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NHK等が隠す安倍政権の格差拡大推進政策はひどいよ !
「格差社会」を「共生社会」に転換するための根幹政策が税制だ !
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2015/11/30より抜粋・転載)
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1)正当に選出された国民の代表者が、議会で正当な手続き
による決定によってしか課税は正当化されない !
2)課税は、民主主義の意思決定における、根本の根本である !
3)国民は、課税の真実を正確に把握していなければならない !
4)自民党政権は、所得税中心主義の担税能力主義を崩壊させた !
5)所得税は、基本的に、税を負担する能力に応じた課税という考え方が根本だ !
6)課税の中核に消費税が位置付けられてから、「応能課税」を崩壊させた !
以上は前回投稿済みです。以下はその続きです。
7)安倍政権は、所得税と法人税の負担を減らし、消費税の負担を増大
させ、税制の改変を加速 !
安倍政権は所得税と法人税の負担を減らし、消費税の負担を増大させる方向への日本税制の改変を加速させている。
法人税の実効税率を29%に引き下げる政策が大手を振って展開されているが、これと自民党への企業献金の拡大は表裏一体をなすものだ。
日本の主権者は、民主主義の根幹決定である税制の改変に対して、関心を集中させるべきだ。
恐るべき制度変更が強行されていることを知っておかねばならない。
8)課税状況は、劇的転換、法人税等の減税
と自民党への企業献金の拡大は、表裏一体だ !
日本の課税状況は、過去25年間に劇的転換を示してきた。
25年ほど前の課税状況は次のものだ。
所得税 27兆円(91年度)、法人税 19兆円(89年度)
消費税 3兆円(89年度)
これが、2015年度は以下の姿に変わっている。
所得税 16兆円、法人税 11兆円、消費税 17兆円
9)25年間で、所得税と法人税が激減し、消費税が激増している !
所得税と法人税が激減し、消費税が激増している。
2007年に政府税制調査会は、日本の法人の税および社会保険料負担について国際比較を行っている。その結果は、2007年11月に発表された
「抜本的な税制改革に向けた中期的考え方」のなかに明記された。
その結論は、日本の法人の税および社会保険料負担が、国際比較上、高いとは言えない、というものだ。
税負担だけを比較すると、日本の法人の負担は、他国よりもやや高いということになるが、欧州では企業の社会保険料負担が重い。
10)社会保険料負担を含めると、日本の
法人の負担は国際比較上、高くない !
社会保険料負担を含めると、日本の法人の負担は国際比較上、高いとは言えない。
これが、日本政府が示した公式見解なのである。過去25年間に、日本の税収構造は激変した。
法人負担は軽減の一途をたどった。
2007年政府税調報告書が、日本の法人負担が高くないと明示したにも関わらず、法人税負担は軽減の一途をたどったのである
その一方で、所得税収は減少し、消費税収だけが拡大している。
所得税の場合、年間給与所得が325万円までは納税額ゼロである。
11)消費税は、同じ税率だから、強者に優しく、弱者に過酷な税制なのだ !
ところが、消費税の場合には、所得が少なくても、所得がゼロでも、超富裕層と同じ税率で税金をむしり取られる。強者に優しく、弱者に過酷な税制なのだ。
だからこそ、消費税と類似した付加価値税を採用している欧米諸国では、生活必需品を非課税としたり、軽減税率を設定したりしている。
イギリス、オーストラリア、カナダの付加価値税の標準税率は、20%、10%、5%だが、食料品はいずれの国も税率ゼロ、非課税である。当たり前のことなのだ。
経済活動の自由を認めれば、必然的に社会は、弱肉強食化する。
12)自由主義が経済社会を弱肉強食化
したから、経済政策のあり方を修正してきた !
食料品の税率をゼロにする等 !
人類は、こうした現実を踏まえて、経済政策のあり方を修正してきた。
当初は、自由放任、自由主義が採用されたが、自由主義が経済社会を弱肉強食化し、人間の生存の権利さえ脅かすようになった。
そこで、20世紀には、基本的人権として、生存権の考え方が確立され、経済政策運営においても、機会の平等ではなく、結果の平等が重視されるようになった。
その結果の平等を実現するうえで、中核的な役割を担ってきたのが、累進税率をもつ所得税制度であった。
13)累進税率をもつ所得税制度は、格差を縮小させるものである !
この施策は、結果における平等を実現するものではない。結果における格差を縮小させるものである。
格差そのものを全否定するのではないのだ。
大きすぎる格差を「是正」することが目的である。
このような施策を取ってさえ、なお、格差を消すことはできない。
しかし、20世紀に確立された「生存権」の考え方を尊重するなら、とりわけ、所得の少ない階層への強い配慮が求められることになるのである。
14)自民党政権下、所得税の累進税率
方式は、根底から破壊されてきた !
