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小沢一郎代表講演 : 内需中心の安定した経済、内需の拡大で経済成長させる
http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/3352.html
投稿者 青木吉太郎 日時 2014 年 11 月 27 日 12:27:12: jobfXtD4sqUBk
 

小沢一郎代表講演・第3弾(2)


「経済・雇用政策のあり方について」

内需中心の安定した経済、内需の拡大で経済成長させる

画一的な中央集権体制でなく、多様性である「地域主権」を !

欧米では、世界的な大企業が地方に本社がある事例が多い !

非正規社員の正社員への転換、待遇の改善が重要だ !

就業年齢の拡大で、元気な高齢者就業の仕組みも大事

女性が能力を発揮できる社会をつくるべきだ !


(生活の党ホームページ:2013年11月28日より抜粋・転載)

11月28日、総合政策会議での小沢一郎代表講演第3弾を開催いたしました。
「経済政策」、「雇用政策」のあり方について語りました。

○畑浩治 総合政策会議議長

本日は小沢代表から、経済・雇用政策のあり方についてお話を受け賜りたいと思う。
ある意味では、我が党の一番の中枢であるべき政策だろうと思う。
消費税・増税に反対し、そして生活をしっかり立て直すという意味で、私達は、国民の生活が第一を作り、今、生活の党に至っている。
そして、小沢代表のお考えは、どんな崇高な理念も現実の生活を良くすることに結びつかなければ意味がないということであり、昨今の安倍政権は生活よりも弱肉強食。
そして、秘密保護法の強行採決に近い可決もあったが、ちょっと危険な、生活を離れた、国民が求めていない、そういう方向に行っているのだろうと思う。
私達は、今一度、そういうイデオロギーではなく、政治の原点に立ち返って、生活とはどうあるべきか。
政治とはどうあるべきか。
そのための政策はどうやっていくか。
良い機会だと思いこの企画を実行する段取りを整えた。

○小沢一郎 代表:では、なるべく簡潔に申し上げる。

@輸出に過度に依存する経済の政策を転換しよう

A内需中心の安定した経済、
内需の拡大で経済成長をさせよう

B地方の振興。地方経済の活性化・振興を推進

C物づくり重視の政策を徹底すべきだ !

D地域固有の伝統に基づく技術等
を活用する政策が大事 !

E経済成長のためには、
個人消費の拡大が一番大事だ !

F個人消費の拡大には、雇用の安定が重要だ !

G再配分・賃金への支出を
高める政策を実行すべきだ

H税・社会保険料の負担のみを
重くする事は、納得できない

以上は、前回投稿済みです。以下は、その続きです。

I5千万件の「消えた年金」は未だに不明

私たちは、当初、民主党では、この年金問題から政権への階段を上がっていったわけで、この年金のいい加減なずさんな、厚労省のやり方、最近もまた、何千億どこかに行ってしまったという話もいっぱいあるし、「消えた年金」は未だに、確か半分ぐらいしかここまで経っても分かっていないのではなかったか。
確かそうだと思う。
そういう、いい加減な中で、年金の受給年齢を「金がない」ということで上げる、掛け金を上げる、というだけでは、将来の保障が非常に不安定だということから、結局、消費に回るお金は少なくなってしまう。

ということで、直接的な要因ではないけれども、年金制度の充実・安定ということは、非常に個人消費に大きな影響があるのではないかと、私はそう思っている。

J画一的な中央集権体制でなく、多様性である「地域主権」を

次には、地方分権と経済成長ということだけれども、地方への権限・財源の移譲ということが、我々の「地域主権」とネーミングをした、最大の政策の一つだったのだけれども、これによって例えば財源が、霞が関の箇所付け等々の余計なことを省いて、地方に自主財源として与えられるということになれば、その地域で、先ずは金をどうやって使うかというソフト面の活動も作業も必要になってくるし、金があるところに、色々な企業を興すということが当然出てくると思う。
そして更には、さっきもちょっと言ったけれども、あまりにも画一的な今日の中で、地域、地域の伝統的な文化・技術を活かしたものが大きくなってくるのではないか。そう思っている。

それから、権限の面では、地方での同じ企業でも、興すというよりも普通の企業だけれども、企業の立地がコストの面で、例えば土地・人件費等で地方が有利であることは間違いないわけなのだから、それが非常に促進されると思う。

K欧米では、世界的な大企業が地方に本社がある事例が多い

欧米では、世界的な大企業がその首都にあるのではなく、地方に本社があるという例が沢山ある。
なぜ、日本ではないのか。土地も労働力も安いはずなのに、なぜか地方ではなくみんな東京に本社を移す。大阪でさえ大企業の本社はほとんどないそうだ。今や全部、東京である。

