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米中貿易問題:米国、対中制裁第4弾 !
=全輸入品に追加関税−詳細は週明け公表 !
米中貿易戦争について識者の見解・詳報は ?
(www.jiji.com:2019年05月11日18時56分より抜粋・転載)
【ワシントン、北京時事】トランプ米政権は、5月10日、中国からの輸入品すべてに、追加関税を課す準備を始めた、と正式発表した。知的財産権の侵害を理由とした、制裁措置の第4弾で、13日に詳細を公表する。
実行に移せば、米中の対立は、さらに激化し、貿易摩擦の長期化が、避けられない情勢だ。
【中国ウォッチ】中国は「世界第2の経済大国」なのか?〜過大評価に国内でも自重論〜
◆米国:中国へ、追加関税の税率を、10 %から
25 %に引き上げ、譲歩を迫った !
米中両国は、5月9、10の両日、ワシントンで、閣僚級の貿易協議を開催した。
今月上旬に、合意文書案の大幅修正を突如求めた、中国の対応に関心が集まった。
米国は、10日の会合前に、2000億ドル(約22兆円)相当の中国製品を対象にした、追加関税の税率を、10%から25%に引き上げ、譲歩を迫ったが、中国は拒否したという。
◆米中は、今後も貿易協議を続ける !
「今後3〜4週間で合意を受け入れなければ、追加関税の引き上げに加え、全輸入品に制裁を科す」。米メディアによると、米国は6月の米中首脳会談での決着を視野に中国への圧力を一段と強めた。両国は、次回会合を北京で開くなど、今後も貿易協議を続けるが、先行きは予断を許さない。
(参考資料)
米中貿易戦争等は、米国と中国によるチキンゲームである !
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2019/05/06より抜粋・転載)
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◆トランプ大統領:中国の対米輸出2000億
ドルに対する関税率を、25%に引き上げると宣言 !
ところが、最後の最後に、激震が走った。
米国のトランプ大統領が、5月10日から中国の対米輸出2000億ドルに対する関税率を、10%から25%に引き上げると宣言した。
5月8日から9日にかけて中国と米国の閣僚級協議がワシントンで開催されることになっている。
トランプ大統領の発信は、この交渉を、米国に有利に展開するためのブラフ=脅しであると見られているが、中国の対応によっては、交渉が決裂する可能性も生じる。
◆グローバルな金融市場の動揺の原因は、
米中貿易戦争・米国利上げ・日本増税政策だ !
昨年来、グローバルな金融市場の動揺の原因になってきたのは、米中貿易戦争、米国利上げ、
日本増税政策、の三つである。
昨年10月から12月にかけて、グローバルな株価急落が広がったのは、この三つの要因が、すべて株価下落を後押しする方向に変化したからである。
2019年の年明け後に、状況が一変して、NY株価が史上最高値に接近したのは、三つの要因がすべて後退し始めたからだ。
◆三つの要因がすべて後退し始めたのは、パウエル
議長が、金融政策運営の方針転換を示唆したからだ !
1月4日に、米国FRBのパウエル議長が、金融政策運営の方針転換を示唆したことが大きかった。
もとより、トランプ大統領はFRBの金融引き締め政策に強い反対の意向を表明していたが、大統領が直接的に金融政策に言及することは金融市場の混乱を招くだけで弊害が多い。
FRBは政治権力からの独立性を重視しており、金融政策が政治権力によって支配されると見なされることが金融政策運営に対する信認を低下させてしまうからだ。
◆FRBは、大統領の指示で、政策運営を
行っているように見えることを避けようとする !
FRBが軌道修正して利上げペースを緩めたことは、トランプ大統領の主張と整合的だが、FRBとしては、基本的見解が近いとしても、大統領の指示で、政策運営を行っているように見えることを避けようとする。
このために、政策運営に無用の混乱が生じてしまうのである。
本年入り後、米中通商交渉が進展し、トランプ大統領も交渉進展を歓迎するメッセージを発していた。
12月には、中国ハイテク企業ファーウェイ幹部が、カナダで逮捕され、米中協議の決裂が警戒された。
◆中国のファーウェイ幹部が、カナダで逮捕
され、米中協議の決裂が警戒された !
