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日曜討論:キム・ジョンナム氏殺害事件の背景は ?
殺害された金正男氏はどんな人物だったのか ?
(tvtopic.goo.ne.jp:2017年2月26日より抜粋・転載)
『日曜討論』(にちようとうろん)は、NHKのテレビおよびラジオで放送されている
討論番組である。
放送日 2017年2月26日(日) 9:00〜10:00
放送局 NHK総合:
番組概要:09:00〜
北朝鮮のキム・ジョンナム氏がマレーシアで殺害された事件は、世界に衝撃を広げた。マレーシア警察は北朝鮮の外交官を含めた容疑者を特定し、事件の解明を急いでいる。長官らのコメントを紹介した。北朝鮮は12日にミサイルを新たに発射するなど、世界への挑発を続けている。番組では専門家を招き、北朝鮮をめぐる動きを分析する。
キーワード:キム・ジョンナム氏・ハリド長官・マレーシア警察・北朝鮮・マレーシア
日曜討論 (ニュース):09:01〜
きょうは、北朝鮮のキム・ジョンナム氏が、マレーシアで殺害された事件を取り上げ、北朝鮮をめぐる動きを分析する。
北朝鮮のキム・ジョンナム氏は、2月13日、クアラルンプール国際空港で、2人組の女に襲われ、病院への搬送中に、死亡した。遺体を司法解剖すると、猛毒のVXが検出され、マレーシア警察は、毒殺と断定した。女2人と北朝鮮籍の男1人が拘束され、現場にいた4人に対しては北朝鮮に引き渡しを、大使館職員や航空会社職員に対しては事情聴取を求めている。北朝鮮は国営メディアを通じてマレーシア側を非難している。
◆北朝鮮のキム・ジョンナム氏殺害について !
北朝鮮のキム・ジョンナム氏殺害について聞く。
キヤノングローバル戦略研究所・宮家邦彦は、未確認情報が多く流れているので気をつけるべき、韓国や中国には殺害の動機はなく北朝鮮トップである弟の過剰反応の疑いが強いと答えた。
東京大学・木宮正史は、北朝鮮当局が亡命政権樹立を危惧した可能性がある、周辺国どうしの互いの関係が悪化しており外交へのダメージが低いと判断したのではと述べた。
関西大学・李英和は、指導者のゴーサインが出たのは明らか、亡命構想の機運が去年から高まっており当局が反応したのではと答えた。
北朝鮮のキム・ジョンナム氏殺害について聞く。
慶應義塾大学・神保謙は、北朝鮮はアメリカのトランプ政権発足以来アメリカに挑発を繰り返している、アメリカは北朝鮮がVXを使ったことを国際テロとして判断する可能性があると答えた。
東洋学園大学・朱建栄は、中国国内の報道では殺害と断定せず北朝鮮の主張を取り上げていると紹介し、中国当局は北朝鮮トップの指示による暗殺とみていると答えた。4人の監視役が中国を避けて北朝鮮に戻ったとみられることにも言及した。
◆北朝鮮の動向について !
北朝鮮の動向について聞く。
木宮正史は、外交的な孤立が強まっている、周辺国の互いの関係が悪化しており圧力がかけられず安定状態を生んでいると答えた。
李英和は、幹部の亡命や粛清が続いていると指摘し、政権が不安定であることを表していると答えた。宮家邦彦は、他にもエジプトやイラクなどの独裁国家があり、いずれも保身の強い動きがあり簡単には倒れないと指摘した。
北朝鮮の動向について聞く。
李英和は、過去にも指導者のおじである幹部の粛清があり、親族であろうと殺すことが体制内に動揺を生んでいると指摘した。また北朝鮮は指導者の極端な個人独裁にあり、トップの心理の不安定さが政策に直結していると述べた。
朱建栄はおじが中国との連携を模索していたと振られ、粛清後は中国が交渉に値しないと断じるようになったと述べた。
神保謙はアメリカからの見方を聞かれ、米議会に政権の安定が報告されておりホワイトハウスの見方となっている、体制の崩壊には政権ないしは軍の崩壊と民衆の崩壊が必要だがいずれも起こる動きがないと答えた。また外交官に交渉権限がなく、プロパガンダを発信するのみであることから交流が少なくなっていると指摘した。
北朝鮮の動向について聞く。
宮家邦彦は、日本の外交に求められることはと聞かれ、日本には体制を安定させつつ導く方針がある、抑止力を維持した上で交渉を続けていくことになると答えた。
北朝鮮のキム・ジョンナム氏殺害では、彼に息子がおり、同様に狙われているとの報道もある。
木宮正史は、今後の展開を聞かれ、北朝鮮の体制は比較的安定しているが指導者は危機感を感じているようだ、息子は中国の保護下にあり中国もカードと認識しているはずと述べた。
朱建栄は、中国と北朝鮮には長い付き合いがあり必ずしも敵対関係にはならない、中国の大国のメンツという観点からも息子の保護が行われるはずと答えた。
李英和は、チェコの大使がキム・ジョンナム氏のおじにあたり次のターゲットとなりうる、亡命構想は北朝鮮国内の幹部に待望論が起きているだけだが暗殺や粛清は増えるはずと答えた。
◆北朝鮮のキム・ジョンナム氏殺害の今後について !
