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小沢一郎の足を引っ張る「ソンタクズ」(笑)
昨日まで、当ブログは「民主党代表選では小沢一郎応援」と言いながら、記事のほとんどが小沢一郎を批判するものだった。それは、一つには小沢一郎の勝利を露ほども疑っておらず、次期首相・小沢一郎を批判しているつもりだったのだが、豈図らんや情勢は互角どころか、産経などは菅直人の優勢を伝えている。旧民社が菅直人支持の方針を打ち出す見込みだとのことで、そうなったら国会議員レベルでも菅直人優勢になってしまう、そんな情勢らしい。
松下政経塾と旧民社に支えられた菅政権となると、ますます期待できないなあ、とげんなりしてしまうが、小沢一郎陣営の人材難が情勢を悪化させているのではないかと思う。
そもそも、小沢べったりとして頭に浮かぶ政治家といえば、山岡賢次、松木謙公、森裕子といった人たちだが、山岡賢次は右翼作家・故山岡荘八の養子にして秘書あがり、松木謙公は「THE FACTS」に賛同した極右*1、森裕子も2007年の参院選前に毎日新聞が行った「えらぼーと」への回答を見て、そのタカ派ぶりに驚かされた記憶がある。小沢の取り巻きは右翼ばかりなのである。
ところが、先週の日曜日、小沢応援団としてテレビ朝日の関東ローカル番組に出てきた森裕子は、自民党の河野太郎やテリー伊藤らの質問にまともに答えられずに赤恥をさらしていた。要するに、勇ましいのは口だけであって、能力がないのである。
こんな人たちが小沢一郎のイメージを下げている。松木謙公が賛同した「THE FACTS」だが、他にも4人の賛同者が小沢一郎の決起集会に参加し(菅直人の決起集会に参加したのは1人だけ)、さらに現在では民主党籍のない河村たかしも小沢一郎とつながっている。
『日本がアブナイ!』も、「小沢(&側近)のイメージ」に疑問を投げかけている。
日本がアブナイ! : 代表選の情勢拮抗、小沢(&側近)のイメージはいかに?+山本昌、サッカーなど
で、今回の代表選に関して言えば、mew周辺では、小沢氏本人もさることながら、小沢氏の側近議員がTVに出演したり、ニュース映像に出ているのを見たりする中で、小沢陣営へのイメージを悪くしている人が少なくないことを知って、そういう部分もかなり大切なのだな〜と改めて思わされた。(・・)
たとえば、側近議員が「小沢先生しか、日本を救える人はいない」「この国や国民を守れるのは、小沢先生だけです」と熱い目で、力を込めて語るのを見て、「何だか宗教の教祖さまのように扱っている感じがして、不気味だ」「昔の自民党の、派閥の親分と子分という形がそのまま残っているのではないか?」「小沢さま、マンセーという雰囲気がコワイ」と、ある種の不快感や懸念を覚える人がいるし。
もし首相になったら、小沢氏の周囲はこういう人で固められるのではないかとか、小沢氏が支配力を強めるのではないかと不安を示す人もいた。(-"-)
<小沢氏が首相になった場合は、周辺の人の言動の仕方は、少し修正した方がいいのかも知れない。^^;>
* * * * *
また、ヤワラちゃんはじめ小沢ガールズに着目している人も何人もいた。これは、TVの映し方もあるのかもわからないけど、彼女たちが目をキラキラ輝かせて、小沢氏を見つめていたり、一緒に並んで拍手や声援をしていたりする光景を見て、気持ち悪がる人も少なからずいたし。<ヒドイ人は、「どこかの国の女性応援団や『喜び組』みたい」とまで言ってりして。^^; 「小泉チルドレン」のイメージと被るという人も複数いた。>
特に、ヤワラちゃんこと谷亮子氏に関しては、彼女が議員になったばかりなのに、何故かあからさまに小沢氏の応援を行なっていることに違和感を覚える人が多いように感じる。