日本においても、所得税中心の課税方式は、結果における格差是正に大きな役割を果たしてきたと考えらえる。しかし、その仕組みが、この25年間に根底から破壊されつつある。
そして、安倍政権はいま、極めて重大な税制の改変を強行しようとしている。
消費税率を10%に引き上げる。
その際に、一部品目だけ、増税の2%分を免除することを検討している。
しかし、2%減免ではなく、予算の範囲で、2%減免を上限にして、一部免除しようという話だ。
他方で、法人に対しては、減税をさらに進める。
15)自民党は、内部留保350兆円超の大企業
を優遇し、零細企業に増税を計画している !
その財源には、赤字法人に対する外形標準課税を検討しているという。
つまり、巨大な利益を計上する大企業を優遇して、赤字に陥っているような零細な企業に増税を行うということなのだ
この現状を、日本の主権者は、まったく正確に把握していない。
その無知につけこんで、安倍暴政がさらに猛威を振るっている。何とかしなければならない。
(参考資料)
「格差社会」を「共生社会」に転換するための根幹政策が税制だ !
「植草一秀の『知られざる真実』」:2015/11/26より抜粋・転載
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1)〜7)―省略―
8)消費税の税収は、21兆円超だ、軽減税率による減収の財源4千億円はウソだ !
軽減税率による減収の財源は4000億円しかないなどという屁理屈には、何の根拠もないのである。
一般大衆を虐待しても、彼らは文句も言わずに、下駄の雪のように着いてくると思うなかれ。
怒りの鉄拳を放つ日は近づいている。
そして、安倍政権もまた、消費税に躓(つまづ)いて、消えてゆく存在になるだろう。
振り返ってみれば、25年前の税構造は、いまと比べれば、はるかにましだった。
9)共生社会に転換するための根幹政策が税制改革だ !
格差社会を共生社会に転換するための根幹政策が税制なのだ。
所得税中心主義というのは、「結果における平等」を重視することから導かれる主張である。
税負担能力の高い人に多くを負担してもらう。
税負担能力の乏しい人には負担をしていただかない。
このことによって、格差が是正されるのだ。
この所得税制度に多くの限界があることは事実である。
10)所得の捕捉を適正に行い、税負担能力
の高い人に多くを負担してもらうべきだ !
所得の捕捉が適正に行われないと、本当は高い税負担能力があるのに、課税を免れる人が出現することになる。
同じ税負担能力がありながら、多額の税負担を強いられる人と、ほとんど税負担をしない人が並存することは公平ではない。これが重大な問題だろう。
だから、所得税中心主義を維持してゆくためには、所得の捕捉を適正に行うための制度的な対応、工夫が必要になる。
他方、消費税中心主義に移行してしまうと、格差是正が著しく困難になる。
消費税は、格差拡大を推進する機能を有するからだ。
11)消費税は、格差拡大を推進する機能が
あるのに、安倍政権は、制度改定推進 !
ところが、安倍政権は、この方向の制度改定をさらに推進しようとしている。
日本の法人の税および社会保険料負担は、国際比較上、高くない。
2007年の政府税制調査会報告書が、これを明記している。
それなのに、安倍政権は法人税率の引き下げを推進している。
所得税にしても、富裕層に対する優遇税制は温存され続けている。
そして、富裕層の所得税率は大幅に引き下げられてきた。
12)安倍政権は、富裕層に対する優遇税制は温存、
特別措置温存・法人税率の引き下げを推進 !
このなかで、中低所得階層の生活を破壊する消費税だけが、逆進性緩和措置も採られずに、激増し続けている。
消費税率を5%から引き上げる際に、その前提条件とされたのは、シロアリの駆除である。
官僚の天下りを根絶すること。これが消費税増税の前提条件だった。
しかし、シロアリ駆除は、何ひとつ行われていない。
財務省は、自分たちの天下り利権については、さらなる拡張を図っている。
予算編成においては、自分たちの利権になる支出は、金に糸目をつけずに計上する。
13)自民党・官僚は、天下り等利権になる支出は、大盤振る舞い !
しかし、自分たちの利権になりにくい、社会保障支出=プログラム支出は、徹底的に切り込んでいるのだ。本当におぞましい国の姿である。
日本政府の借金1000兆円がGDPの2倍を超えており、日本財政は危機だと喧伝されている。
しかし、日本政府は資産も1000兆円以上有しており、債務から資産を差し引いた「純債務」では、小幅プラスなのだ。「財政危機」は真っ赤っ赤のウソである。
14)シロアリ官僚がやりたい放題をして、
庶民が食い尽くされる、安倍政権の政治 !
シロアリ官僚が好き放題、やりたい放題をして、庶民が食い尽くされる。これが日本の現状だ。
主権者が現実を知り、怒りを爆発させなければ、現状を変えることはできない。
このまま進めば、民は亡ぶ。そのときには、国も亡ぶだろう。
いま日本は、亡国の道を直進しているのだ。
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