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安倍派・清和会の正体は ? 米国の対日戦略・ 郵政民営化の意味と実態 (第2回)
http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/4215.html
投稿者 青木吉太郎 日時 2015 年 6 月 11 日 17:41:42: jobfXtD4sqUBk
 


安倍派・清和会の正体は ?   小泉純一郎政権の本質は ?

米国の対日戦略・郵政民営化の意味と実態 !

(第2回)


(岩浪貞芳『権力闘争の内幕』第10章より抜粋・転載)


T 郵政民営化の実態

(1)郵政民営化選挙

★メディアによる国民支配システム
★小泉劇場選挙・刺客演出
★小泉劇場選挙のターゲット
★9・11選挙とヤクザの抗争

元公安調査庁調査第2部長・菅沼光弘氏は、9・11選挙の意味を次のような視点から分析している。

@ 小泉純一郎の背後にいる勢力
A 背後にヤクザの抗争があった

以上は前回投稿済みです。以下はその続きです。


(2)郵政民営化の意味

★郵政民営化の成り立ち

大きな構図として、郵政民営化の成り立ちが3つの背景を持っているととらえています。
1つは小泉さんの個人的な事情です。
京都大学の佐伯啓思先生は「ルサンチマン」(怨恨)」と表現しましたが、小泉さんが最初に立候補した選挙で、郵便局が彼を支持しなかった。それを長い間恨みに思っています。

2番目に、小泉さんは国会の中ではずっと大蔵委員会所属で、れっきとした大蔵族議員です。
母体官庁は旧大蔵省、財務省ですし、所管業界は銀行業界です。

その銀行業界が、巨大なライバルである郵便貯金を長きにわたって目の敵にしてきた。何とか郵貯を潰せないかという要望がずっと続いていました。

3番目にアメリカからの要求です。これにはいろいろな内容がありますが、大きな部分で言えば、保険、郵貯、不動産の3つです。
直接的な狙いは保険業界と言われました。
アメリカが得意とする保険分野、いわゆる「第三分野」と呼ばれるものです。

日本の郵貯・簡保、合わせて340兆円、減っても約300兆円とされています。
この資金の支配権を確保することは、アメリカの経済安全保障上きわめて重要な意味を持ちます。

アメリカはご承知のとおり経常収支(貿易収支)が赤字で、財政も赤字です。その赤字を長い間累積していますから、世界最大の累積債務国です。

アメリカ政府が国債を発行して借金をするわけですが、図式としては、この米国債を外国の投資家が所有することによって、アメリカ経済の安定が保たれる。

したがって海外に安定的な資金提供者を必要とします。
郵貯・簡保の300兆円は、まさにアメリカの要請に願ったり叶ったりの、最も標的にできる資金なのです。

以上の事情から、郵政民営化はアメリカが強く求めた。
それを受けてお\小泉政権は2003年から本格的に郵政民営化に動き出したと位置づけられます
[1]。


★郵政民営化の真相

アメリカが仕組んだ「郵政民営化」の真相を森田実氏は次のように分析している。

小泉氏が提唱した「郵政民営化」は、当初は田中派と郵政省に対する嫌がらせ程度のものにすぎなかったのです。

ところが、1992年の大統領選に勝ち、1993年1月に大統領に就任し政権を握ったクリントンが日本の巨額の郵政資金をに目をつけました。

プラザ合意(1985年)によって、日本の巨額の貯蓄をアメリカ政府のために活用しようと考え、1995年の「年次改革要望書」にその要望を盛り込んだのです。

さて、クリントン政権以前はどのような流れがあったのでしょうか。

レーガン政権は、「ロン・ヤス関係」のもとで、アメリカ政府の巨額の財政赤字を埋めるために、日本からの金を調達しようとしました。

1970年代のアメリカは、小国・北ベトナムに敗れた自信喪失と石油危機が重なって深刻な停滞に陥りました。とくに2度の石油危機がアメリカ経済を直撃しました。

さらに1979年、ソ連はアフガン(アフガニスタン)を影響下に置くためにアフガンに軍事侵攻しました。

これに対してアメリカは何もできなかった。アメリカは政治的にソ連に負けたのです。
アメリカは国際政治的にも、経済的にも、非常に苦境に立たされました。

ここでアメリカ政府内で「強いアメリカの復活戦略」が検討されました。

そして「政治的軍事的にはソ連を叩き、経済的には日本を押さえ込む」という2つの戦略を考え出します。

この流れのなかで、1981年、「強いアメリカの復活」を掲げて大統領になったレーガンは、ソ連を崩壊させるために大軍拡政策をとり、軍事費に膨大な財政資金を投入しました。

それと同時に、アメリカ国民の支持を得るために、大減税を行った。
軍事費を増やす一方で減税を行ったのですから、政府財政は大赤字です。80年代前半、アメリカの国家財政は破綻状態になりました。

ここでレーガン政権が取った方策が、70年代に経済的に成功した日本の金を為替レートの変更をうまく利用してアメリカに吸収するというものでした。これが1985年9月のプラザ合意です。

