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傾斜マンション問題の深層は、限りなく深い !  企業全体の犯罪事案だ !
http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/5074.html
投稿者 青木吉太郎 日時 2015 年 11 月 02 日 18:42:50: jobfXtD4sqUBk
 


傾斜マンション問題の深層は、限りなく深い !

旭化成建材等、企業ぐるみ、企業全体の犯罪事案だ !

偽装物件ザル検査の47%は、実は行政・自治体側だ !



「植草一秀の『知られざる真実』」:2015/10/30より抜粋・転載
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1)高層マンションの傾いた原因が、基礎工事の手抜きにあったことが、発覚 !

2)データの不正は、広範に及んでおり、波紋が、拡大 !

3)地震大国・日本で、基礎工事に不備のある建造物は危険極まりない !

4)杭が固い地盤に到達していないのに、現場責任者が
到達したと認識する事は考えられない !

5)業界全体に、現場における工事の不正、手抜きが横行していないか ?

6)高層マンション・購入者の精神的、経済的損失は、測り知れない !

7)傾いたマンションの流通価格、時価が、急落する !

以上は前回投稿済みです。以下はその続きです。

8)住宅価値の毀損に対しては、最低限の補償を受けることが可能だ !

住民は、さまざまな被害を蒙るものの、住宅価値の毀損という問題に対しては、それなりに最低限の補償を受けることが可能になる。
しかし、販売事業者および施工事業者の財務体質が強固でない場合には、事情がまったく異なってくる。

問題が発覚すれば、直ちに住宅価値の著しい毀損が生じるが、その毀損に対する補償を受けることができるのかどうか、極めて不透明な状況が発生するのだ。
販売事業者、施工事業者の財務体質が強固でない場合、居住者が毀損された価値に対して、十分な補償を受けることは困難になるだろう。

他方、構造上の不具合が発覚すれば、直ちに、居住する住宅価格の著しい毀損が表面化する。

9)構造上の不具合については、これを、「隠匿する道」を模索する可能性がある !

大規模な損害が発生する居住する住民にとっては惨憺たる状況が生まれてしまう。
こうした問題が存在するために、問題が存在することが明らかになった場合、居住する住民が、この事実を表面化させることに、反対するケースが浮上する。

販売事業者、施工事業者と協議して、必要な修復工事などを実施する一方で、構造上の不具合については、これを、「隠匿する道」を模索するケースが、考え得るのである。

こうした事情をも考慮すると、問題が存在するが、表面化しない事例が多数存在することが推察される。

2005年に表面化した、「耐震構造計算の偽装事件」では、基準を満たさないマンションの販売が問題となり、販売事業者の倒産や刑事責任の追及が厳しく行われた。


10)2005年は、「耐震構造計算の偽装事件」があった !

しかし、耐震基準そのものは、時代の経過のなかで変化しており、基準改定前に建造された建造物については、そのまま存在が許容されている。

基準改定後の建造物については存在そのものが許されないなどの対応が採られる一方で、基準を満たさない古い建造物の存在は許され、そこに実際に住民が居住するという現実が広がっている。

さまざまな矛盾が広がっている。


11)企業に対する「信用」、「ブランド価値」は、限りなく大きい !

こうした事案から引き出さなければならないことがらは多岐にわたるが、企業の存立という視点に立つならば、企業に対する「信用」、「ブランド価値」は、限りなく大きいことを再認識する必要がある。

「信用」は一度失うと、取り戻すのが難しい。
企業が「信用」、「ブランド力」を維持するには、徹底した社内管理体制を敷くことが必要不可欠だ。

今回の事例の場合、問題の責任が、現場の一責任者に押し付けられる傾向が強まることが予想されるが、そのような形で問題をすり替えることは許されない。
マンションの基礎工事は、目には見えないが、マンションの価値を定める「根幹」の部分である。

工事施工事業者は、当然のことながら、その重要性を適正に認識して、万が一にも間違いが生じないように、二重、三重のチェック体制を敷く必要がある。


12)二重、三重のチェック体制を敷く必要があり、責任は、企業自体にある !

そのような措置を取ることを怠って、問題が発生したとするなら、その責任は、一現場責任者ではなく、企業自体にあると言わざるを得ない。

しかしながら、こうした事案以上に問題の根が深く、かつ、重大な事案は、最近表面化したドイツのフォルクスワーゲン社や、オリンパス、あるいは東芝の問題だ。

これらの事例では、企業の現場責任者の問題ではなく、企業の経営トップが、問題を認識し、違法性を認識しながら、その行為に及んだものであると見られる。


13)旭化成建材等、企業ぐるみ、企業全体の犯罪事案だ !

こうなると、企業ぐるみ、企業全体の犯罪事案ということになる。
東京証券取引所は、こうした企業の株式上場維持を容認しているが、その判断の適正さについて、当然のことながら疑義が示される。

人も企業も完全な存在ではないから、さまざまな問題は常に発生する。
しかし、問題の本質において、意識的に、そして、違法性等を認識したうえで、不祥事を引き起こす場合には、その行為に対して、厳しい対応も必要になる。

市場で供給される財やサービスで、競合他社が存在し、消費者が他社製品、サービスを選択できる場合、企業の不祥事は、企業の存在そのものを脅かす重大事態を引き起こす。


14)企業人の不祥事・リスクに対する再認識が、必要不可欠だ !

企業人のリスクに対する再認識が、必要不可欠だ。
企業は、消費者の目に見えにくい部分について、徹底した情報開示を行うことも必要になる。
他方で消費者は、こうした面での情報開示を厳しく求めるとともに、情報開示の十分でない企業などに関する情報などについて、広く、一般に告知してゆく対応も取る必要があるだろう。

(参考資料)

2006-05-18・偽装物件ザル検査の47%は、実は行政・自治体側だ !


