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安倍政権下、企業収益だけが激増し、労働者への分配所得は減少した !
自民党政権・自公政権の政治の深層・真相は ?
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2019/01/20より抜粋・転載)
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1)この安倍政権6 年間に、日本はすっかり
暗くなり、2019 年は、政治決戦の年になる !
2019年は、政治決戦の年になる。
第2次安倍内閣が発足してから、6年の時間が経過した。
この安倍政権6年間に、日本はすっかり暗くなった。
安倍首相は、アベノミクスが成功したとの「フェイクニュース」(虚偽の情報でつくられたニュース)を流布するが、客観性のある、公式データが、その嘘を明確に示している。
拙著『国家はいつも嘘をつく――日本国民を欺く9のペテン』
(祥伝社新書、税込み907円)
https://amzn.to/2KtGR6k:が品切れ状態になり、ご高読の意向を持って下さっている方に大変なご迷惑をおかけしていることに深謝する
出版社が緊急増刷しており、まもなく配本が可能になると思われるので、なにとぞご寛恕賜りたい。
この書では、「日本国民を欺く9のペテン」を紹介しているが、その第一が、「アベノミクスの嘘」である。
2)安倍首相達は、「アベノミクスは成功した」
事の根拠にはならない事をアピールする !
安倍首相は、有効求人倍率が上昇した、雇用者数が増えた、新卒者の内定率が上昇した、企業収益が増えた、株価が上昇した、外国人訪日者が増えたことをアピールする。これ自体は嘘ではない。
しかし、このことが「アベノミクスは成功した」ことの根拠にはならない。
経済政策運営を評価する第一の尺度は実質経済成長率であり、国民生活の視点から見て最重要の経済指標は実質賃金指数の推移である。
第2次安倍内閣発足後の実質GDP成長率平均値(前期比年率成長率の単純平均値)は+1.3%で、民主党政権時代の+1.7%を大幅に下回る。
3)労働者一人当たりの実質賃金指数は、
第2 次安倍内閣発足後に約5%減少した !
労働者一人当たりの実質賃金指数は、第2次安倍内閣発足後に約5%減少した。
民主党政権時代は横ばい推移だった。
つまり、第2 次安倍内閣発足後の日本経済は、民主党政権時代をはるかに下回る超低迷を続けているのだ。
また、安倍内閣は、2%インフレの実現を公約化して、2年以内の実現を宣言したが、内閣発足から6年が経過した今も実現できていない。
2018 年12月の消費者物価指数前年同月比上昇率は+0.3%にとどまっている。
4)大資本従属の自公政権下、大企業の収益は、大増加した !
このなかで、突出して改善したのが企業収益である。
法人企業統計によると、全産業、全業種の税引前当期純利益は、2012年度に、49兆円だったものが、2017年度に92.8兆円に激増した。約2 倍に激増した。
株価は大企業の利益変動を映して変動する。
しかし、上場企業数は、約4000社で、日本の法人数の0.1%に過ぎない。
5)安倍政権下、企業収益だけが激増し、労働者への分配所得は減少した !
経済全体が低迷するなかで、企業収益だけが激増したことは、取りも直さず、労働者への分配所得が減ったことを意味する。たしかに、雇用者数は増えた。
しかし、増えた雇用者の7割が非正規雇用で、正規雇用は、3割でしかない。
日本の労働者のうち、正規労働者が7割、非正規労働者が3割であるから、安倍内閣の下で、非正規労働者の比率が急激に上昇しているのである。
雇用者数が増えたことは良いことのように受け止められがちだが、労働者全体の所得が著しく抑制されるなかで、その抑制された所得を分け合う人数だけが増えたわけで、素直に喜ぶことはできない。
その端的な結果が、一人当たり実質賃金の5%減少なのだ。
―この続きは次回投稿します―
(参考資料)
T ペテン師手法:アベノミクス成功演出のため
安倍政権・NHK等がインペイする近年の状況 !
2007 年4月~8月:米・住宅金融大手等数社が破産・サブプライムローン危機(2007年8月)。
世界同時株安。金融化商品の暴落。
麻生・自公政権下、2008年9月、リーマンショック、世界同時不況。
2009 年9月政権交代、鳩山政権への自民党体制からの破壊工作で経済も混迷。
2011 年3月、東日本大震災・原発(建設推進は自民党)大事故でさらに不況深刻化。
自公政治家・NHK等は、民主党政権時の希な厳しい経済環境を隠蔽して、
安倍政権の成果を誇大宣伝する、ペテン師手法を駆使している。
2012 年12月まで、20 年間・長期不況にあった世界唯一の日本。
長期不況・大失政の最大の責任は、自民党・自公政権にある。
U 自民党政権・自公政権・政府の巨額ムダ使い
*天下り法人への補助金:12.5兆×65年=812兆円。
高すぎる公務員給与・2割分:5兆円×20%×65年=65兆円
公共事業の割高ムダ分:2兆×65年=130兆円。
自衛隊装備費 割高ムダ分:1.5兆×65年=97兆円。
輸出戻し税・輸出企業の消費税還付:3.5兆×24年=84兆円
★政官業癒着・自民党・自公体制下・政府のムダ使い合計:1188兆円
V 消費税を増税して、大企業・高額所得者の
法人税・所得税等を大減税した事が実態だ !
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2015/11/26より抜粋・転載)
日本の税収構造は過去27 年間に劇的な変化を示した。
27 年ほど前、日本の税収構造は次のものだった。
所得税が27兆円(1991 年度)、法人税が19兆円(1989 年度)、消費税が3兆円(1989年度)
これが、2015 年度、所得税16兆円、法人税11兆円、消費税17兆円、になった。
所得税、法人税が激減して、消費税だけが突出して拡大しているのだ。
そして、ついに、2015 年度、消費税は最大の税目になったのである。
所得税や法人税の税収が多いということは、税金の負担を、負担能力の高い者に負わせているということを意味する。
ところが、現在の税収構造は、税金の負担能力の低い国民に負わせるものになっているのだ。
2016 年:所得税297兆円(11兆円×27年間)、法人税216兆円(8兆円×27年間)、
計513兆円
★27年間の所得税・法人税の減収分概算:計513兆円
W 自公政治家・NHK等が隠す「日本経済・2 0 余年低迷」の実態 !
「株価」と名目GDPの実態・日本だけの超長期低迷 !
大資本優遇・自民党政権・自公政権の弱肉強食政治が原因 !
☆「株価」:@1989 年12月末:日経平均:38,915円、米・NYダウ :2753ドル。
A2010 年12月末: 日経平均:10,229円(0.26倍)。
米・NYダウ:11,577ドル (4.21倍)
B2017 年12月30日:日経平均:22,764 円(@の0.58 倍)
米・NYダウ:24,754ドル(@の8,99 倍)
☆名目GDP:@1991年:日本:467兆円、米国:5.9兆ドル、
英国:6491億ポンド、 仏国:10971ユーロ
A 日本:2017 年12月:544兆円(@の116 %)、
B 米国:2016 年12月:18.624兆ドル(@の316 %)
C 英国:2015 年12月:18640億ポンド(@の287 %)
D 仏国:2015 年12月:21823ユーロ(@の199 %)
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