北朝鮮のキム・ジョンナム氏殺害の今後について聞く。
神保謙は、アメリカのトランプ政権は体制固めが追い付いていないと振られ、政策が決まるまではまだ時間がかかる、マティス国防長官が直接アジア諸国を訪問して関係の維持を行うはずと答えた。
木宮正史は、アメリカのあるべき姿を聞かれ、北朝鮮側にも現状を打開したいという動きがある、アメリカが出口戦略を主導することが望ましいと答えた。
◆北朝鮮との今後の外交について !
北朝鮮との今後の外交について聞く。
宮家邦彦は、日本でも戦国時代は対立勢力の武力排除があった、現代の国際社会では間違いであるが彼らは合理的と思って行っている可能性があると述べ、話し合いには限界があり各国が連携しての圧力が求められると答えた。
北朝鮮は、2月12日に、新型中距離弾道ミサイルを発射した。国営メディアは、アメリカへのICBM発射へ向けた実験が、最終段階に入ったなどと報じている。核実験は、去年9月に5回目が行われている。中国は、石炭の輸入を年末まで停止すると発表した。
石炭の輸出は、年間1300億円、外貨獲得手段の5割にあたる。アメリカでは、トランプ大統領が、直接会談は、困難である、日本や韓国とは、ミサイル防衛に加えた議論を行っていると述べている。
◆北朝鮮の核・ミサイル開発について !
北朝鮮の核・ミサイル開発について聞く。
李英和は、核実験は普通3〜4回で終了し実用化可能となる、それ以上の実施は国際社会へのパフォーマンスに過ぎないと述べた。ミサイルについては、国営メディアの発表どおりICBMの開発は完了していないとみられるが、周辺国に核ミサイルを撃つ能力はあると考えるべきと答えた。
神保謙は、アメリカが武力行使を選択肢に入れているとみられると聞かれ、当面は軍事演習を続けて強い姿勢を示すことになると答えた。
木宮正史は、移動式ミサイルの開発は先制攻撃への対抗手段があることをアピールするものであると答えた。
神保謙は、北朝鮮の指導部が核の能力を過信している可能性がある、アメリカは軍事力で自国が勝っていると認識しているところにギャップがあると答えた。
北朝鮮の核・ミサイル開発について聞く。
朱建栄は、中国国内でも北の核やミサイルが脅威であるとの論調がうまれつつあると答えた。
宮家邦彦は外交的包囲網の可能性について聞かれ、中国は南北統一を阻止したいことから体制を維持させるはず、アメリカは軍事オプションを使える状態にないと指摘し、日本は融和政策を続けてきたがこれだけでは止めることは難しい、このままでは核ミサイルの開発が完了し危機が増すことになると答えた。
◆北朝鮮への中国の動きについて !
北朝鮮への中国の動きについて聞く。
朱建栄は中国の石炭輸入停止について聞かれ、直後に北の国営メディアが中国への批判を始めたことから制裁が効いていると感じる、北は中国と米国の衝突を狙っているとみられると答えた。
宮家邦彦は、中国がもっと早く製先を行うべきだったと指摘し、中国は北朝鮮への制裁を本気で行っていないと答えた。木宮正史は、北朝鮮は日米韓の外交を圧力ととらえているはずと答えた。
北朝鮮への中国の動きについて聞く。
李英和は、中国は北朝鮮を本気で倒す気はないと指摘し、北朝鮮の軍部が体制に見切りをつけて裏切るのを党が懸念しているとみられると答えた。
朱建栄は、北朝鮮を倒すほどの力はどの国にもないと述べ、ソフトランディングへの道を作って各国が協調すべきと答えた。
◆北朝鮮へのアメリカの動きについて !