日本のカネは、米国債を購入するという形でアメリカに移転しました。
アメリカは、日本を抱き込み、日米を一体化することによって息を吹き返し、ついにはソ連邦の崩壊に導いたのです。

1993年に政権の座についたクリントンは、日本に米国債を買わせることによって日本の金を調達するレーガン・ブッシュ(シニア)の共和党路線を踏襲するとともに、日本の350兆円の郵政資金に目をつけ、郵政民営化を要求したのです。そのヒントになったのが小泉の「郵政民営化」でした。

しかし、露骨に350兆円の郵政資金に手を伸ばせば、日本のナショナリズムを刺激してしまう。

そこで、日米両国の経済政策の全面的な調整を図るために、年に1回、お互いの要望を交換するという形にしようとクリントンは提案しました。そして気の弱い宮沢喜一首相に同意させたのです。

これが「年次改革要望書」の交換です。1993年の宮沢・クリントンの日米首脳会談で合意されました[2]。


★郵政民営化=郵政米営化を暴露

2005年秋、いわゆる郵政選挙で、日本テレビに駆けつけた小泉純一郎は、キャスターの小栗泉が郵政民営化法案の冊子を掲げながら、
「小泉総理はもちろんお読みになっていると思いますが」と水を向けた瞬間、
「そんなの、全部読めるわけないじゃないか。だいたい政治家で、そんなもん全部読んでる人なんていませんよ」と言い捨てた。

これ“目玉”といわれた「郵政改革」の正体だった。

そこにつけいって「郵政民営」ならぬ「郵政米営」を進めたのが竹中である。
アメリカの郵政は国営が基本なのに、なぜ、日本には民営を迫るのかを明かす1通の手紙を、参議院の特別委員会で暴露したのは民主党の櫻井允だった。

保険、銀行、速配業務において、競争条件を完全に平等にすることは、私たちにとって根本的に重要です。

郵貯と簡保を、民間とイコールフィッティングにすること、すなわち民間と同様の税制、セーフティーネットを業務化し、政府保証を廃止するよう望みます。

ついては以下の点で貴方を後押し致します
@民営化の開始(07年)から、郵貯・簡保業務に(民間と同時に現行の)保険業法
や銀行法を適用すること。
A競争条件の完全な平等が実現するまで、郵貯・簡保に新商品や商品の見直しは認めてはならないこと。
B新しい郵貯・簡保は相互扶助による利益を得てはならないこと。
C民営化の過程において、いかなる新たな特典も与えてはならないこと。
Dその過程は常に透明なものにし、関係団体に意見を表明する機会を与え、これを決定要因とすること。

 この問題について、今日まで私たちの政府が行った対話を高く評価します。貴方がこの新たな挑戦に取りかかる時に、私が助けになるなら、遠慮なくおっしゃってください

郵政民営化は結局、郵政米営化、つまり、アメリカが営むことに帰着する。
340兆円の郵貯・簡保資金をアメリカによる日本買い占め資金にまわすことになるのである。
小泉はこれについて、櫻井に見当違いの答えを返した。

「外国の資金が入って来る。結構なことじゃないですか。私は外資歓迎論者です。櫻井さん、いい加減、島国根性は捨ててもらいたい」

もちろん、私は外資排撃論者ではない。櫻井もそうだろう。しかし、その意図が見え見えの郵政米営によって日本国民の生活が破壊されるのを看過することはできない。

国民に「安心」を与えるのが政府の役目であるはずなのに、小泉や竹中のやったことは、国民から安心を奪い、そして「自己責任」を押し付けた[3]。


★特殊法人等の改革が重要

植草一秀氏は、小泉経済政策について、次のように批判している。

1990年代の日本経済の動きと経済政策の関係についていえば、財政再建は大事だし、経済の合理化も大事である。けれども小泉政策とは次の2点で違いがある。
1つは、経済の安定成長を重視しないと、税収も回復しないし、中長期的な財政再建が難しいこと。

とりわけ金融の問題が深刻で、やみくもに緊縮財政をして経済を悪化させれば、実体経済が悪化して、税収も減少するだけでなく、深刻な金融不安が生じる恐れが高い。

もう1つは、郵貯・簡保の問題です。政府が郵貯や簡保の資金を集めて、それを道路公団や政府金融機関、あるいは公益法人に流すという巨大な財政投融資の仕組みがある。

ここに日本の非効率があるという点については私も同意する。

しかし資金の「入口」である郵貯・簡保より、むしろ「出口」である事業実施機関や特殊法人、公益法人のほうに無駄がある。
だから改革するのであれば、入口よりも出口のほうが大事だ−という議論をしたわけです[4]。


[1] 副島隆彦・植草一秀『売国者たちの末路』祥伝社2009年、69〜71頁。
[2] 森田実・副島隆彦『アメリカに食い尽くされる日本』日本文芸社2006年、30〜33頁。

[3] 佐高信『小泉純一郎と竹中平蔵の罪』毎日新聞2009年、16〜19頁。
[4] 副島隆彦・植草一秀前掲書、86頁。


―この続きは次回投稿します―

 

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