これが株価下落の重要な背景になった。この市場変動を受けて、年明け後は交渉の進展が伝えられてきた。
中国の対米輸出は、5000億ドル規模で、すでに第一弾、第二弾の制裁関税発動で、500億ドル相当分に25%の関税が課せられている。さらに、2000億ドル分に、25%の関税が課せられると、中国の対米輸出全体の半分に対して、25%の関税が課せられることになる。
◆中国の対米輸出全体の半分に対して、25%の
関税となれば、中国経済には深刻なダメージだ !
そうなれば中国経済は極めて深刻なダメージを受ける。
この警戒感から、上海総合指数は、昨年1月末の3587ポイントから、本年1月の2440ポイントまで3割以上の下落を示してきた。
しかし、中国経済が底割れする場合には、間違いなく米国経済も深刻なダメージを受ける。
NYダウが急落したのはこのためである。
◆米中貿易戦争等は、トランプ大統領の
高度な駆け引きである可能性が高い !
トランプ大統領の高度な駆け引きである可能性は高いが、中国が強硬な対応を示すならば、交渉決裂という事態に移行するリスクを排除できなくなる。
5月6日のNY株式市場が、どのような反応を示すか注視を怠れない。
5月7日の東京市場は緊迫した状況下で市場が再開されることになる。
米国が中国の経済力台頭に強い警戒感を有していることは明確である。
昨年10月に、ペンス副大統領が、ハドソン研究所で講演した。
◆いずれ、中国のGDP・技術面は、
米国を凌駕する可能性大だ !
このとき、技術面でも中国が、米国を凌駕してしまうことを米国は恐れている。
中国の経済発展は、とりわけ知的所有権分野で中国が米国から不正に技術と情報を窃取したことによるものだというのが米国の主張である。
中国による経済覇権獲得を断じて許さないという米国の焦燥感が拡大している。
ペンス副大統領は、講演で、中国が貿易障壁を撤廃すること、経済を完全に開放することを要求するとともに、中国政府による強制的な技術移転を阻止するために、断固とした姿勢を取ることを宣言した。
◆米中貿易戦争等は、米国と中国によるチキンゲームである !
米中協議の着地が実現していないのは、米国が中国に対する要求水準を引き上げているからだと考えられる。米国と中国によるチキンゲーム(相手を屈服させようとして互いに強引な手段をとりあう争い)である。
交渉決裂は双方の国に多大な損失を与えることになるだろう。
しかし、決裂ぎりぎりまで強硬な対応を示し続ければ、自国の損失は最小になり、相手国の損失は最大になるとの判断から、きわどい交渉が展開されている。
まったく同じことが米朝協議でも観察されている。
◆トランプ大統領は、米国にとって、より有利な
決着を目指して、中国との交渉決裂に突進した !
2月末のベトナムハノイでの米朝首脳会談で、何らかの合意を形成することは、不可能ではなかった。
しかし、トランプ大統領は、米国にとって、より有利な決着を目指して交渉決裂に突き進んだ。
最後は北朝鮮側が折れるとの読みに基づいている。
今回の交渉も最後は中国が折れるとの読みで行ったものだが、外交交渉におい
ては、この種の賭けが裏目に出ることもある。
◆米中交渉決裂は、より大きな代償を必要とすることになる !
交渉決裂は、より大きな代償を必要とすることになるからだ。
私は、トランプ大統領に老子第44章の言葉を提供している。
直接提供したわけではないが、これまでに刊行した著書のなかでも、触れている。
この東洋の価値観を踏まえることが、望ましいものごとの着地をもたらすことを知るべきだ。
老子第44章の言葉は次のもの。
「足るを知らば辱(はずか)しめられず、止(とど)まるを知らば殆(あや)うからず、以て長久(ちょうきゅう)なるべし」
「満足することを知っていれば、辱(はずか)しめを受けず、止まることを知っていれば、危険を免(まぬが)れられ、いつまでも長らえられる」という意味だ。
◆トランプ大統領が最重視しているのは、自身の大統領再選であろう !
トランプ大統領が最重視しているのは、自分自身の大統領再選だと見られる。
そのために、あくなき株価上昇を追求している。
このこと自体は自然であるとも言えるが、株価が急騰し続けることはない。
上がり過ぎれば下がる。経済も高成長が永遠に続くことはない。
能力を超えた高成長が持続することはない。
◆トランプ大統領の行動様式は、重大なリスクと背中合わせである !
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