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行政の要人による「平和の少女像」等の展示即刻中止発言は、政治的圧力である !
自民党政権・自公政権の政治の深層・真相は ?
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2019/08/04より抜粋・転載)
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1)「表現の不自由展・その後」の壮大な構想は、失敗に終わった !
「表現の不自由展・その後」には、実は壮大な構想があったのではないか、しかし、その構想が失敗に終わったように思われる。
3年に1度開かれる、国際芸術際である、「あいちトリエンナーレ」は、8月1日に開幕した。
「あいちトリエンナーレ」の開催は、今回で4回目になる。
その企画展「表現の不自由展・その後」が、開催3日目で中止された。
今回の芸術監督は、ジャーナリストの津田大介氏である。
2)大村知事の発表:「表現の不自由展
・その後」が、開催3 日目で中止された !
企画展の中止は、大村秀章愛知県知事が発表した。
大村氏は、「卑劣で非人道的な、FAX 、メール、恫喝、脅迫といった電話」などが相次ぎ、「安全に展覧会をすることが危惧されるので、このような判断をした」と述べた。
これに対して、「表現の不自由展・その後」実行委員会は、抗議声明を発表した。
https://www.buzzfeed.com/jp/kensukeseya/aichi-2
声明では、「今回の中止の決定は、私たちに向けて一方的に通告されたものです。疑義があれば誠実に協議して解決を図るという契約書の趣旨にも反する行為です。」
3)「表現の不自由展・その後」の開催を
放棄し弾圧する事は、歴史的暴挙である !
「何より、 圧力によって、人々の目の前から消された表現を集め、現代日本の表現の不自由状況を考えるという企画を、その主催者自らが、放棄し弾圧することは、歴史的暴挙と言わざるを得ません。 戦後日本最大の検閲事件となることでしょう。」としている。
私も所属している日本ペンクラブは、8月3日に「展示は続けられるべきである」との声明を発表した。声明全文は以下の通り。
「制作者が自由に創作し、受け手もまた自由に鑑賞する。同感であれ、反発であれ、創作と鑑賞のあいだに意思を疎通し合う空間がなければ、芸術の意義は失われ、社会の推進力たる自由の気風も萎縮させてしまう。
4)行政の要人による「平和の少女像」等の
展示即刻中止発言は、政治的圧力である !
あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」で展示された「平和の少女像」その他に対し、河村たかし名古屋市長が「(展示の)即刻中止」を求め、菅義偉内閣官房長官らが、同展への補助金交付差し止めを、示唆するコメントを発している。
行政の要人によるこうした発言は、政治的圧力そのものであり、憲法21条2項が禁じている「検閲」にもつながるものであることは言うまでもない。
5)菅官房長官の補助金交付差し止め発言
は、芸術の意義に無理解な言動である !
また、それ以上に、人類誕生以降、人間を人間たらしめ、社会の拡充に寄与してきた芸術の意義に無理解な言動と言わざるを得ない。
いま行政がやるべきは、作品を通じて、創作者と鑑賞者が意思を疎通する機会を確保し、公共の場として育てていくことである。国内外ともに、多事多難であれば、いっそう、短絡的な見方をこえて、多様な価値観を表現できる、あらたな公共性を築いていかなければならない。」
正当な主張である。
6)「表現の不自由展・その後」中止の企画の構想が、壮大であった !
「表現の不自由展」が、権力による検閲によって、中止されたことが、広く世間に伝わったことが、「表現の不自由展」そのものであるとの捉え方もできる。
ここまでが、企画のなかに含まれているとすれば、企画の構想が、壮大であったということになる。
問題が三つある。
第一は、日本という国の成熟度。性格に表現すれば未熟度である。
第二は、手続き上の問題。
企画展が正規の手続きを踏んで開催され、想定されることがらが契約書等に明記されているなら、その詳細に従うべきである。
正規の手続きを踏んで開催されたが、展示内容を見て、権力の側が、不当にこれを中止させたのであれば、その事実が明らかにされ、適正な措置が取られなければならない。
―この続きは次回投稿します―
(参考資料)
長期自民党政権・自公政権下、経済・行政・刑事司法は腐敗しき切っている !
