりシフトをしていて、またそういうものに対する装備等についても予算が増えつつあるということは、やはりどうしても既成事実化していこうという流れは感じておりますので、危機感を持っております。

 同時に施行されたPKO(協力法改正)については、南スダーンはご存じのとおり、事実上「駆けつけ警護」をできるような状態ではない。
つまりPKOの5原則の中で、どうも当事者間の合意とか、完全にそれはかなって派遣はしているのだけれども、「駆けつけ警護」を伴う任務を付与した昨年秋の部隊について早々にこれは撤収するということは、状況認識が非常に甘かった。また、それがわかったので日本の問題というのは出てきたわけですが。だから、無理につくったから、虎の子の自衛隊を無理に派遣するという政府のやり方は間違いだと私は思っています。

 いろいろな意味で、1年たって、検証しないといけない時だと思います。

○敵基地攻撃能力論について

【TBS・牧野記者】
 自民党が敵基地攻撃能力の検討を含んだ提言をきょうまとめる方針だが、そういうことについての受け止めをお願いしたい。

【代表代行】
 それは、戦後やってきた「盾と矛」の役割を変えるという意味なのでしょう。牧野さん、そういう意味なんじゃないの。わかります?「盾と矛」。
 だからそういう点では、自衛隊の持っている抑止的な抑制的な装備品、そうしたものをもし転換するということであれば、これは実は私も防衛副大臣を経験した時に初めて聞いたのですが、やはり相当な年限をかけて自衛隊の訓練や部隊編成をやっていかないと、そう一朝一夕に、簡単に自民党が言うほど現場がそういうものに対応できる力を備えることは無理です。

そういう点では、単に提言を出すのは勝手だけれども、これまでの安保条約や日米間でのいろいろな役割分担を大きく逸脱することになりかねないので、もしそれが本当に現実的に政府または自民党の中で、何らかの法案として出てくるようであれば、徹底的に反対したほうがいいと私は思っています。

 そう、言うほど簡単ではないのですよ。例えば航空母艦を持って運用するとなったら、専門家に言わせれば、それに伴う装備を充実させたり、航空母艦というのは何十隻という部隊で動くから、例えばの話ですよ、それに応じた航海をするための隊員の訓練とか、護衛艦やなんかを含めて言うと、20年くらいかけてようやく1艦隊の1航海を動かせるくらいの能力ができるかどうかだと言うのです。

 着艦も、専門的だから全くニュースにはならないけれども、離着艦も非常に難しい技術を要します。上空から見たら、もう航空母艦の離着艦の距離というのは、こんな(短い)ものでしかないですからね。そういうところに本当に自由にランディングできるなんていうのは、相当なレベルでないと。

 そして我が国の自衛隊というのは専守防衛に徹してきて、そういうふうなことでやってきたわけではないのです。あくまでも抑制的で、戦後の道を踏み外さないようにやってきたから、それをもし変えるとなると相当な話ですから。

それは逆に言えば、憲法改正しないで事実上憲法改正するようなことにもなりかねないから、相当慎重な議論が必要なのではないかと思いますよ。

【朝日新聞・松井記者】
 敵基地攻撃能力だが、もしやるという方向性に舵を切るとしても、そもそも20年くらいかけて、相当時間がかかる重大な問題だ。そういった長い年月を見据えてこの議論をすべきだといった意図を自民党が持って言ってきているとするならば、民進党としてはその議論にはどのように向き合っていくお考えか。

【代表代行】
 「自衛隊」という名前を名乗っている以上、それは無理だと思いますよ。
 もちろん全部無理だとは申しませんが、しかし、それは言ってみれば、私の認識では、憲法改正して「国軍」になって、そして安保条約のかなりの部分を見直すことで初めてそういうことは可能になる話なので、相当ハードルが高いのではないかなと思います。

 ですから、専守防衛に徹してきた今までの流れを根本から変えていく話なので、私は反対です

○「共謀罪」法案について

【NHK・花岡記者】
 「共謀罪」、「テロ等準備罪」の法案審議について。きょう与党の2幹2国で、自民党は6日に審議入りしたいという考えを示したが、公明党のほうは刑法改正のほうが先だということで、折り合わなかった。与党の中でもこの法案の審議入りをめぐっては足並みがそろっていない状況だが、この点についてどういうふうにお考えか。