ということは、権力が、権限が全部霞が関に集中しているからである。
だから、これを地方に移すことによって、企業は有利な地域に自由に立地できることになる。
それによって当然、若年層の雇用の拡大、地域への定着等々が促進され、地方の活性化につながる。
そうすれば、担税力もついてくる、ということになる。

もう一つの利点は、地方で企業が色々興る。
あるいは今まで大都会にあった企業が地方にその拠点を移すということによって、雇用の場が非常に拡大される。増える。
ということは、私の論理から言うと、農林漁業の安定的な継続・維持を図れるというふうに私は思っており、その意味で非常に、この地域の活性化と全国の均衡ある発展というものが、我々が今想像する以上に図られてくると思う。
また、権限が地方に行けば、輸出入の地方の物産を直接地域の港湾から海外へ出す、あるいは海外のものを直接地方の港湾で入れる。
これは、税関、全部、各地にいっぱい作ればいいということになるけれども、そういう地方官庁の出先という意味ではなくして、特に問題のあるもの以外は地方でもそういった権限も活用することによって、かなり大きなメリットがあるのではないだろうかというふうに思う。

L非正規社員の正社員への転換、待遇の改善が重要だ !

それから、雇用の問題だが、やはり一番は非正規社員の増大である。40%と言ったけれども、これは本当におかしな話なのだが、安倍内閣の規制改革会議「雇用のワーキング・グループ」というものがあるのだそうだけれども、ここで積極的に(非正規雇用を)促進している。

正規社員をほとんどみんな、非正規の社員にした方がいいということで、政府がそれを推し進めているということであるが、これは単に雇用の不安定ということではなくして、雇用の不安定は社会の不安定につながる。
なぜならば、生活が不安定になるからである。だから私は、非正規社員の割合をクオータ制を導入して、例えば全社員、従業員のうち非正規は何%。逆に言えば正規社員は何%、何10%なければならない、というぐらいのものをしないと、このままだと本当にみんな非正規の社員になって非常に不安定になると、私は思っている。

M就業年齢の拡大で、元気な高齢者就業の仕組みも大事

それから、非正規社員というのは、全面禁止というわけにはいかないと思うが、この非正規社員の賃金とか、社会保険の問題とか、待遇の改善というのも同時に図っていかなくてはならないだろうと思う。
2番目は、就業年齢の拡大ということ。その1つは定年だけれども、定年の延長。それから更にその上の、高齢者の就業の仕組みを考えるべきだと私は思っている。
これは、私の持論だけれども、今、社会保障関係費の増大で、あっぷあっぷだとどこの国でも言っているが、日本でもそれを理屈にして、理由にして、消費税のアップもやるわけだが、
私どもも、そろそろ後期高齢者の域に達するところだけれども、
歳をとれば、どこか痛くなったり悪くなったりするのは当り前の話で、
結局それで何もやることが無い、生き甲斐が無い、
それで毎日病院に通うということになって、
医療費のもの凄い増加につながる。高齢化が進めば進むほど、
この老人医療の費用は莫大なものになるという一般論の話だけれども。

N元気な高齢者が介護等や地元の産物を販売等する事を支援しよう

これは、高齢者が一つの就業の仕組みとして、介護やなにかにお互いに順番にその仕事に当たろうというものがある。

医療のことは、今日取り上げる問題ではないけれども、とにかく色んな形で。例えば四国の徳島で、山の中で葉っぱばっかり売って、じいさん、ばあさんが何百万の収入をみんな得ていると。

それで、みんな仕事をしているから(元気で)、仕事といっても木を植えて葉っぱ摘む仕事だけれども、
それで医療費はほとんどかからない。いいことずくめの村か町かがある。
それは、本当に変人みたいに言われた人が一生懸命になって、全国の料理屋を歩いてツマの葉っぱ、これの(販売の)話しを全部つけて歩いて、畑やなにかに木を植えて、その葉っぱを出荷する。それで皆な何百万の収入を、それぞれ手に入れるということで、非常に面白いアイディアと地域興し、老齢対策だと思う。

私の岩手県でも、今はそうではなくなってしまったけれど、沢内村という非常に雪深い、2メートルも3メートルも雪が積もる奥羽山脈の中の村で沢内三千石という歌がある。

そこで、老人に、高齢者に色んな仕事をさせている。
だいたい地場の伝統技術や伝統的な栽培やら、そういう類いのことだけれど、どんどん、どんどん仕事をさせた。
それによって、国保がまったく黒字になった時期があったのだ。今、国保の負担というのは大変であろう。

