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林原生物化学研究所(岡山市)は15日、ヒトの血液から作った免疫細胞が、がん細胞の中に入り込んで死滅させる新しい抗がんメカニズムを確認したと発表した。がん患者本人の血液から作り出した細胞を治療に使えるため、免疫拒絶反応が起きにくい治療法となる可能性がある。5年後の臨床研究を目指す。
がん細胞を死滅させるのは「HOZOT(ホゾティ)」と呼ばれる免疫細胞で、同研究所が2006年にヒトの臍帯(さいたい)血に含まれる白血球を培養して作った。
HOZOTはヒトの乳がんや胃がん、大腸がんの細胞と混ぜ合わせると、がん細胞に向かって移動、接着し、核の部分から侵入して細胞ごと入り込む。その後、HOZOTが持つ細胞を傷つけるたんぱく質の膜が壊れて拡散。まず自らが死に、さらに侵入したがん細胞も死滅させるという。
「セル・イン・セル(細胞侵入)」と呼ばれる現象によるがん細胞の死滅が確認されたのは世界初という。2年前にこの現象を発見、仕組みの解明にこぎ着けた同研究所の竹内誠人主任研究員は「トロイの木馬のように相手に入り込んで死滅させる方式。抗がん剤の効きにくいがんで、抗がん剤をがん細胞内に直接運ぶ手段としても利用可能」としており、マウスでの実験などに取り組む。
成果は22日に大阪市で開幕する日本癌(がん)学会で発表する。
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- 投稿可能になりました。本番投稿をお願いします。 管理人さん 2010/9/25 11:29:17
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