続いて、北朝鮮へのアメリカの動きについて聞く。
神保謙は、アメリカは中国に制裁の強化を望んでいる、アメリカは中国の制裁を本気と考えていると指摘し、中国にはアメリカの韓国などへのTHAAD配備を遅らせたい思惑もあると答えた。
朱建栄は、北朝鮮は大国の対立を利用して体制を維持していると指摘し、ある程度の協力が生まれたことを評価したいと述べた。宮家邦彦は、協力だけでは不十分で戦略を作ることが求められると述べた。
日本は、北朝鮮に対して拉致問題も抱えており、被害者家族らが政府に交渉を強く求めている。
2月19日の被害者らの会議では、経済制裁の解除などの見返りや条件も許容すると表明した。
木宮正史は、被害者らの提案について聞かれ、現実的な解決法を模索しているようだ、日本は他国に比べて体制が安定しており外交の結節点となりうることから外交手腕による解決も期待されると答えた。李英和は、制裁の緩和はいかなる理由であれ国連制裁に反することで問題となると指摘し、北朝鮮当局の中で拉致問題の優先順位が下がっていることが問題であると答えた。
神保謙は、交渉のチャネルが狭まっているという現実があると指摘し、核・ミサイルの開発が手詰まりであると感じさせる努力が必要と述べた。
◆拉致問題の今後について !
拉致問題の今後について聞く。
朱建栄は、北朝鮮の核問題は周辺国にとって脅威であり、これに対して周辺国が協調することは可能なはずと答えた。
宮家邦彦は、解決のために話し合い以外の手段を検討すべきと答えた。
◆北朝鮮との今後の向き合い方について !
最後に、北朝鮮との今後の向き合い方をひとことずつ聞く。
李英和は、話し合いには限界があり軍事・政治を含めた揺さぶりが必要と答えた。
神保謙は、対話の窓口を開きつつ各国の連携をアピールすべきと答えた。
朱建栄は、核・ミサイルへの対応を軸に周辺国が協調すべきと答えた。
木宮正史は、中国の懸念に日米韓が共有して協力するような新しい枠組みが望ましいと答えた。
北朝鮮との今後の向き合い方をひとことずつ聞く。
宮家邦彦は、問題を解決するには中国が安心できるような対北朝鮮のシナリオを国際社会が提示する必要があると答えた。
(参考資料)
殺害された金正男氏はどんな人物だったのか ?
過去には北の3代世襲を批判も !
(www.chosunonline.com:2017年2月14日より抜粋・転載)
朝鮮日報:
マレーシアで殺害されたと報じられた北朝鮮の金正男(キム・ジョンナム)氏は、北朝鮮の故・金正日(キム・ジョンイル)総書記の長男で、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の腹違いの兄だ。
正男氏は1990年代後半から2000年代初めまでは北朝鮮の権力の後継者と目されていたが、父の金正日総書記から見放されて後継者候補から完全に脱落し、その後は中国や東南アジアなどを転々としていた。
しかし、金正日総書記の死後、弟の金正恩氏が権力を継承すると、正男氏は北朝鮮に戻ることもできず、弟による暗殺の危険に常につきまとわれていた。金正恩氏にとっては、異母兄の正男氏の存在は目障りだった。これまで中国当局が正男氏を保護しているといわれていたため、自分の権力の座を脅かす可能性が常にあると考えていたからだ。
正男氏は、1971年5月10日、北朝鮮の平壌で故・金正日総書記と故・成恵琳(ソン・ヘリム)氏(2002年死亡)の間に生まれた。80年代に旧ソ連のモスクワを経てスイスのジュネーブに留学。
IT(情報技術)分野への関心が高く、88年には北朝鮮のIT政策を指揮する朝鮮コンピューター委員会委員長を務めた。
正男氏は95年、朝鮮人民軍の大将の階級に昇進するなど、一時は金正日総書記の後継者に浮上していたが、96年に伯母の成恵琅(ソン・ヘラン)氏が、米国に亡命すると、立場が揺らぎ始めた。
また2001年4月、ドミニカ共和国の偽造旅券で、日本に密入国しようとして摘発され、中国に追放されると、父の金正日総書記から見放され、後継者争いから外れた。
その後、正男氏は、主に中国とマカオに滞在し、金正日総書記から直接指示を受けて武器輸出の総責任者の役割を担ったほか、金正日総書記の秘密資金の管理責任者としても活動した。
海外で放浪生活を続けていた正男氏は、2010年には「3代世襲に反対する」と発言したり、日本メディアとのインタビューに応じたりするなど、不穏な行動が目立ったため北朝鮮当局から要注意人物として目を付けられるようになった。
2011年12月に、父の金正日総書記が死去し、異母弟の金正恩氏が最高指導者の座に就くと、ますます困難な立場に追い込まれていた。
キム・ジフン記者
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