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国の規制基準はズサン、 「最低でも」4022ガルの地震動に 耐える原発の設計が必要だ !
http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/3944.html
投稿者 青木吉太郎 日時 2015 年 4 月 22 日 23:50:18: jobfXtD4sqUBk
 


樋口裁判長は、“規制基準が合理性を満たしていない”ことを明確に指摘 !

「最低でも」4022ガルの地震動に耐える原発の設計が必要だ !

現役官僚が描く原発利権のリアルな構図と衝撃シナリオ !



(「植草一秀の『知られざる真実』」:2015/04/18より抜粋・転載)

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1)樋口裁判長が画期的な判断、「運転差し止め」を命ずる一審判決 !

昨日、4月17日、「孫崎チャンネル」に出させていただき、有益なご高話を拝聴させていただいた。
http://goo.gl/e83Nj8原発、憲法、TPP、消費税、基地、格差、の六大問題のうち、原発、憲法、TPP、基地の各問題について広範な解説、問題点の摘示、主張を示していただいた。
基本的な認識を共有させていただく。
原発については、福井地方裁判所の樋口英明裁判長が、極めて重要かつ画期的な判断を示した。

樋口英明裁判長は、昨年5月21日に、関西電力大飯原発3号機、4号機の運転差し止め訴訟で、「運転差し止め」を命ずる一審判決を示した。
さらに、本年4月15日には、同じ関西電力高浜原発3号機、4号機の運転差し止め仮処分申請について、申し立てを認める仮処分を決定した。


2)樋口裁判長は、“規制基準が合理性を満たしていない”ことを明確に指摘 !

この司法判断の重要性は、単に大飯原発、高浜原発の運転差し止めを命じただけではなく、原子力規制委員会が設定した、規制基準に基づく原発再稼働全体について、“規制基準が合理性を満たしていない”ことを明確に指摘した点にある。

安倍政権は「世界でもっとも厳格な」規制基準を設定し、その基準をクリアした原発を再稼働させる方針を示しているのだが、福井地方裁判所が示した判断は、その「世界でもっとも厳格な」規制基準が、「原発の安全性を確保する」ものではないことを指摘したのである。
日本の原発が、過酷事故を引き起こす原因として、もっとも懸念が持たれているのは、言うまでもなく地震と津波だ。


3)日本の原発が、過酷事故を引き起こす原因は、地震と津波だ !

福島原発事故の原因は、明らかにされていないが、地震と津波が影響したことは、間違いない。
日本は世界有数の地震国であるから、いつ、再び東日本大震災クラスの地震が発生してもおかしくない。

したがって、原発の安全性確保とは、まずは、日本で発生し得る地震や津波に対する安全性確保でなければならないことは当然のことである。
地震の揺れの強さを測る尺度が「ガル」と呼ばれる単位である。
日本では2008年に宮城岩手内陸地震で4022ガルの地震動を観測している。
このクラスの地震の揺れが、今後も日本各地で発生すると予想される。


4)「最低でも」4022ガルの地震動に耐える原発の設計が必要だ !

したがって、原発の安全性を確保するには、「最低でも」この4022ガルの地震動に耐える設計
になっていることが必要である。誰にでも分かる判断である。
これ以下の規制基準で良いとする根拠を見出すことはできない。

ところが、原子力規制委員会が設定した規制基準は、4022ガルとかけ離れたものである。
再稼働のトップバッターとされる、鹿児島県所在の九州電力川内原発の場合、規制委員会の
規制基準は、620ガルでしかない。

樋口英明裁判長が、運転差し止め命令を示した、関西電力大飯原発の場合は、関西電力が、
1260ガルの地震動に耐える設計になっていると説明するが、それでも4022ガルには遠く及ばない。


5)川内原発の設計は、620ガルであり、大飯原発の設計は、

     1260ガルで、4022ガルの半分以下

4022ガルをはるかに超える水準に規制基準が定められているというなら理解できる。
しかし、現実はそうではなく、4022ガルをはるかに下回る水準に規制基準が定められているのである。
これで、原発の安全性が確保されているとは、口が裂けても言えないのである。
原子力規制委員会の田中俊一委員長は、このことを認識しており、「原発が安全とは言わない」と言っている。

そう発言するなら、「基本的に安全」と言える水準にまで、規制基準のハードルを引き上げるべきだ。
何のために存在する規制基準であるのか根本から認識を誤っているとしか言いようがない。

―この続きは次回投稿します―

(参考資料)

原発再稼動、事故再来 !

現役官僚が描く原発利権のリアルな構図と衝撃シナリオ !