【代表代行】
 それくらい、「共謀罪」については懸念材料が多いわけでしょう。
 それと、民法改正も含めて、刑法というのはたぶん強姦罪(などの性犯罪の厳罰化)の改正を含むものだと思いますが、公明党が言うように、これは国民的、社会のニーズというか、ありようから言えば、刑法改正というのは非常に急がないといけないし、また民法改正に至っては百数十年ぶりの改正になるので。

法制審が終わって法案提出からもう1年以上、ある意味寝かせたままでいるわけでしょう。我々も「やれ」「やれ」と言っている。
 そういう意味では、よく話し合って、順番を間違えないで、国民のニーズに合った順番でやるということで言えば、私と公明党の考え方は同じです。

○民進党結党1年を振り返って

【朝日新聞・松井記者】
 民進党を結党してから1年を越えたが、この1年を振り返って、安住代行としてこれまでに感じた課題と、今後どこをどういうふうに改善していったらいいか、お考えをお聞きしたい。

【代表代行】
 野党は、率直に言って超氷河期から氷河期になったくらいで、相当厳しい環境にあると思います。ただ、2012年の総選挙で大惨敗しまして56議席に終わった我が党が、300を有する政党に次ぐ第2党なんて言ったって全く迫力もないし、また、選挙制度を考えますと、バラバラに小選挙区を戦っても歯が立つわけがない。

そういう点では非常に厳しい環境ではあるのだけれども、一つのステップとして、維新の党の半分の方々と一緒になれて、参議院は踏みとどまれたと私は思っています。
 今、100弱の勢力になって、国会等で、この籠池問題も含めて衆参で戦っていられるのは、やはり野党の中では圧倒的な野党第1党をつくれたからではないかなと思うのですね。

 まだまだ自民党に対抗するということから言えば、支持率を見ても決して氷河期を脱したわけではない。
しかし過去の歴史を、私も20年のうち16年野党、それはもう、どん底に落ちた時も十分ありますからね。しかし「メール事件」のわずか3年後にはもう政権を取っているわけで、小泉ブームの4年後にはもう取っているわけです。

そういう点では、皆さんはいつも目の前のことばっかり考えているけれども、私も20年くらいの年期がたってくると、もう少し幅を持って見られるようにはなってきているので。 

それから言うと、参議院選挙が終わって、野党連携と、そして候補者を統一していこうという機運がほぼでき上がりつつあると。

こういう中で、1人区である小選挙区を自公候補と一対一で戦う態勢さえ整えておけば、この選挙制度は何が起きるかわからないし、たぶん「自民党、勝たせ過ぎたな」と思っている方もかなりいらっしゃるから、そういう意味ではまず我々はいろいろあっても、受け皿としての圧倒的野党第1党のポジションをしっかり固めて反転攻勢の機会を待てば、ことしの桜ではないけれども、少し寒いから遅れているけれども、そのうち桜が咲くこともあると思っています。

                   :民進党役員室

(参考資料)

T 「共謀罪」、政府の説明破たん !

   穀田国対委員長、法案の撤回を要求 !

(www.jcp.or.jp:2017年3月30日より抜粋・転載)

 日本共産党の穀田恵二国対委員長は、3月29日の記者会見で、「共謀罪」法案の撤回をあらためて求めると表明しました。
 同日の自民、公明両党の幹事長・国対委員長会談で自民党が4月6日の審議入りを求めたことについて問われ、穀田氏は二つの問題を指摘しました。

 第1に「法案提出前から、主要な論点で安倍政権の説明がすでに破たんしている。
ここをしっかり突いていきたい」と強調。この間の議論を通じて、東京五輪・パラリンピック開催のために「テロ対策」として必要だという口実や適用要件の「限定」、一般市民は「対象外」という政府の説明は、法案の目的に「テロ対策」もないことや対象の厳格な定義もないなど、成り立たなくなっていると指摘。

「この法律が必要だという主要点が崩れているのが最大の特徴だ。憲法に真っ向から反する共謀罪の本質は変わらない。国民的運動を起こしてたたかっていきたい」と述べました。

