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毎年8月の「あの時期」になると、NHK始めどの民放も頭を垂れて、お決まりのドラマを作り、恭しく黙祷を捧げて犠牲者を悼むが、存命の原爆被爆者に光が当たるのはその前後の数日間だけである。
彼らの話からは、原爆を生き抜いた苦しみと絶望、愛する人を失った悲しみ、そして被爆したことからくる一生拭えない心の傷が残ることは周知の事実である。
しかし、一番彼らを苦しめるのは高濃度の放射能に曝された「被爆者」であるという変えようも無い事実である。被爆者は癌や白血病等、放射線被爆がもたらす不気味な不安を一生涯抱え続けて暮らしていかなければならないのだ。
さて、現在の福島の第一原発事はどうだろう。今回の事故で周囲に放出された放射性物質の量はー私は専門化ではないので詳しくは分からないがー恐らく、広島、長崎の総量を軽く上回るのではないだろうか?そういう極めて危機的な状況の中で、マスコミ、政府が共謀して「暴動・混乱を避ける」という名目のもと、情報隠蔽を図っている。
このことは、すなわち、今、その瞬間にも大量の被爆者を出し続けていることを意味する。現地の人々はじめ、関東圏の人々でも「安全である、直ちに健康被害は無い」という偽りの決まり文句の下で今、刻々と、そこに留まっているだけで現在進行形で被爆し続けているのだ。成人に比べて何千、何万倍もの危険性をはらんでいる妊婦・幼児、それから若者への被爆の潜在危険性は言うまでもないことだ。早く、逃げなければならない。
こういう事実を、広島、長崎の被爆した人々が知ったら、一体どれほどの悲しみを感じることだろう?
いや、彼らだって知っているのだ。テレビを通して、被爆の苦しみを抱え続けてきた者として、また国に裏切られ続けてきた者として、誰よりも明確に「この実態」を知っているのだ。身体がそう叫んでいるのだ。「己の声を聞いてくれ、聞いてくれ!」と。
たとえこの事故が収束に向かったとしても、老若男女の被爆者が多数出ることは必至である。被爆した人たちは、もう既に声なき声を発している。拭いようもない不安を感じ始めている。そういう人達に対して、広島、長崎の被爆者の声はどれ程の強いこころの灯火になることだろう。
私は東京に居ても被爆の不安を感じている。しかし、あの福島のグランド・ゼロに果敢にもガイガー・カウンターを手に突入していった立派な真のジャーナリスト達がいる。彼らは身をもって放射能汚染の実態を私達にしめしてくれた。こういう、人間愛に溢れた動機からくる勇敢な行為(勿論、また決死の消防隊員達の働きには涙が出るが)があって、私達は真に実情を知ることができ、初めて安心することができるのではないか。それは、安心するための安心ではない。どの位危険なのかが、ちゃんと理解できることからくる安心だ。
今からでも遅くはない。マスコミは真実を流して欲しい。国民はそう馬鹿じゃない。そして、重苦しい沈黙を強いられている広島、長崎の被爆者の声も!
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- 投稿可能になりました。本番投稿をお願いします。 管理人さん 2011/3/21 21:04:04
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