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原子力百科事典(ATOMICA)[1]には、茨城県ひたちなか市と福井県敦賀市に建設された原子力緊急時支援・研修センターに関する記載がある[2]。この中に「移動式全身カウンター車」が紹介されており、次のような目的で使用される。
<移動式全身カウンター車[3]>
原子力災害が発生し放射性物質が原子力施設外に放散された際、人体内部に摂取された放射性物質を測定する装置(全身カウンター)を搭載した車両である。移動式全身カウンター車は、車載型の全身放射能測定装置を積載した特殊車両で、災害が発生したち国設けられる避難所などに出向き、放射性物質を体内に取り込んだ可能性がある人に対して測定評価することを目的としている。
日本原子力研究開発機構が発表している「東日本大震災に伴う対応状況について」を参照すると[4]、復旧関係作業員の内部被曝線量評価を行うため、移動式全身カウンタ車を出動配備し、体内放射能測定を実施している模様であるが、本来、前述のように避難所に出向き、事故が発生した原発周辺の住民に対して内部被曝線量を測定すべきであろう。
日本原子力研究開発機構のホームページにも移動式全身カウンタ車が紹介してあり、写真が掲載されている。この写真では車体の下部は緑色であり、前述のATOMICAに紹介してある写真では車体下部の色は青色であるので、日本には少なくとも2台の移動式全身カウンタ車があるようである。
二台のうち一台を福島第一原発の作業員のために使用中であったとしても、残る一台を政府は計画的避難区域に派遣し、該当地区の住民について内部被曝量を測定すべきである。原発周辺住民の内部被曝を実測して避難計画に反映させることで、住民の疑心暗鬼を解消でき、住民の健康被害を防止することもできるはずである。
また、仮に全身カウンタ車を派遣できなかったとしても、内部被曝の実測を希望する住民を全身カウンタ検査装置がある施設まで送迎して、内部被曝を直ちに測定する必要がある。なぜなら、ヨウ素131が半減期によって減少していくため、3ヶ月が経過して測定限界以下まで低下してしまうと、周辺住民の内部被曝量を正確に把握することが不可能となるからである。
政府は、直ちに移動式全身カウンター車を福島県に派遣し内部被曝を実測すべきである。
[1]原子力百科事典(ATOMICA)
http://www.rist.or.jp/atomica/index.html
[2]原子力緊急時支援・研修センター
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=10-06-01-10
[3]移動式全身カウンター車
http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/10/10060110/11.gif
[4]日本原子力研究開発機構
http://www.jaea.go.jp/
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- 投稿可能になりました。本番投稿をお願いします 管理人さん 2011/5/06 01:52:31
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