 第2に、共謀罪法案をどの委員会に付託するにしても、法相だけでなく、「条約に絡む問題であり、関係大臣である外務大臣の出席は必須だ」と指摘。安倍政権が共謀罪創設の最大の口実とする国際組織犯罪防止条約の起草過程で、日本政府が「テロは本条約の対象とすべきでない」と主張していたことなどを挙げ、「一連の国際条約の交渉過程における日本政府の対応についても明らかにするべきだ」と述べました。

 穀田氏は、公明党の山口那津男代表も共謀罪法案よりも先に国会提出された民法や刑法の改定案の審議を優先すべきとの考えを示していることについて「筋が通っている。当然だ」と語りました。

U 「共謀罪」新設に絶対反対   官邸前で法案の閣議決定に抗議 !

     「共謀罪」新設に絶対反対 !


(www5.sdp.or.jp:2017年3月より抜粋・転載)

「共謀罪NO!実行委員会」と「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」は21日、朝の閣議(安倍首相は外遊のため欠席)の時間に合わせて首相官邸前で「共謀罪」新設法案の閣議決定に反対する集会を開き、雨天を突いて約300人が参加した。

NO!実行委の海渡雄一さん(弁護士)は、1937年の日中全面戦争開始後に行なわれた「軍機保護法」改定で同法違反の共謀罪が導入されたことを紹介した上で、安倍政権が制定を強行した特定秘密保護法にはすでに共謀罪が入っているとして「秘密保護法の中にあった共謀罪を277の犯罪に拡大しようという法案。

これが現代の治安維持法と言わなくて何なのか」と強調。対象犯罪の277への絞り込みについても「277個の共謀罪。これは277個もの治安維持法ができようとしていると考えるべき」と警鐘を乱打した。

社民党からは福島みずほ副党首があいさつし、共謀罪は「人々の内心、思想の自由やコミュニケーションを壊すもの」と指摘。秘密保護法や戦争法の制定を強行し、盗聴法を拡大してきた安倍政権が今度は共謀罪法案を提出すれば、「その先にあるのはまさに戦争のできる国だ」と訴えた。

(社会新報2017年3月29日号より)

V 共謀罪→テロ等準備罪「本質は何も変わっていない」

    日弁連が、法相へ共謀罪法案に反対の意見書提出 !

(gunosy.com:2017/02/23より抜粋・転載)

弁護士ドットコム:

◆共謀罪は、過去3度国会に提出されたが、 いずれも廃案となった !

政府が「共謀罪」の要件を変えて、新設を目指す「テロ等準備罪」について、日本弁護士連合会は2月23日、法案に反対する意見書を法務省に提出した。

これまで、共謀罪は過去3度国会に提出されたが、犯罪行為をしていない話し合いの段階などでも処罰が可能となることから、恣意的に運用されるおそれがあるといった批判を受け、いずれも廃案となった。「テロ等準備罪」では、犯罪の主体を「組織的犯罪集団」に限定することや、犯罪の計画だけでなく準備行為も必要とするなど、これまでの共謀罪にはなかった要件を盛り込み、政府が立法を目指している。

◆これまでの共謀罪法案と同じく、
  恣意的な運用がされるおそれがある !

日弁連は、意見書で、新たな要件が盛り込まれたとしても「(犯罪そのものではなく)犯罪を実行する意思を処罰の対象とする姿勢に変化はない」と指摘した。
これまでの共謀罪法案と同じく、恣意的な運用がされるおそれがあると強調した。

また、政府が、国際組織犯罪防止条約を締結するために国内法を整備する必要があると主張している点について、主要な暴力犯罪については、犯罪を実行する前段階の「予備」「陰謀」「準備」段階を処罰する規定がすでに存在していることに触れ、「新たな立法をする必要性は乏しい」と指摘した。

提出に先立ち、2月22日に東京・霞が関の弁護士会館で行われた記者会見で、日弁連副会長の山口健一弁護士は、「法案の呼び方が変わったり、『組織犯罪集団』や『準備行為』など言葉が変わったりしているが、本質は何も変わっていない。

これまでの法案と同じく、日弁連としては(法案に)反対というスタンスだ」と述べていた。

(弁護士ドットコムニュース)




 

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