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 安倍内閣は「カネまみれ」批判に反論できない ! 政党助成金制度は何のためにあるのか ?
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投稿者 青木吉太郎 日時 2015 年 5 月 01 日 22:54:11: jobfXtD4sqUBk
 


安倍内閣は「カネまみれ」批判に反論できない !


政党助成金制度は何のためにあるのか ?



(toyokeizai.net/articles/-/62367:2015年3月5日 より抜粋・転載)

有馬晴海:政治評論家 2015年03月05日

この著者の記事コメント3「安倍内閣は「カネまみれ」批判に反論できない 政党助成金制度は何のためにあるのか | トレンド - 東洋経済オンライン」をはてなブックマークに追加。

2006年の第一次から数えると、7人の閣僚が辞任。安倍内閣の人材登用は甘いといわれても仕方ない(AP/アフロ)
またぞろ、永田町で政治とカネの問題が噴出している。

安倍内閣を違法献金疑惑が直撃しているのだ。一人二人じゃない。次から次と疑惑が出てくる状況に、自民党は、安倍首相の「ドミノ辞任」にまで発展しかねないと、戦々恐々の様相だ。

★昨秋以降、すでに4人の大臣が辞任 !

第二次安倍内閣では、国会はさしたるスキャンダルもなくアベノミクスの是非に終始していた。だが昨年9月に第二次安倍改造内閣が発足してからというもの、連日メディアでは大臣の金銭スキャンダルが報じられ、国会では疑惑追及が激しくなかなか審議が進まない。

ついには、観劇会収支の不記載という政治資金規正法違反の容疑で小渕優子経済産業大臣が、うちわ配布の公職選挙法違反容疑で松島みどり法務大臣が、昨年末実施の衆院選前に同時辞任に追い込まれる羽目になった。

三人目の大臣辞任は政権崩壊につながりかねないと感じた安倍首相は、衆議院の解散総選挙を仕掛け、年明けからの通常国会に出直しをかけていたように思えた。だが、開幕早々に西川公也農水大臣が野党からの集中砲火を浴び、辞任に追い込まれた。

第三次内閣の組閣に際しては、大臣全員の留任という意向に反し、自らの献金に対し税控除を受けていたことで野党の激しい追及を受けていた江渡防衛大臣が留任辞退したこともあり、昨年秋以降ではすでに4名もの大臣が交代し、安倍内閣はつまずき始めた。

法には触れていないとしながらも大臣を辞任することを決断した西川氏によれば、「国会運営に支障が起きないよう」と辞任理由を説明する一方で、本当の理由は「孫から(腹黒いおじいちゃんには)運動会に来てほしくないといわれた」ことが辛かったからと、あくまでもやましいことではないとする情報も入る。

だが、これも同情を買うために考えられた言い訳ではないかと疑ってしまう。大体、寒い時期に運動会を開催するのだろうか。否、寒い時期に、運動会を想定して会話をする子供がいるとは考えにくい。

★「ザル法」だから、結局は「もらい放題」

西川氏の大臣辞任劇のように、どうにかして被害を最小限度に食い止め、内閣崩壊につながらないよう細心の配慮をするが、永田町の「流行性感冒」は、とどまることを知らない。

西川氏に続き、同献金疑惑で望月義夫環境大臣、上川陽子法務大臣が続き、結末を見ないうちに、甘利明経済再生担当大臣、西川氏の後任の林芳正農水大臣、それから危惧した通りに安倍首相にと急速に広まる。与党だけではない。民主党の岡田克也代表、さらに小沢一郎氏の名前も出てくる。

★キーワードは、「補助金交付会社からの献金」 !

つまり、政治資金規正法では、「国の補助金交付が決まった会社から、交付決定通知の1年以内に政党や政治資金団体への寄付は禁じる」となっているが、その寄付が禁じられている会社から献金を受けていたという疑惑だ。

しかし、西川氏の説明によれば、献金はグループ会社からのものであり、違法性はないと説明する。安倍首相をはじめとする名前の挙がった他の議員についても、ほとんどが同様のケースだ。望月、上川両大臣は、地元静岡の会社からの献金だが、同社から静岡選出の複数の議員にも寄付の実態があり、地元議員に対し熱心な支援であることが伺える。

この法律の趣旨は、政治家の斡旋で補助金獲得をしてはならないというものと思われるが、おおよそ、そうとは取れない内容になっている。

そもそも、「交付企業になったら献金できない」という法律があることを知る会社関係者はほとんど存在しない。
したがって、補助金会社に認定されたことを政治家側にいちいち通知することもないだろうから、その情報が政治家側に伝わるのも難しい。

しかも、補助金の内容が「@試験研究A災害復旧Bその他性質上利益を伴わないもの―といった場合は除外する」と規定されているが、適法か違法かの線引きの判断は、企業側には難しい。

さらに、「規定に違反してされる寄付であると知りながら受け取ってはいけない」(同法より解説)とあるが、逆から解説すると、補助金会社であることを知らずに寄付を受けた場合はおとがめなしということだ。

「補助金会社のような関係でもなければ、何の関係もない会社が献金するわけがない」と説明してくれた親しい議員がいたが、そんなことは想像がつく。

それを禁じる法律でポーズは取ってみたものの、「ザル法」だから、結局はもらい放題だ。


「利害がなければ成立しない献金は認めない」というのが政治資金規正法。資金集めで政治活動がおろそかにならないように、政党助成金制度を導入し、議員活動が困らない配慮もした。それでもやめられないのであれば、政党助成金をストップするか、怪しい献金を受けた場合は議員永久追放にしてもらわないと国民は納得しないだろう。

★「閣僚・7人辞任」、カネまみれ内閣と言われても反論できない !

政治資金規正法では、違反した場合は禁固5年以下または罰金50万円以下となっているが、500万円の献金を受けて見つかっても50万円の罰金なら、見つからないことを祈りながら違法献金を受けようと単純に思う議員の方が多いのではないか。

しかも、罰則はあるにはあるが、違反が見つかっても「補助金会社とは知らなかった」で済んでしまうことは、今回の一件でおわかりの通りだ。

「説明をしても、わからない人にはわからない」とは西川氏の辞任弁だが、政治献金を受けるためには国民に公明正大でなければいけない。それが政治資金規正法だ。

結局、「補助金会社」で安倍内閣を追い込むのが難しいと理解した野党は、下村博文文部科学大臣の異種な任意団体からの献金疑惑に向かう。

「問題ない」と答弁しながら、一方で口止めメールを送っていた事実が見つかり下村氏辞任の情報も流れたが、一転続投を決めた。これでは、安倍首相に対する任命権者としての責任も問われよう。

第二次安倍内閣の大臣辞任ゼロが嘘のように、立て続けに大臣が辞任に追い込まれるのは、理論的な説明はできないが、一つ始まるとメディアの調査が続く永田町独特なものであろう。

2006年発足の第一次安倍内閣での大臣辞任が4名、第二次安倍改造内閣以降では、すでに3名の辞任だから、合計7名の辞任になり、安倍首相の人材登用の甘さが指摘される。野党から、「カネまみれ内閣」といわれても反論できないレベルだ。

 

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