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2018/12/01より抜粋・転載)
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◆安倍政権下、国家が国民を欺く9のペテンがある !
鳩山友紀夫氏らと連帯し、政治運動を展開する著者が、本書で「国家が国民を欺く9のペテン」を摘出して読者に問う。「9のペテン」とは――
1「アベノミクス」の嘘、2「民営化」の嘘、3「働き方改革」の嘘
4「2020東京五輪」の嘘、5「日航ジャンボ機123便の嘘」
6「平和安全法制」の嘘、7「刑事司法」の嘘
8「TPPプラス」の嘘、9「消費税で社会保障」の嘘、である。
◆国家権力に騙されないためには、国民は、
その騙しの手口を知る事が不可欠である !
◆民営化された企業の利権を、元官僚等が、
食いものにしてきたのである !
◆安倍政治は、ハゲタカ資本に、利益を
供与する政治が実態である !
「働き方改革」の正体は「働かせ方改悪」である。
長時間労働を合法化し、正規・非正規格差を固定化し、定額残業させ放題プランが一気に拡大される。
低迷する日本経済で資本が利益を拡大するには、労働者への所得分配を減らすしかない。
この資本の要求に応えて安倍内閣が労働者の労働環境を劣悪なものにするために制定したのが「働き方改悪法制」なのだ。刑事司法は腐敗しき切ってしまっている。
◆長期自民党政権・自公政権下、経済・行政
・刑事司法は腐敗しき切ってしまっている !
日本の政治は危機的な状況にある。
何が危機の本質であるのかと言えば、政治が主権者国民の利益ではなく、巨大資本の利益のために動いてしまっていることにある。
安倍政治の本質は「ハゲタカファースト」であり、政治の本来の主人公である主権者の利益がまったく重視されていないのだ。
安倍政治は、原発を推進し、日本を「戦争をする国」に変質させ、弱肉強食を推進している。
対外的には「TPPプラス」を強行推進し、辺野古に米軍基地を建設している。
◆安倍政治の正体は、巨大資本の利潤極大化を目的とする施策である !
◆日本政治が、弱肉強食・憲法違反・ペテン政治
の惨状になった理由が三つある !
日本政治がこのような惨状を示すようになった理由が三つある。
第一は、政治権力がメディアを不当支配していること。
第二は、刑事司法が腐敗しきっていること。
そして、第三は、主権者である国民が「緩い」ことである。
◆政治権力のメディア不当支配によって、国民の大部分が、騙されてきた !
メディアの不当支配によって、主権者は、真実を知り得ぬ状況に置かれてしまっている。
2009年に樹立された鳩山由起夫内閣は、米官業が支配する日本を、主権者が支配する日本に変えようとした。だからこそ、米官業の既得権勢力は鳩山内閣を打倒するために死力を尽くした。
目的のためには、手段を問わない、卑劣で悪質な攻撃を展開して、鳩山政権を破壊した。
しかし、メディアは真実を伝えず、鳩山内閣に問題があったと事実をねじ曲げた。
◆国民の大半が賢明になれば、反安倍政治
の候補者を当選させる事ができる !
選挙に際して、主権者国民が積極的な行動を示さなければ、どのような悪政も打破することができない。主権者国民の覚醒が求められている。
江戸時代に私たちの先祖は、「お上と民」という精神構造を埋め込まれてしまった。
自分たちを「下々」と位置付けてしまったのである。
そして、「お上」には逆らわない、従順に対応することを、「生活の知恵」として埋め込んでしまった。
このDNAから訣別しなければならない。
第2次大戦後に民主主義が導入されて、「民」は「主権者」になった。
◆国民が、主権者である事を自覚して、勉強して、
国民のための政治を構築すべきである !
しかし、「主権者」を自覚する者は少なく、いまだに「民」と自分自身を位置付けてしまっている者が多い。この精神構造を転換させるために何よりも重要なのが「教育」であるが、この「教育」が戦前の教育から抜け出せていない。上の命令に従順に従う、自己主張をしない人間が養成され続けている。
学校教育の現場は、いまだに、軍国主義が支配しているのである。
◆「自分でものごとを考える」、「自分の考えを
堂々と発表する」人材育成の教育に改革すべきだ !
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