そもそも「報道機関として捜査権力を監視・チェックする責務を果たしていきたい、、、」と、言いながら、過去にも本紙で展開した「言い訳」コメントを再度持ち出し、検察リークを否定するなら、「開かれた新聞委員会」（3月15日朝刊）を開く必要はないではないか。田島委員の指摘はもっともで、検察の押収品の中からしか判明しようのない、後で誤報と判った現金受け渡し日の「手帳の日付」や「パソコン内のデータ」は、検察リークでしか判り得ない情報であろう。

物事には必ず両面性があるもので、全てのマスメディアが一方向からの見方で報じることが異常であり、「帝銀事件」の教訓も反省もなく、戦前・戦中に自ら犯した「言論誘導」を総括することもできずいま再び繰り返す、メディアに携わる人間の神経を疑う。
政治家も権力だが、それ以上に検察も国家権力である。もう少し他紙とは違った角度から多面的に論ずることも必要ではないか。

3月16日朝刊でも一面大見出しで、「期待を裏切った利益誘導」と報じているが、あなた方はいったいこの国をどこへ導こうとしているのか、せっかく国民が自ら選択した政権を倒し、どの党を受け皿と考えているのか、あるいは支持政党があるならば堂々と国民に明示した上で民主党政権を批判すればより公正公平な報道ではないだろうか。

私も20年前までは自民党支持者であったが、その後は無党派層を標榜している。
しかし、先の総選挙では民主党に投票し、少なくとも任期4年間は見守りたいと静観している。折角できた新しい政権をマスメディアも国民とともに一緒に育てようではないか。

また、「政治とカネ」の問題だが、少なくとも私の周辺で意見交換したかぎりでは、世論調査の結果ほど国民は気にかけてはいないと思っている。
それよりも大切なことは、この国の政治を真の民主主義とするために、国民が自分の眼で確かめたり、自分の考えや判断力で見極める素養を身につけることこそが前提となる。

なお、最近気になることは、私の友人・知人の間から、マスメディア不信といった声が多く寄せられ、新聞購読の中止やテレビ離れが進んでいるが、これはひとえに“報道の劣化“によるものと認識し、読者の信頼を取り戻す努力をすることが肝要であろう。

わたしも日々、新聞購読を続けるべきか否かを、新聞を読みながら考えている。
　

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