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反原発論者がつく、典型的な3つの嘘を暴いてみる http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/298.html
元記事:Nyangoのブログ 「我が国は原子力発電とどう付き合っていくべきか」。 資源を持たない我が国の将来を語る上で、避けて通ることのできない課題です。 もんじゅのナトリウム漏れ事故、東海原発の臨界事故の際には、安全性の観点から強硬な反対論が巻き起こりましか。幸いというか、当然というか、原発の無事故が続きました。 このため、反原発論者の最近の論説は「実は原発は地球温暖化に優しくない」というものにシフトしてきています。国民の関心の高さをみて、国民を少しでも反原発派に巻き込もうとする魂胆と思われます。 本稿では、反原発論者がよく言う、典型的な3つの嘘を暴いてみたいと思います。 「原発は発電時以外には大量のCO2を排出している。政府や電力会社はこれを故意に隠してきた」の嘘 確かに原発は、発電所の建設や維持、ウランの精錬の過程でCO2を排出します。それが 図は、(財)電力中央研究所による試算結果です。発電燃料の燃焼によるCO2だけでなく、原料の採掘・精錬・輸送、発電施設の建設・運用・保守に伴って排出されるCO2の量を、発電方法毎に比較しています。オレンジ色が発電燃料の燃焼によるCO2排出量、水色がその他の活動によるCO2排出量です。 原子力発電の場合は、発電過程におけるCO2排出量はゼロ。その他の活動によるCO2排出量が22g/kwhです。特に火力発電と比較して、圧倒的にCO2排出量が小さいことが分かります。全然「大量」ではありませんね。 勿論、「原発が発電時以外にCO2を排出」することを、政府や電力会社が隠しているわけではありません。Nyangoが引用したデータも5 年前に既に公表されたものです。大体、燃料輸送や精錬、発電所の建設にエネルギーを使うことは自明です。政府や電力会社が、わざわざ注釈をつけなかっただけの話です。 「原発は放射能を出し、海を、空を、日常的に汚染している。原子力発電所近傍における白血病による死亡者は顕著に多い」の嘘 耐震偽装問題のときに話題になった「きっこのブログ」は、玄海原発の周辺だけ白血病の発症者数が全国平均の10倍になっていることをもって、原発は放射能を出し、健康に深刻な影響を及ぼす、としています。併せて、「確かに白血病患者が多いですね」との現地住民の声なるものも掲載しています。 目に見えないだけに「放射線が漏れている」と聞くと、我々は思わず身構えてしまいますが、実際、放射線は身近の至るところに存在する。宇宙からの宇宙線、食物摂取、大地からの放射などです。カリウムが豊富なバナナからも、K-40による放射線が豊富に出されます。自然由来の放射線量は、国内平均で1.1ミリシーベルト程度。シーベルトとは被爆による人体への影響を議論する際に用いられる指標で、放射線量を放射線の種類によって重み付けしたものです。健康被害がより深刻とされる中性子線、アルファ線、重粒子線などでは、5〜20の重みをつけます。 一方、原子力発電所における放射線値は0.001シーベルト以下。日常浴びる放射線量と比較になりません。原子力発電による放射能汚染は、無視できるほど軽微とみなして差し支えないでしょう。 では、きっこ氏が持ち出した、玄海町の白血病死亡者の件は、どのように受け止めればよいのでしょうか? 仮に、原発の立地と白血病死亡の間に明確な因果関係が存在するのであれば、敦賀や女川、福島など、他の原発立地地域でも白血病による死亡者が増大するでしょう。死因別死亡者数を市町村レベルで把握するには、人口動態調査を収めたCD-ROMを8万円程度で購入しなければならず、Nyango は検証を断念しましたが、おそらく、敦賀など他の原発立地地域の白血病死亡率は全国平均と変わらない程度でしょう。変わるのであれば、既にアンチ原発論者が「それ見たことか」騒いでいるはずだからです。 更に、「きっこのブログ」の住人の声はインチキだと思います。急性骨髄性白血病 (AML) 、急性リンパ性白血病 (ALL) 、慢性骨髄性白血病 (CML) 、慢性リンパ性白血病 (CLL)をあわせた発症率は、10万人に10人程度です。玄海町の発症率が全国平均の10倍であったとすると、10万人に100人、人口割合で僅か 0.1%に過ぎません。発症者がこれだけ少ないなか、どうやって、一般市民が「白血病といえば、確かに周りに多いですね。身近によく聞く病気です。」と認知することができるのでしょうか。 このように、反原発論者をはじめとするサヨクは、具体的な数値に言及することを敢えて避け、自己の主張に都合の悪い事実を隠蔽する傾向にあるので、注意が必要です。 「原発は7度も高い温水を大量に海に捨てて地球温暖化に大貢献している。」の嘘 確かに、原子力発電に伴い、大量の温水を海に排出します。「7度」も間違った数字ではありません。 しかしながら、「7度の大量の温水の排出」の事実をもって、「地球温暖化に大貢献する」と断じるのは、大いなる論理の飛躍です。 数値でもって反証してみましょう。温排水の量としては、反原発論者が持ち出す「年間1000億トン」を採用します。1000億トンが7度分上昇したときのエネルギーが総て大気に放出されたと仮定し、これを太陽放射と比較します。実際は温排水は莫大な量の海水中で拡散したり、底層の温度の低い水と拡散したり、あるいは、水蒸気になるときに大気から潜熱を奪うことにより、温排水の総てのエネルギーが大気に放出するのは、凡そあり得ない話なのですが、反原発論者の嘘を暴くため、もっとも厳しい仮定を敢えて採用するのです。 原発による大気中への熱放出(1日当たり) 1000億トン × 7度 × 4.2(J/cal)÷ 365 日 =8.05 × 10^15(J/Day) 太陽放射(1日あたり)(1.74 × 10^{17})(W) × 24(h) × 60(m) × 60(s)=1.5 ¥times 10^22(J/Day) 両者の比は、1.9 × 10^6。 要するに、原子力発電による地球温暖化の影響なんて、あり得ないくらい厳しく見積もったとしても、1日の太陽放射量の200万分の1にしかなりません。 まとめ 反原発論者のペテンを暴露することを目標に執筆してきましたが、如何だったでしょうか。 サヨクや反原発論者の胡散臭い言説の特徴は、以下の3つ要約できると思います。 1. 「大量」等、大げさな修辞語を駆使するわりには、具体的な数値を出さない。科学と事実に基づく理性的な議論でなく、読者の印象に訴えかけるような感傷的な言説を展開する。
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