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コロナ問題:ワクチン接種が遅れれば、
日本もインドの変異ウイルスが蔓延する恐れ !
変異ウイルスの深層・真相は ?
(www.nikkan-gendai.com:2021/06/15 06:00)
◆インドの変異ウイルスに関心 !
日刊ゲンダイ:インドの変異ウイルスが関心を集めている。感染者の累計は、5月31日までに12都府県で53人となり、前週の29人から大幅に増加した。
インドの変異ウイルスの問題は、ファクターXをかいくぐる可能性があることだ。
ファクターXとは、第1波で厳しい措置を取らなかった、日本の感染者や死者数が少なかったことから提唱された。日本人の遺伝的要因、衛生意識、BCG接種、何らかのウイルス感染との交差反応が関係するとされている。
◆インドの変異ウイルスの流行で事態は一変 !
実は、ファクターXが存在するのは、日本だけではない。昨年12月〜2月、アジアの1日当たりの新規感染者は欧米よりはるかに少なかった。最も多いマレーシアでさえ、人口100万人当たり147人だ。ちなみに日本は51人で第2位。欧米は違う。主要先進7カ国(G7)で最も少ないカナダでも255人。コロナ感染は、欧米とアジアでは全く別の病気だ。
インドの変異ウイルスの流行で事態は一変しそうだ。
インドで欧米並みの大流行が起こっているからだ。
日本の第4波に相当する3〜5月の間の1日の感染者数の最高値は、人口10万人当たり284人を記録した。冬場のピークは29人だったから、9.9倍に増加した。
◆インドの変異ウイルスの割合 !
問題は、インドの変異ウイルスが、日本でも流行し得るかだ。このことを考える上で参考になるのは、アジアの状況だ。医療ガバナンス研究所の山下えりか研究員が、ゲノムデータベース(GISAID)を用いて、6月2日現在、各国の過去1カ月の登録例に占める、インドの変異ウイルスの割合を調べたところ、ネパール100%、シンガポール82%、インド60%、オーストラリア53%、ベトナム50%、バングラデシュ31%、パキスタン13%、日本7%だった。
もちろん、この数字は報告バイアスの影響があるが、アジアで感染が拡大しているのは間違いなさそうだ。
インドの変異ウイルスは、旧宗主国である英国を介して、欧州でも拡大中だ。
英国では5月20日ごろから感染者数が再増加に転じ、5月27日、ハンコック保健相は「新規感染者の半分以上、あるいは4分の3が、インドの変異ウイルス」と発表している。
この事実は重い。ワクチン接種やゲノム解析が進んだ英国でさえ、インドの変異ウイルスは英国の変異ウイルスを凌駕し、蔓延したのだ。
◆インドの変異ウイルスの割合 !
山下研究員の調査によれば、インド変異ウイルスの割合は、ポルトガル12%、イスラエル10%、ノルウェー6%、ルーマニア、スペイン、アイルランド4%と欧州で増加中だ。
幸い、インド株に対してワクチンは一定の効果がありそうだ。5月10日、米エモリー大学の研究者は、ファイザーとモデルナ製のワクチンを接種した人の血液を用いた研究で、通常の
ウイルスと比較してインドの変異ウイルスは6.8倍抵抗性を示すが、臨床的には有効と報告している。
ワクチン接種は、日本にとって喫緊の課題だ。
接種に手間取れば、日本社会はインドの変異ウイルスで崩壊しかねない。
(参考資料)
○変異ウイルス:重症化リスク1.40倍報告書まとめる 国立感染研(5/13)
(www3.nhk.or.jp:2021年5月13日)
感染力が強い変異した新型コロナウイルスに感染したケースについて、国立感染症研究所が分析したところ、届け出があったときに重症であるリスクは、従来のウイルスなどと比べて1.40倍だったとする報告書をまとめました。
この結果だけで重症化リスクを正確に評価するのは難しいとしていますが「現時点では、重症度が高くなっていることを想定して対策を取る必要がある」としています。
国立感染症研究所は、5月6日までのおよそ3か月間に国内で報告された20万7000人余りのデータをもとに、感染力が強い「N501Y」の変異があるウイルスの重症化リスクを解析しました。
この間、PCR検査などでこの変異ウイルスへの感染が確認されたのは1万5000人余り、このうち、重い肺炎や多臓器不全など、重症だったのは475人で、届け出があったときに重症であるリスクを分析すると、従来のウイルスなどと比べて1.40倍高く、さらに40歳から64歳では1.66倍だったとしています。
研究所は、従来のウイルスの場合、データが入力されないケースなどもあり、この結果だけで重症化リスクを正確に評価するのは難しいとしていますが「現時点では、重症度が高くなっていることを想定して対策や治療を行う必要がある」としています。
鈴木基感染症疫学センター長は「特に40代から50代でリスクが高い傾向が見られ、従来株とは異なる特徴が現れたと考えている」と話しています。
また、インドで確認された変異ウイルスについて、国立感染症研究所は、日本国内でも大半を占めるようになった変異ウイルスと同程度に感染力が高い可能性を考慮し、拡大を防ぐ対策が求められるとして、5月12日付けで「懸念される変異株」に位置づけました。
◆全国各地で9割前後が、変異ウイルスに置き換ったと推定 !