先日も、議員会館の各室を回る小沢氏を、わざわざ冷たいおしぼりとお茶を用意してお出迎えした上に、「私もお伴します」と、その後、小沢氏の後をついて回ったりする映像を見て、<mewも、ちょっとパフォーマンスのやり過ぎかな〜と思ったのだけど>、「これでヤワラちゃんは、もう国民的アイドルには戻れない」「小沢氏、ヤワラちゃんの双方ともイメージが悪くなった」と批判する人がかなりいたのには驚いた。^^;
「側近議員が『小沢先生しか、日本を救える人はいない』『この国や国民を守れるのは、小沢先生だけです』と熱い目で、力を込めて語る」というくだりからは、一部の「政治ブログ」を思い出して吹いてしまったが、リアルの政治家もネットの「小沢信者」と変わらないのだ。
こういう小沢一郎の側近議員を指して「ソンタクズ」というのだそうだが、彼ら「ソンタクズ」に締め出されて今回の代表選では菅直人に投票する議員もいる。柴橋正直がそうだ。
柴橋もまた小沢グループにありがちの右寄りの政治家であり、「小沢一郎政治塾」で学んで政界入りしたが、26歳だった2005年、あの悪夢のような「郵政総選挙」で、野田聖子と佐藤ゆかりが争った岐阜1区に立候補して惨敗した。当時、注目選挙区にこんな若造を立てるとは、民主党はやる気がないと酷評されていたのを覚えている。しかし昨年の総選挙で柴橋は野田聖子を破って初当選した。
その柴橋は、まだ初当選もしていない「0年生」の時代に、「西松事件」で進退が注目された小沢一郎に代表辞任を求める要望書を直接小沢に手渡した。たいした度胸だ。その顛末記を自身のブログに書いている。
闘うリーダーを望む - 正直通信
私は、昨年の西松問題の時、一候補者ではありましたが、天命を受け、当時の小沢代表に「政権交代を実現するために、代表を辞任された方が良いのではないか」と要望書をお渡しし、2人だけで地元の有権者の声や私なりの思いを伝え、「政権交代のためには、まずはお前が小選挙区で勝ち上がってくることだ」と言われ、「必ず勝ちます」とかたい握手を交わしました。しかし、その後側近からパージされ、今日に至っています。率直な意見すら許されない、意に反する者はパージする。菅総理の意見交換会に顔を出すなというグループの指令は、そのグループの体質を如実に表しています。自分たちの復権のために、国民不在の政局にひた走るグループに、日本の再建は任せられません。時計の針を逆戻りさせるわけにはいきません。だから私は闘います。
柴橋正直の一件は、中日新聞も伝えている。
中日新聞:小沢氏に敬意と反発 県選出の新人4人が真っ二つ:岐阜(CHUNICHI Web)
◆柴橋正直さん(31) 衆院1区
小沢一郎政治塾で学んだことが、銀行員を辞めて政治を志すきっかけだった。小沢さんの「自民党政治を民意で終わらせ、政権交代を実現しよう」との言葉に賛同し、立候補を決めた。
小沢さんの献金問題で党が揺れていた昨年5月に面会し、「政権交代のため身を引かれた方がいい」と進言した。小沢さんは「そうか」とうなずき、「まず君が小選挙区で勝て」と言った。握手して部屋を出たが、側近の議員から「何を言った」と追及され、以降、会合に呼ばれなくなった。
小沢グループは小沢さんに何もものが言えないし、言わせない体質がある。自由闊達(かったつ)な政策論をぶつけ合う民主党らしさとは真逆だ。それはトップの小沢さんにも責任がある。
その重苦しさを変えたいと思い、菅首相を支持した。ようやく民主党らしさが出てた。小沢さんが選ばれれば、政治とカネの問題で紛糾し、政策が進まなくなる。そこに労力を費やすひまはない。 (中崎裕)
「ソンタクズ」がこのざまだから、楽勝できたはずの民主党代表選が大接戦になってしまうのである。それもこれも、周囲をイエスマンで固めた小沢一郎の自業自得といえばそれまでだけれど。
*1:松木謙公は選挙区で武部勤を破ったが、小泉のイエスマンと小沢のイエスマンによる壮絶なバトルだったわけだ。だがこの2人の比較なら、「武部ブタ」の方が極右でないだけまだましだろう。
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