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地方を潰す「イオン不況」の研究 「岡田幹事長」一族がシャッター商店街を量産している!
2011-05-17 01:46:36 | 週刊誌から
ジャーナリスト 鎌倉三次
イオングループは、岡田克也・民主党幹事長の実兄、元也氏が社長を務める日本最大手の流通企業だ。社是とする「スクラップ&ビルド」の掛け声の下、強引な出店、撤退を繰り返し、地方にシャッター商店街を量産しているという。弱者を挫く「イオン不況」研究。
イオングループは関連企業約190社を数え、スーパーやショッピングモールにコンビニを含めると全国に2000もの店舗を展開している。その売り上げは連結決算で6兆円に迫る巨大企業だ。現在、民主党の岡田克也幹事長の実兄が社長を務め、社を挙げて岡田氏の選挙をバックアップしていることでも知られる。
しかし、紛れもない日本のトップ企業であるこの会社、巷での評判は芳しくない。出店や撤退に関して無茶を繰り返しており、非難の声が後を絶たないのだ。
明治学院大学準教授で都市計画の専門家、服部圭郎氏は言う。
「アメリカのショッピングモールの進出、撤退で街が壊された事例を研究すれば、イオンで同じことが起きると簡単に予見できたことだと思いますけどね。アメリカの場合、ウォルマートが過剰に郊外に展開した結果、ニューメキシコをはじめ多くの都市の中心部が壊滅的状態になりました。日本はなんでもアメリカから20年遅れて同じ結果になる。イオン=ウォルマートで、同じ轍を踏みつつあります」
和歌山県海南市のJR海南駅から徒歩で約15分のところに、商店街の残骸がある。栄通り商底街だ。かつては八百屋や米屋や床屋だったであろう看板の文字が散見されるが、シャッター街を通り越してもはやゴーストタウンの様相である。
「もう大昔のことになりますが、30、40年前はこの辺りは海南一の繁華街だったんですよ」
と話すのは、海南中央商業協同組合(以下、協同組合)の伊織正和代表理事である。
そこへイオングループのスーパー、ジャスコが進出してきたのは、昭和42年のことだ。
「確か、近畿1号店ってことで、土地を買わないイオンさんが土地を買って、『絶対に撤退しない』ちゅうことで進出してきはったんですわ」(同)
イオンは、また同時期に協同組合と地代や経費などを折半し、ジャスコそばに商業施設『ショッピングタウンコヨ』(以下、ヨコ)をオープンさせた。
「その結果、旧商店街の栄通りの買い物客はみな、駅そばにできたジャスコやココに集中しました。栄通りはあっという間にシャッター商店街になりました」(同)
ところが、平成13年、先の口約束をあっさりと反故にしてジャスコ海南店は撤退。平成19年にはココからも手を引いた。
ジャスコの跡地は、病院用地として地元が引き受けたが、ココのイオン側の持ち分は、ファンド会社に売却された。協同組合事務局の小池令也氏が説明する。
「イオンさんは、儲からなくなったので、我々に相談もせず地上権を手放したのです。ところが、そのファンド会社は、地代などを2、3カ月払っただけで、後は知らんぷりです。溜まった地代は7000万円以上に膨らみました」
協同組合は、仕方なくジャスコが撤退した後に半分のスペースで細々と営業していたが、結局ココは22年5月に全店閉店に追い込まれた。今はその一角に宝くじ売り場が残るだけだ。
その後、協同組合とファンド会社は裁判沙汰になった。前出の伊織代表理事によれば、
「最終的に我々が3000万円でジャスコがファンド会社に売った地上権を引き受けることになりました。しかし、ファンド会社は未納分の地代を払おうとせず、未だに話し合いは続いています。いったん閉めた店を再開するちゅうても簡単なことやない。イオンゆうたら大企業やないですか。なんや得体の知れないファンド会社に売ったら、それでお仕舞いってのはあまりにも無責任やないですか」
海南市の駅周辺には、ジャスコの大きな跡地があるばかりで、これといったスーパーもない。地元の市会議員によれば、
「ジャスコにかき回された典型的な町ですね。お年寄りや交通弱者は買い物できる場所がない。イオングループの出店、撤退は郵政民営化なんかよりもっと身近で重大な問題でした」
元々、イオングループは「スクラップ&ビルド」や「大黒柱に車をつけよ」を社是としている。従って、海南市のような不可解なことが起きた例は枚挙に遑がない。
先の服部准教授が話す。
「私が呆れたのは、高松市のケースです。広島に本社を置く『ゆめタウン』というショッピングモールを挟んで、ジャスコとイオン系のスーパーを作った。しかも、スーパーの方は、明らかに倉庫に転用できる建物でした。ゆめタウンを挟撃して潰した後、その地域を独占するつもりでしょう」
イオングループは、出店に際して、地元行政とタッグを組んで、結果的に地元住民に多大な負担を強いることも少なくない。
場所は変わって、大阪府の泉南市である。平成16年秋に、ジャスコを中心に170の専門店を合わせ持つショッピングセンター「イオンモールりんくう泉南」をオープンした。面積は甲子園球場が4個も入る日15fの広大さだ。
