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中国政府は、日本の尖閣諸島国有化を口実にこの期に一気に実効支配を確立したと思っているのではないか。
日本も韓国の李 明博大統領の竹島上陸に怒っては見たものの、日韓関係は重要だと自分で納得してこぶしをおろしかけている。しかし、中国の現在の態度は尖閣諸島獲得の方が、日中関係の維持より重要だといっているように見える。
日本政府は、国有化について東京都が所有して施設建設が行われるよりもより好ましい形だと説明して理解を求めるつもりらしい。日本政府は、「尖閣諸島は領土問題が存在する地域であり、施設建設を目論む東京都の購入を阻止して、日本政府が購入した。今後紛争解決まで一切利用しないことを確約する」などと公式に表明するところまでいくかもしれない。しかし、向こうが「取りに来ている」のなら、そんなことをしても無駄であろう。徳川家康が「国家安康」に因縁をつけたことと同じ類のことである。
実効支配確立のため、あと中国が必要なのは占領のための口実だけである。まず少数の漁船を送り込む。様子を見て、その後は漁船の数を数百隻程度まで増やす。それを受けて日本が海上保安庁による主権行使をあきらめれば、後はどんどん既成事実を積み重ねればよい。仮に海上保安庁が取り締まった場合には、いずれかの漁船が夜間に沈没することになるだろう。そうなれば、日本を声高に非難するとともに、中国漁船保護のために中国海警、または人民開放軍本体の艦船送り込めばよい。
日本が引けばそれで終わりだが、緊迫した場面では何らかの拍子に交戦が始まる可能性は十分ある。「朝起きてみたら戦争」である。日本本土にまでは手は出さないだろうが、中国にいる日本人は大変なことになるだろう。敵国民として収容されてもおかしくない。さらに、日本企業の資産は没収の運命だ。
一方、日本に大量にいる中国人について、日本はなすすべもなく放置したままにするであろう。そのうち一部の草(sleeper)は、日本国内で破壊活動を始めるはずである。何しろ北京五輪の聖火リレーでもあれだけ動員した国である。電力がとまったり、情報網が切断されたり、新幹線が脱線転覆してもまったく驚かない。
中国は、日本との関係からは得るものは得た。中国を必要としているのは日本のほうである。どれだけ押しても結局日本は屈服せざるを得ないと思っているのであろうが、戦争含みであることは間違いない。
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