(biz-journal.jp :2013.11.27より抜粋・転載)


小泉純一郎元首相の発言で、原発問題が再びクローズアップされている。
 そんな中、原発問題をめぐる1冊の小説が話題を呼んでいる。福島原発事故後の日本を舞台に、政治家、官僚、電力会社、経済団体など、原発再稼動に蠢く魑魅魍魎を描いた『原発ホワイトアウト』(若杉冽/講談社)だ。

 この作品が注目されているのは、小説と銘打ちながらも、作者が匿名の“現役官僚”で、その内容は現実の原発事故後の“事実”に即しており、登場人物もモデルが特定できるなど、一種の暴露小説となっているからだ。

そんなショッキングな話題性もあり、発売1カ月で6万5000部と売り上げを伸ばしているという。
 霞が関では、官僚たちが作者は誰なのかと、犯人探しに躍起になっているといわれるが、それだけ霞が関にとって都合の悪い現実が書かれているということなのだろう。
ではどこが現実とリンクするのか、モデルは誰なのか、それらを検証する形で本書の
“リアリティ”に迫ってみたい。

 福島原発事故から数年が経過した日本。物語は、政権を奪還した保守党(※自民党がモデル)、官僚、そして電力会社が三つ巴で原発再稼動に向けて動き出すことから始まる。三者の目的は、自らの原発利権を再び手中にすることだ。そのために、さまざまな工作を張り巡らしていく。

 そんな展開の中で政治家、官僚、電力会社それぞれの“本音”も随所に描かれている。

●傲慢な官僚の本音

 例えば、エリート官僚である資源エネルギー庁次長は、こううそぶく。
「(再稼動について)質問側の政治部記者も、回答する幹事長も、両方素人だ」
「素人の政治家や記者には、小売り自由化や発送電分離の制度設計の細部の書きぶりによって、電力会社の独占力がどれほど維持されるのかなど、わかりはしないのだ」

 エリート官僚が政治家を懐柔して、プライドをくすぐりながら、いかに自分たちの言いなりにさせるのかという手法や、「国民や政治家、新聞記者を欺くなど簡単だ」という、傲慢な官僚の本音が語られていく。

 また、原発を規制する役割を担う原子力規制委員会を
意のままに操る手法も、詳細に描かれている。
「専門審査会とは別にワーキング・グループを置いちゃえばいいだろ。
思想信条をよくチェックしてよ。

目くらましで、外国人とか女性学者とか入れちゃってよ」
「活断層じゃねぇ、って意見を、一致させちゃえば」
「大衆は、きれいごとには賛同しても、カネはこれっぽっちも出さない。
原発を再稼動させないと電力料金がどんどん上がる。
という構図を示し、大衆に理解させれば、徐々に、
アンチ原子力の熱は冷めていく」

 国民の安全など一顧だにしない恐ろしい
発言ばかりだが、これが官僚たちの本音なのだろう。

●政治家と電力会社の癒着

 一方、政治家も政治家だ。
「経済産業省の連中だって、今まで散々電力産業にたかって、おいしい目を見ていたのである。
口では自由化だ、システム改革だと言いながらも、下半身は現世利益に関心がないわけではない」


日本電力連盟(※電事連がモデル)理事の目を通しては、電力会社と政治家との癒着
や政治献金の闇も描かれる。
「政党交付金が表の法律上のシステムとすれば、総括原価方式の下で生み出される電力料金のレント、すなわち、超過利潤は、裏の集金・献金システムとして、日本の政治に組み込まれる」「日本電力連盟が預かっている、年に400億円の、わずか0・01パーセントの額で、数年後に民自党(※民主党がモデル)に追い風が吹いても、日本電力連盟に逆らうことはない」
 抜け道だらけの政治献金システム、電力利権に群がる与野党の政治家、
その双方をコントロールできるとうそぶく官僚構造、

さらに骨抜きにされていく発送電分離構想──。
作品では原子力規制委員会と電力会社の癒着も描かれているが、
これもまた現実社会で起こったことと一致する。

●卑劣な裏工作の数々

 さらに日本電力連盟による、巧妙なマスコミ対策、世論誘導……。
こんな卑劣なことが現実とはにわかには信じ難いかもしれない。
が、これは小説という形式をとりながらの、現実に即した“内部告発”だ。

 例えば、小説には再稼動に強固に反対する新潟県知事も登場する。
この新潟県知事のモデルもまた、現実の泉田裕彦知事その人だろう。
小説では新潟県知事が、検察をも関与する裏工作によってスキャンダルをでっち上げられるが、実際の泉田知事もスキャンダル探しのために身辺を探られていることを明かしていた。

 小説の新潟県知事はついには失脚させられてしまい、新潟原発が再稼動され、
福島事故の再来という恐るべき結末が待ち受けているのだ。
 原発事故から2年半。
東京五輪開催も決定し、多くの日本人は、原発事故などなかったかのような日常生活を送っている。

本書は再稼動を他人事のように捕らえている日本に警告を与えるものだ。
もう一度、東日本大震災を、福島第一原発事故を思い出せ、と。
原発事故の再来は、日本の破滅でもあるのだから。
(文=編集部)

 

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