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2010 年参院選で、菅直人首相が突然、消費税10 %増税を公約し、大敗した !
鳩山民主党政権公約とは ?
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2019/01/14より抜粋・転載)
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1)〜10 )は前2 回投稿済みです。以下はその続きです。
11 )検察は、二つの政治団体名を、収支報告書
に記載したことを、「虚偽記載」だと主張 !
西松建設ではなく、寄付をした二つの政治団体名を、収支報告書に記載したことを、「虚偽記載」だと主張したのである。
ところが、2010 年1月13 日の公判で、証人として出廷した、西松建設元取締役総務部長が、検察の主張を覆す証言をした。
二つの政治団体には、事務所もあり、常勤職員もおり、政治団体としての実体があったことを証言したのだ。この証言で、西松事件は、終結した。検察の立件は、完全崩壊したのである。
公訴が取り下げられ、事案は終結するべきだったが、検察が、さらなる暴走に突き進んだ。
12 )2010 年、検察は、「陸山会事件」として、
石川知裕議員など、3 名を逮捕したのである !
2010 年1月15日、検察は、小沢氏の資金管理団体が、2004年10月に代金決済し、2005年1月に移転登記を完了した、世田谷所在の不動産取得の事実を、2004 年ではなく、2005 年の収支報告書に記載して提出したことを、「虚偽記載」だとして、石川知裕衆議院議員など、3名を逮捕したのである。
これが「陸山会事件」と呼ばれたものだ。
検察は、不動産購入代金が、不正な資金=裏金であるとの見立てで、「別件逮捕」したと見られるが、この逮捕を契機に、1年以上にわたる、不当な強制捜査にもかかわらず、裏金等の不正を、何一つ立件できなかった。
東京地検特捜部に逮捕された石川議員が、2010 年2月1日に受けた、取り調べのなかで、担当の吉田正喜副部長が、次の重大発言を示した。
13 )吉田副部長は、小沢一郎氏は、強制起訴
されることになると重大発言した !
それは、小沢氏は不起訴になるが、その後に、検察審査会に対して、異議申し立てが行われ、検察審査会が、二度の起訴相当議決を行い、小沢氏は、強制起訴されることになる、という内容のものだ。
そして、現実は、まさにその通りに進行した。
2010 年6月に、鳩山内閣が破壊され、菅直人氏が、政権を強奪した。
2010 年7月参院選で、民主党が勝利を重ねれば、衆参ねじれは解消し、日本大改革が進展したはずだが、この選挙に向けて、菅直人氏が突然、消費税率を10 %に引き上げることを、参院選公約として提示したのである。
14 )2010 年参院選で、菅直人氏が突然、消費税
10 %増税を公約し、大敗した !
その結果、民主党は大敗し、民主党政権は、崩壊への下り坂を一気に進み始めたのである。
この2010年の9月14日に、民主党代表選が実施された。
小沢一郎氏が、新代表に選出されたなら、日本大改革の路線への回帰が、実現しただろう。
15 )小沢一郎氏は「不正選挙」によって、新代表に就任できなかった !
しかし、民主党代表選の最終投票日である、9月14日に検察審査会が、小沢氏に対する、2度目の起訴相当を議決し、小沢一郎氏は「不正選挙」によって、新代表に就任できなかった。
そして、菅内閣と野田内閣が、消費税大増税を強行決定していった。
私たちは、2010年民主党政変の真実と、その政変決定時期の重大な意味を完全検証する必要がある。
(参考資料)
2009 年・衆院選・鳩山民主党政権公約要旨
(www.yomiuri.co.jp:2009年7月28日より抜粋・転載)2009年7月28日・読売新聞:政策各論
【ムダづかいを改革】
◆自公政権下の、現在の政策・支出をすべて見直す
行政刷新会議(仮称)で政府のすべての政策・支出を検証。特別会計、独立行政法人、公益法人をゼロベースで見直す。公益法人は原則廃止し、公益法人との契約関係を全面見直し。
国が行う契約を適正化。公務員OBを官製談合防止法の適用対象に▽契約の事後的検証と是正措置を行う「政府調達監視等委員会」を設置。
◆公務員制度の抜本改革の実施
☆国家公務員の天下りあっせんは、全面的に禁止 !