このオープンに際して、イオン側が大阪府に求めた条件は、すでに3本ものアタセス道路があるにも拘わらず、新たなアプローチ道路となる市道の「信達樽井線」の延長整備だった。別名、「イオン道路」と呼ばれている。その予算は、ざっと65億円にも上る。当然、議会は紛糾したが、
「大阪府からの圧力もあって、大阪府ではなく市の予算で賄うと市長先導で押し切られてしまった」
とは、地元の市会議員。
「それでなくても泉南市は500億円以上もの借金を抱えていたんです。イオン道路に予算を回すことで、学校など公共施設の改修や市民病院の建設の見通しが立たなくなりました。市民には保育料の引き上げや住民健診の有料化などという形で跳ね返っています」
なぜ、イオンは強気に出られるのか。実は大阪府の失政につけこんだ節があるのだ。説明してくれるのは別の市会議員。
「元々、りんくう泉南のある場所は大阪府が企業誘致を狙って6000億円かけて埋め立てた土地です。ですが、バブルの崩壊で、まったくといっていいほど誘致ができませんでじた。そこで困った、当時の府知事の太田房江さんがイオンに泣きついた。道路も作る、賃料も安くするから出店してくれいう構図ですわ」
さらに気になることもある。大阪市の都市整備局にイオン道路の受注業者の情報開示請求をしてみたところ、3億円以上を受注している橋梁会社があった。この会社には太田府知事時代の大阪府の幹部が、後に泉南市の助役を務めたあとに転身しているのだ。
こういう経緯もあってか、大阪府は埋め立て地を1坪当たり月500円という信じ難い値でイオンと20年間の借地契約を締結した。ほとんどボランティアみたいな価格である。しかし、イオンは元々不動産業と小売業、クレジットなどの金融業の3本を柱とする企業だけに、このタダみたいな借地代で大儲けする。
ここに、泉南市の有志が作成した『イオングループのあくどい商法を見る』という文書がある。この文書によれば、イオンのテナントに対する営業保証金は坪当たり100万円で、固定営業料が坪当たり月に1万5000円とある。つまり、500円で借りた土地をテナントにはその30倍で貸していることになる。りんくうタウンの場合、4階建てで、売り場は2階までだ。つまり、1坪500円の賃料が60倍の3万円にまでふくらむのだ。市議が続ける。
「イオンの場合は小売業で儲からなくてもこのテナント料で利益が出るシステムになってるんです。で、いよいよダメとなったらさっさと撤退するために、決して土地は買わないで、専門家から見たら安普請としかいえない建物を作っています」
その上、
「出店する時は地元の活性化というが、テナントは大手のコーヒーショップやレストラン、ブティックばっかり。泉南も地元優先といっとったけど、地元商店は1軒しか入ってないんちゃうかな。しかも、テナントはレジスターまで指定され、売り上げはいったんイオンが一括管理する。これに三重県近辺のグループだったら、テナントの面積に応じて、岡田幹事長の後援会員も集めなきゃならんやろ。イオンは栄えるけど、町は滅んでいく一方ですわ」
泉南市の商店主もいう。
「イオンができて、町中の商店はほぼ壊滅です。もともと賑やかな商店街ではなかったけど、とどめを刺されたちゅう感じです。生き残りをかけて、喫茶店なんか、慣れない弁当まで作って売ってますわ」
こういうイオングループに対して、真っ向から異を唱えた町がある。福島県の伊達町(現・伊達市)だ。平成11年、イオングループは福島市の東隣に当たる伊達町に出店の計画を発表した。店舗面積だけでも7万7000平方b、駐車場5300台、売り上げ見込みが250億円という東日本で最大の出店計画だった。
当然、地元の商工業者は危機感を募らせ、各地のイオン出店地の視察に出掛けた。そのうちの一人で、後に『大型店出店とまちづくりを考える会』の代表となる阿部謙一郎さんの話。
「青森県の下田町や山形県の酒田、鶴岡などイオングループがショッピングセンターを出している周辺町村を歩いたんですが唖然としました。その寂れ方は尋常ではなかった」
また、山形県東田川郡三川町に出店したジャスコの影響調査を元に試算してみると、伊達町にイオングループが進出してきた場合、約2000店の商店の閉鎖と倒産、解雇を含む4000〜15000人の失業を生むという数字が出た。
「それと、ジャスコの出店予定地には多くの農家の土地もありました。純粋に農業を続けたいという人も多かった。いろんな意味で、大型店が出店してもいいことなんてないんだなって」(同)
阿部さんたちの反対運動は地元の大学教授や議員たちの賛同を得て、大きく広がっていく。平成16年には考える会と学者、議員などで構成する『福島県広域まちづくり検討会』が提言をまとめ、翌年、これが、『商業まちづくりの推進に関する条例』として結実。6000平方b以上の大型店の出店はまかりならんということになった。阿部さんと同じ『考える会』のメンバーは、振り返ってこう言う。