O全ての国民に、特に高齢者に生き甲斐を与える政治が必要だ

やはり、「老人医療」と言うけれども、これは、人生、生き甲斐である。私の考えだけれど。生き甲斐がなくなって、自分が家族のためにも、地域のためにも、お国のためにも何の役に立たなくなる、何も役に立てないというところに、あちこち痛くなったり、病気になったりする。

やはり、死ぬまで生き甲斐を持って働くということによって、私は医療費の解決になるし、また、年金の問題も、自分がそうやって働くということになれば、かなりの部分が緩和されてくるというふうに思う。
社会保障・医療・年金は、銭の問題、金の問題ではないと私は思う。全ての国民に、特に高齢者に生き甲斐を与えることだと思う。
今日のテーマではないが。高齢者の就業の仕組みというものを考えたら、知恵を出したらいいと思う。

P女性が能力を発揮できる社会をつくるべきだ !

子育て後、母親が再就職できる社会にする事が必要だ

それから、もう一つは女性の雇用である。
どんどん若い人が減っていくから、女性の労働力というのは非常に大事になってくる。
最近、どんどん、どんどん女性が進出して男があぶれているけれども。
それはやはり、一部に限られた範囲だから。そうではなくて、一般のほとんど多くの人たちも、女性の就業の仕組みがあったらいいし、それは労働力不足と今よく言われるけれども、それを補完することにもなる。

自由党の時だったか、新進党の時か、民主党のマニフェストだったか。「子育て後の再就職」という言葉を使った。

そうしたら、エライ、女性から怒られてしまった。
何も、子育て後の(再就職の)必要はないと。最初から就業の場を与えればいいではないかという反対意見があったけれども。
それはそれとして、それを否定するわけではないけれども、大多数の場合、ある意味で日本の場合は特に、一般的には、やっぱり、母親が子育ての主たる役割を担うということになると、子どもにとって親の存在というのは必要だから、手がかからなくなった時点においてまた再就職ができるということ、これも一つは、クオータ制を作ってもいいと私は思っている。
働ける女性をもう一度採用することもあるのではないかと思う。

Q「年功序列」は、マイナス面が大きいが「終身雇用」はプラス面が多い

それからもう一つ雇用の問題は、日本の雇用というのは、大きな特徴は「終身雇用」と「年功序列制度」である。
「年功序列」というのは、かなり閉鎖的な社会では、まだ許される余地があるけれども、今日のような社会の中では、「年功序列」は、やはりマイナス面が非常に大きいと思っていて、これは今もう、だんだんなくなって来ているけれども、それでも、役所等ではまだ強く残っている。

これは別として、もう一つの「終身雇用」という仕組みは、私は一概に否定すべきではないだろうと思っている。
今、全部非正規になってしまえば、「終身雇用」もヘチマもなくなってしまうわけだけれども、「終身雇用」制度のプラス・マイナスを考えると、かなり、プラスの面が企業にとっても国家にとってもあるのではないかと私は思っている。
それは、雇用の安定と、さっき言った社会の安定。そして個々のことを考えると、企業あるいはその組織に対するロイヤリティーの強さ。そういうようなことを考えた場合には、やはりこれは、日本的な、ある意味で、雇用のセーフティネットなのである。

非正規に全部なってしまったら、何時でもクビになるという話だから、このセーフティネットの、雇用での考え方を日本人が知らず知らずのうちに生みだしているのが「終身雇用」の制度だと思うので、この考え方は、ある程度活かしていかなくてはいけないのではないかと思っている。

Rキャリア官僚、民間の総合職は、「競争原理」を導入すべきだ

ただ問題は、この雇用の中で、この間、公務員のことで言ったけれども、大多数の一般の人と、それから俗に民間では総合職と呼ばれている、役人ではキャリアと呼ばれている、これらのところにおいては、私は、「競争原理」を導入していくべきであろうと思っている。
だから、これは、最初から「お前はノンキャリ、お前はキャリア」という、試験の成績で決めるというやり方を廃止すべきだと、私は思っている。
そして、民間でも役所でも、管理職というか、役所で言えば、指定職というか。そういう地位を望む場合は、個人の希望と選択と能力によってやって行く、という仕組みを取り入れられたら、一番いいのではないかというふうに思っている。

いずれにしても、経済の成長には、個人消費が一番大きな要因だけれども、その個人消費を支えるのは、やはり、雇用の安定と生活の安定ということになるだろうと思っているので、その切り口から、色んな問題を考えていけばいいのではということを、
今日は申し上げた。       

 以上。

 

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