▽国家公務員の総人件費を2割削減。政と官の関係を抜本的に見直す。
与党議員が100人以上、大臣・副大臣・政務官等として政府入り。
◆企業団体献金、世襲を禁止
政治資金規正法を改正し、その3年後から企業・団体献金とパーティー券購入禁止▽現職の国会議員の配偶者及び三親等以内の親族が、同一選挙区から連続して立候補することは認めない。
国会議員の定数削減。衆院の比例定数を80削減。参院は選挙制度の抜本的改革の中で衆院に準じて削減。税金の使い途をすべて明らかにする。一般会計・特別会計について、企業会計に準じた財務書類の作成、国会提出を法定化。公平で簡素な税制を作る。租税特別措置の適用対象を明確にし、その効果を検証できる仕組みを作る。
【子育て・教育の改革】
出産の経済的負担を軽減、出産時に55万円まで助成。
◆子ども手当を創設
中学卒業までの子ども1人当たり年31万2000円(月額2万6000円)の子ども手当を創設(2010年度は半額)▽相対的に高所得者に有利な所得控除から、中・低所得者に有利な手当などへ切り替え。公立高校を実質無償化し、私立高校生の学費負担を軽減。
公立高校生のいる世帯に授業料相当額を助成▽私立高校生がいる世帯に対し、年額12万円(低所得世帯は、24万円)を助成▽大学などの学生に希望者全員が受けられる奨学金制度を創設。
生活保護の母子加算を復活し、父子家庭にも児童扶養手当を支給。児童扶養手当の減額制度を廃止。
◆保育所の待機児童を解消
「子ども家庭省」(仮称)の設置を検討。すべての人に質の高い教育を提供。
教員の養成課程は、6年制(修士)とする▽教員を増員▽スクールカウンセラーを全小中学校に配置。
【年金・医療の改革】
年金記録被害者への迅速な補償のため、一定の基準の下で「一括補償」を実施。
消えた年金問題に2年間、集中的に取り組む▽すべての加入者に年金通帳交付。
年金保険料の流用を禁止。
◆一元化で公平な年金制度
所得比例年金を創設▽消費税を財源とする「最低保障年金」を創設。すべての人が7万円以上の年金を受け取れるようにする。年金受給者の税負担を軽減。
公的年金控除の最低補償額を140万円に戻す▽老年者控除50万円を復活。歳入庁を創設。
◆社会保険庁は、国税庁と統合して「歳入庁」とし、税と保険料を一体的に徴収
▽税と社会保障制度共通の番号制度を導入
後期高齢者医療制度を廃止、国民皆保険を守る。廃止に伴う国民健康保険の負担増は国が支援。
医療崩壊を食い止め、国民に質の高い医療サービスを提供。
社会保障費2200億円の削減方針は撤回▽医師養成数を1.5倍に。
新型インフルエンザ等への万全の対応、がん・肝炎対策の拡充。被爆者を援護。
介護労働者の賃金を月額4万円引き上げる。
「障害者自立支援法」を廃止して、障がい者福祉制度を抜本的に見直す。
【地域主権の政治へ改革】
◆霞が関を解体・再編し、地域主権を確立
行政刷新会議(仮称)で事務事業を整理し、基礎的自治体に権限と財源を移譲▽「ひもつき補助金」を廃止し、地方が自由に使える「一括交付金」として交付。
国の出先機関、直轄事業に対する地方の負担金は廃止。
国の出先機関を原則廃止▽国直轄事業における負担金制度を廃止。それに伴う地方交付税の減額はしない。自動車関連諸税の暫定税率を廃止し、2・5兆円減税。高速道路を原則無料化。
◆戸別所得補償制度で農山漁村を再生
畜産・酪農業、漁業に対しても所得補償制度を導入。食の安全・安心を確保。
郵政事業を抜本的に見直す。日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の株式売却を凍結する法律を成立。▽郵政事業の4分社化を見直し。市民が公益を担う社会を実現。
【雇用・経済の改革】
◆中小企業向けの減税を実施
中小企業の法人税率を18%から11%に引き下げ。中小企業憲章の制定など、中小企業を総合的に支援。月額10万円の手当付き職業訓練制度により、求職者を支援。
◆雇用保険をすべての労働者に適用
失業後1年間、在職中と同程度の保険料負担で医療保険に加入できるように、製造現場への派遣を原則禁止するなど、派遣労働者の雇用の安定を図る。2か月以下の雇用契約は、労働者派遣を禁止。
◆最低賃金を引き上げ
すべての労働者に適用される全国最低賃金を設定(800円を想定)。景気に配慮しつつ全国平均1000円を目指す。ワーク・ライフ・バランスと均等待遇を実現。地球温暖化対策を強力に推進。
【消費者・人権】
消費者の権利を守り、安全を確保。危険情報公表法を制定。災害や犯罪から国民を守る。
危機管理庁(仮称)設置。取り調べの可視化で冤罪を防止。人権侵害救済機関を創設し、人権条約選択議定書を批准。
【外交】
◆緊密で対等な日米関係を築く
米国と自由貿易協定を締結▽日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地のあり方について見直しの方向で臨む。
◆東アジア共同体の構築を目指し、アジア外交を強化
通商、金融、エネルギー、環境、災害救援、感染症対策の分野でアジア・太平洋地域の協力体制を確立。北朝鮮の核保有を認めない。貨物検査の実施を含め、断固とした措置を取る▽拉致問題の解決に全力世界の平和と繁栄を実現。わが国の主体的判断と民主的統制の下、国連の平和維持活動等に参加▽海賊対処のための活動を実施。
◆核兵器廃絶の先頭に立ち、テロの脅威を除去
北東アジア地域の非核化を目指す▽包括的核実験禁止条約の早期発効やカットオフ条約の早期実現に取り組む。国民の自由闊達な憲法論議を 「憲法とは公権力の行使を制限するために主権者が定める根本規範である」というのが近代立憲主義における憲法の定義だ。憲法とは決して一時の内閣が、その目指すべき社会像や、みずからの重視する伝統・価値をうたったり、国民に道徳や義務を課すための規範ではない。
「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」という現行憲法の原理は国民の確信によりしっかりと支えられていると考えており、これらを大切にしながら、真に立憲主義を確立し、「憲法は国民とともにある」という観点から、現行憲法に足らざる点があれば補い、改める点があれば改めることを国民に責任を持って提案していく。
2005年秋にまとめた「憲法提言」をもとに、国民と自由闊達な憲法論議を各地で行い、国民の多くが改正を求め、かつ、国会内の広範かつ円満な合意形成ができる事項があるかどうか、慎重かつ積極的に検討していく。
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