(d.hatena.ne.jpより抜粋・転載)

●ヒューザー・小嶋社長ら詐欺容疑で逮捕 !

   耐震偽装事件 !

 昨日(17日)の朝日新聞記事から・・・

◆耐震強度偽装事件の相関図 !
 調べでは、小嶋社長は、2005年10月28日、神奈川県藤沢市のマンション「グランドステージ(GS)藤沢」の強度不足を知りながらそれを告げず、購入者1人から販売代金として5000万円余をだまし取った疑い。

 また、木村社長と森下元専務は同年11月7日、「サンホテル奈良」(奈良市)の強度不足を知りながらそれを告げず、ホテル側から工事代金の一部2億2500万円をだまし取った疑い。

 GS藤沢の耐震強度は、必要とされる基準の15%、サンホテル奈良は44%しかなく、捜査本部はいずれのケースも、本来告げるべき重大な事実を伏せ、財物をだまし取った「不作為の詐欺」にあたると判断した。


●耐震偽装 捜査は、本丸に迫った

〜朝日社説から

耐震偽装 捜査は本丸に迫った。 「その件に関しましては証言を控えさせていただきます」
 耐震強度偽装事件をめぐって今年1月に開かれた衆議院での証人喚問で、訴追の恐れなどを理由に証言拒否を連発したマンション販売会社「ヒューザー」の小嶋進社長が、詐欺の疑いで逮捕された。

 同社が、神奈川県藤沢市で販売したマンションについて、耐震強度が不足しているのを知りながら、その事実を契約者に告げずに代金を受け取った容疑だ。

 関係者の話や捜査本部の調べでは、小嶋社長は、昨年10月末、建築確認検査会社「イーホームズ」の関係者らとマンションの耐震性に問題があることを話し合っていた。

 ヒューザーは、その翌日に契約者から購入代金を受け取ったとされるが、小嶋社長は取材に対して「違法性の認識はなかった。引き渡しに問題はないと考えていた」と説明している。

 耐震強度が足りないマンションを買った住民にとっては、気の休まらない日々が続く。退去を余儀なくされただけでない。

建て替えたとしても、今度は二重ローンに苦しむことにもなる。事実関係を一日も早く解明し、売り主の責任をはっきりさせるべきだ。

 もう一つ、政治家による介入はあったのか。こちらも明らかにしてほしい。小嶋社長と連れだって元国土庁長官の伊藤公介・衆院議員(自民)が国土交通省を訪れているからだ。

 耐震偽装問題を公表する2日前とされる。伊藤議員は、働きかけを否定するが、住宅局長は国会で「伊藤議員から『建築確認検査機関を指定した国にも責任がある』といわれた」と語っている。

 一方、木村建設の木村盛好社長は、決算を粉飾したとして、建設業法違反の罪で起訴されたうえ、詐欺容疑で再逮捕された。奈良市内に建てたホテルの強度が足りないことを知りながら、工事代金を受け取った疑いが持たれている。耐震偽装に絡んで、施工した側がどのような行動をとったのか。その解明も焦点だ。

 耐震強度の偽装が公表され、国民が大きな衝撃を受けてから半年。捜査は、疑惑の本丸に迫ってきたが、事実関係では、「不透明な部分」が目に付く。

☆98棟に及ぶ偽装は、元建築士がひとりで考えて、実行したことなのか ?

 知人に名義を貸したとして、建築士法違反幇助(ほうじょ)の罪で起訴された姉歯秀次元建築士。国会では、木村建設から鉄筋量を減らすように圧力を受けたと証言しているが、裏付ける事実は明らかになっていない。98棟に及ぶ偽装は、元建築士がひとりで考えて、実行したことなのか。

 イーホームズの藤田東吾社長も、増資の際に偽の登記をしたとして起訴された。問題の物件に建築確認を出していた同社の検査の実態がどのようなものだったのか。知りたいのは入居者だけではないだろう。


☆建築行政のどこに問題があったのか ?

 建築行政のどこに問題があったのかを明らかにしたうえで、抜本的に改める。そうでない限り、国民は安心して住まいを選ぶことができない。:

http://www.asahi.com/paper/editorial.html

 朝日社説の「本丸」とは文脈からすると元国土庁長官の伊藤公介・衆院議員(自民)のことのようですが、本当に彼がこの事件の「本丸」なのでしょうか。

◆ 社説の結語

 建築行政のどこに問題があったのかを明らかにしたうえで、抜本的に改める。そうでない限り、国民は安心して住まいを選ぶことができない。

 「建築行政のどこに問題があったのかを明らかにしたうえで、抜本的に改める」この点でこの一連の逮捕劇は本当に「本丸」にせまっているのでしょうか。

☆とかげのしっぽ切り」か ?

耐震偽装事件における国交省・自治体側の無策・行政責任が

  まったく問われていない !

 私にはこれらの逮捕劇が「とかげのしっぽ切り」にしか見えないのです。
 なぜならば、遡上に上がって起訴された者は、全て民間人であり、耐震偽装事件における国交省・自治体側の無策・行政責任がまったく問われていないからです。

 行政・自治体は不問のままなのは何故なのでしょう?

 今回の一連の起訴で、検査機関としてはイーホームズの藤田東吾社長だけが別件起訴されていますが、これでは「とかげのしっぽ切り」なのです。

 検査がザルで偽装を見抜けなかったのは、

何もイーホームズだけではないのです。

 

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