感染力の強い変異した新型コロナウイルスが各地でどれくらい広がっているか国立感染症研究所が5月上旬までのデータを基に推定したところ、全国各地で9割前後が変異ウイルスに置き換わっていると見られるとする分析結果をまとめました。
国立感染症研究所の鈴木基感染症疫学センター長は5月11日行われた専門家会合で、感染力が強い「N501Y」の変異があるウイルスについて、民間の検査会社で検出された結果をもとに地域ごとの広がりを推計したデータを示しました。
それによりますと、国内で最も早く変異ウイルスが広がった大阪府と兵庫県、京都府では、3月から4月にかけて急速に広がり、4月初めに7割あまりになったあと、現在ではほぼすべてが変異ウイルスに置き換わったと推定しています。
また、東京都と神奈川県、埼玉県、千葉県の1都3県や北海道や愛知県、福岡県、沖縄県でも4月中旬ごろから急速に置き換わりが進んでおよそ9割となり、これまで比較的変異ウイルスの感染が少なかった宮城県でもすでに9割近くが置き換わったとみられるとしています。
鈴木センター長は「明らかに感染力が強く対策にさらに長い時間をかけないと、感染者数が減少していかない。全国でほぼ変異ウイルスに置き換わったいま、前回の緊急事態宣言のときと同じような感覚で対策の効果を期待しても、なかなか効果が現れない」と話しています。
コロナ変異ウイルス・PCR検査装置と新たな試薬で短時間特定 名城大学(5/12)
2021年5月12日
名古屋市の名城大学は、新型コロナウイルスへの感染を調べるPCR検査装置と、新たな試薬を使ってどの変異株に感染しているかを、短時間で特定できる技術を開発したと発表しました。
開発したのは名城大学薬学部衛生化学研究室の神野透人教授の研究チームで5月12日、記者会見を行いました。
それによりますと、通常のPCR検査では、試薬を加えた検体を検査装置で調べ陽性かどうかを判断しますが、開発された技術ではDNAと結合して光る新たな蛍光試薬を使って検体を調べ、変異ウイルスの「イギリス型」や「南アフリカ型」など8種類のウイルスの型を特定します。
神野教授は愛知県の衛生研究所と共同で、4月にこの技術を使っておよそ200の検体で実験した結果、従来型のウイルスとイギリス型の変異ウイルスをほぼ正確に識別できたということです。
愛知県では現在、変異ウイルスの種類を特定するため検体を、東京の国立感染症研究所に送って遺伝子情報を解析し、結果が判明するまでに1、2週間ほどかかっていますが、今回開発された技術を使えば各都道府県にあるPCR検査装置で、90分程度で判別が可能になるとしています。
神野教授は「変異ウイルスが早く特定できれば、クラスター対策にも役立つので、今後、医療現場などで実用化が進んでほしい」と話しています。
◆インドで確認の変異ウイルス「感染力が強まる」WHOが監視強化
2021年5月11日:WHO=世界保健機関は、インドで確認された、変異した新型コロナウイルスについて、感染力が強まっていることを示唆する情報があるとして「懸念される変異ウイルス」に追加し、監視を強化したことを明らかにしました。
インドでは、新型コロナウイルスの新たな感染者が1日に36万人以上確認される爆発的な感染拡大が続いていて、WHOはインドで見つかった変異ウイルスについて、感染状況を注視する「注目すべき変異株」として、情報収集にあたってきました。
この変異ウイルスについて、WHOで新型コロナウイルス対策の技術責任者を務めるバンケルコフ氏は5月10日の記者会見で、感染力が強まっていることを示唆する情報があるとして、位置づけを「懸念される変異株」に引き上げ、監視を強化したことを明らかにしました。
「懸念される変異ウイルス」は、イギリス、南アフリカ、それにブラジルで確認された3つの変異ウイルスに続いて4つ目です。
バンケルコフ氏はこの変異ウイルスに関して、現在、詳しい情報を集めているとしたうえで、これまでに分かったことを5月11日に公表するとしています。
また、WHOのテドロス事務局長は、新型コロナ対応などの資金確保のため、2020年設置した「WHO財団」が、インドに酸素や治療薬などを支援するキャンペーンをインターネット上で始めたことを明らかにし、広く寄付を呼びかけました。
○世界の10富豪、パンデミック中に資産増加 !
「人類全体のワクチンが買える額」=NGO
(www.bbc.com:2021年2月2日)
世界のトップ富豪10人が、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)中に合わせて5400億ドル(約56兆6000億円)相当の資産を増やしたと、国際NGOのオックスファムが発表した。
これは新型ウイルスによる世界の貧困化を防ぎ、人類全体のワクチンを購入できる額だという。
オックスファムは各国政府に対し、「超富裕層税」の検討を求めている。
同団体の報告によると、2020念12月時点での世界の富豪の資産は11兆9500億ドルだった。これはG20各国が経済回復に費やした額の合計と同等だという。
また、世界のトップ富豪10人は2020年3月から現在までに5400億ドル相当の資産を増やした。
これにはアマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)、テスラのイーロン・マスク氏、フェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグ氏などが含まれる。
オックスファムは、富豪たちが回復した株式市場や「仕組まれた経済」によって財を増やしており、「ここ百年で最悪の経済低迷」の中で不平等を助長したと主張している。
世界では昨年、感染症対策として各国がロックダウンを導入したことにより、デジタルサービスの需要が高まったため、テクノロジー大手の売り上げや株価が大きく伸びた。
これにより、ベゾス氏をはじめとする富豪の収入ではなく、保有する不動産や株式といった資産の価値が上昇した。
◆富豪は、社会貢献をしているのか ?
マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ夫妻が主宰するビル・アンド・メリンダ・ゲイツ基金は、17億5000万ドルを新型ウイルス向けワクチンの開発や治験などに投じた。
同財団は、世界保健機関(WHO)にとって第3位の寄付者でもある。
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