「実は福島県の県北地域に大型店の出店が相次いだことがあったんです。この時、従業員が4人以下の小規模店は6年の間で、802店舗、17%も減少していました。イオングループの進出はもっと大型店ですから。その影響を考えると、どうしても阻止しないといけなかったんです」
条例の制定に尽力した元県議の江田清氏も、
「大型店の進出は地域の活性化という名目ですが、現実は逆の結果が多すぎると思います。福島市内でも何度も大型店が進出しては儲からないとすぐに撤退してます。その度に地域住民は翻弄される。だったら、もう結構ですということ」
ちなみに、岡田元也社長が平成20年4月に発表した3カ年計画によれば、22年度までに総合スーパーを100店舗閉鎖する予定だ。
「国も1万平方b以上の大型店の出店は、ダメだという方向に動いています」
というのは、福島大学名誉教授で都市計画の専門家、鈴木浩氏だ。
「イオングループや大型店は地方に対して悪さをしすぎたっていうことですよ。地方を活性化するといっても、出店するのは地代の安い郊外ばかりでしょ。町の中心部は空洞化するばかりで、本来の都市計画とは逆行します。それでいて足が軽いので、売り上げが悪いとすぐに撤退する。こんなもん、地方のためには何の役にも立っていません」
さらに、こう指摘する。
「一番の問題は、イオングループのような大型店が出店すると地域のなかでお金が循環しない.ことです。テナントはチェーン店ばかりじゃないですか。つまり、大型店を経由して地方のお金が東京に集中しているだけです。地方の疲弊、不況は大型店の責任でもあることを忘れてはいけません」
「今後は高松市のケースのようにイオンをはじめ大型店同士の潰し合いが始まる。アメリカの『ゴーストモール』や『デッドモール』と呼ばれる町が日本でも出現するかもしれません」(前出・服部准教授)
我が世の春を謳歌してきたイオングループだが、借金の総額は少なくない。有利子負債にリース負債を加えると2兆円を遥かに超える。かのダイエー倒産と同じ規模である。イオンの広報は、
「表現の自由があるのでイオンの批判記事を書くなとは言いませんが、物事を一面から見て判断しないでほしい。例えば、福島では住民の熱心な誘致活動もあった。坪500円も当時の状況や環境から適正価格です。有利子負債も現在の会計基準ではリース分は含まないので1兆2000億円程。シャッター街問題は、むしろ後継者難が原因でしょう」
と釈明するが、岡田氏は政権与党の幹事長として「シャッター商店街」が量産されるこの現状を、どう考えているのであろうか。
週刊新潮2010年12月30日・2011年1月6日新年特大号
http://blog.goo.ne.jp/publicult/e/1af773c5d1ec0c39f0dbb621471f0ba0
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小沢潰しの"頭目"元検事総長 岡田副総理の実家イオンに天下っていた
(日刊ゲンダイ2012/5/10)
この符号は何か
無意味で不毛な小沢裁判が続くことになったが、その中で注目されているのが但木敬一・元検事総長だ。
「陸山会事件での大久保元秘書逮捕は、樋渡検事総長が指揮したとされますが、当時の“赤レンガ派”の頭目は樋渡氏ではありません。前任の但木元検事総長が“ドン”として隠然たる力を持っていた。小沢事件は西松事件から弾ける。自民党政権が関与した疑いもある。麻生内閣と赤レンガ派が“小沢潰し”で握ったとすれば、その張本人は但木元総長です。その但木元総長が、イオンの取締役を務めていると知って驚きました」(検察事情通)
イオンといえば、言わずと知れた岡田副総理の実家だ。現在は岡田の実兄・元也氏がトップに君臨する。小沢の党員資格停止を決め、停止解除にも最後まで難色を示していた岡田の実家企業に元検事総長が再就職していた――。この奇妙なつながりは何なのか。
過去の検事総長の天下り先を見ても、民間企業に迎えられるケースは多い。経済界にニラミをきかせてきたおかげで検察OBを多額の報酬で迎え入れる企業が増え、再就職先には困らないのだ。業種もテレビ局や商社、金融業界、自動車メーカーなど幅広いが、流通チェーンというのは珍しい。イオン広報部に問い合わせたところ、こんな回答だった。「但木敬一氏は、たしかに弊社の社外取締役です。天下り? 弊社は公的機関ではないので、天下りにはあたりません。就任の経緯についてはお答えしていない。報酬に関しても非公開です」
但木氏は他にも大和証券グループ本社や日本生命保険の監査役を務めているから、合計報酬額は数千万円を下らないだろう。さすが天下の検事総長。退官しても左ウチワの生活が待っている。08年に退官して森・濱田松本法律事務所の客員弁護士に就任した但木氏は、09年に麻生内閣が設立した「安心社会実現会議」の審議委員も務めた。
「検察の在り方検討会議」や「福島原発事故独立検証委員会」の委員などを務めている。この世渡り上手には驚く。
http://www.asyura2.com/12/senkyo129/msg/906.html
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