２００６年３月に高知県春野町(現高知市）で発生したスクールバスと高知県警白バイの交通事故裁判において、バス運転手の片岡晴彦さんは証拠捏造等の警察の不法捜査を訴えて無罪を主張したが、２００８年8月の最高裁上告棄却により禁固１年４ヶ月の実刑判決が確定した。その後、加古川刑務所に収監された片岡さんは、出所後の２０１０年１０月１８日、高知地裁に再審請求を提出している。

　弁護側は再審請求においても、不法捜査による冤罪事件として、証拠写真や路面痕跡のねつ造・目撃証言の偽証などこれまで同様の主張を展開している。今回も弁護側は証拠写真のネガフィルムの開示を強く求めていた。今回の再審請求で高知地裁は、高知地検に対し証拠写真のネガフィルム開示を請求した。それを受け高知地検は２０１１年３月末提出の意見書の中でネガの開示に同意した。

　それ以降、同年９月現在６回の三者協議が開催されたが、第６回三者協議で高知地裁より、今後の審理日程が弁護側に伝えられた。

10月３日　　　第７回三者協議　　　　　　
11月７日　　　嘱託鑑定書提出期限
11月７日　　　弁護側ネガ意見書提出期限　
11月２８日　　第８回三者協議　　　　　　　
11月１９日　　嘱託鑑定人　証人尋問　
２月中旬　　　最終意見書提出　
３月末
　　　〜４月　　再審請求に対する裁判所の結論

以上は支援者ブログ「高知白バイ事件＝冤罪事件確定中」http://blogs.yahoo.co.jp/littlemonky737/65293301.htmlより転載
　　　　　　
　この事件はテレ朝ドキュメンタリー宣言やＫＳＢ瀬戸内海放送等で報道されてきたが、今年に入ってからは再審請求後の動向はマスメディアでは報道されていない。しかし、今年の夏以降になって、ねつ造の疑いがあるネガフィルムや、これまで法廷に提出されなかったバスの乗客(中学生・当時）の目撃調書(員面調書）が開示されるなど大きな動きが出ている。

　KSB報道シリーズ「高知白バイ衝突死事故」
　http://www.ksb.co.jp/newsweb/indextable.asp?tid=4&sid=7

　上記日程によれば、これまで弁護側が捏造と主張してきたネガフィルムとバスのスリップ痕などの鑑定の結果が、同年11月7日には明らかになる。その結果が。地裁の再審開始の判断に重大な影響を与えるのは間違いない。

１　ネガフィルム検証について
　
　地検のネガ提出を受けて、９月２日に高知地裁によって富士フィルム関連会社にてネガフィルム検証が実施された。その結果、１２００万画素のデジタル画像データーが弁護側に提供されることになった。その資料を基に弁護側はネガフィルムの真贋を鑑定することが可能となった。再審請求人の片岡晴彦氏のブログには弁護側も写真鑑定の用意ができていることを告知している。
　「雑草魂」　http://blogs.yahoo.co.jp/zassou1954/65274990.html

　それらの画像の一部はすでに支援ブログに掲載され始めている
　「高知に未来があるのか」
　http://kochiudon2.blog105.fc2.com/blog-entry-371.html

２　嘱託鑑定について
　
　高知地裁平出裁判長は路面痕跡並びに事故形態の嘱託鑑定実施を決定した。その鑑定人大慈彌雅弘氏の鑑定人宣誓も９月６日に高知地裁で行われた。支援者のブログによると、その鑑定依頼書の内容にはスリップ痕などの路面痕跡の由来の鑑定が含まれている。これがバスがつけた痕跡である場合において、事故鑑定を行い、衝突の形態などを明らかにするように求められているという。

　「高知白バイ事件＝冤罪事件確定中」
　http://blogs.yahoo.co.jp/littlemonky737/65254671.html

　この事件は地元メディア等の消極的報道姿勢や事件報道が一部のマスコミに限られていることから一般には知名度が高いとは言えないが、インターネット上で証拠写真の公開や解析、裁判の動向等の情報を発信するといった支援活動によって、冤罪事件として認知されているといってよいだろう。ネット上で事件の不法な事故捜査や公平とは思えない裁判の内容の告発が行われた結果が、現在の再審請求の状況に至っていることは注目に値すべきことだ。インターネットによる事件情報の拡散が他のメディアより先行しているケースといえるだろう。

　関連サイト　wikipedia　高知白バイ衝突死事故
　http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E7%9F%A5%E7%99%BD%E3%83%90%E3%82%A4%E8%A1%9D%E7%AA%81%E6%AD%BB%E4%BA%8B%E6%95%85

　追記

　高知白バイ事件再審の行方を左右する証拠が出てきたことが、前述の片岡氏のネット支援者達から発信されている。 　

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