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http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1665471339&owner_id=6445842
先日、BBCで原爆被害者に対するおよそ感心できない報道がなされたと言ふニュースが伝えられた際、或る事を思ひ出しました。
それは、尊敬するジャーナリストの江川紹子さんが、今から16年前、原爆に関連して書いた文章の一部です。以下に、それを御紹介します。
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それにしても、と思う。私はこの記者会見で、田中社長が苦渋に満ちた表情、断腸の思いを滲ませた口調があれば、自分自身を納得させようと思っていた。そうでなくても、サイモン・ウィーゼンタール・センター側の説明が真に胸を打つものであれば、こうした結論も仕方がないとあきらめがついたかもしれない。しかし、残念ながらそのどちらもなかった。田中社長については前述の通りだ。
そしてクーパー師にも私は失望した。彼は、「今回の記事は、投下されたのは原爆でなく、普通の爆弾だったと書かれたようなもの」としながら、問題になった原爆切手の発行について触れ、「切手のデザインに対して、日本から信じがたい感情的な反応があった。その結果原爆の被害を受けた人々の思いを汲んでデザインが変えられた」と述べた。(中略)同センターは「ユダヤ人の人権団体」とマスコミで紹介されているが、本当に人権問題に取り組んでいるのなら、このようにな発言はできるはずがない、と私は思う。ましてや原爆切手に対する反応を「信じがたい感情的な反応」と表現するに至っては、まさに絶句してしまった。
言論の自由についての私の質問も半ばはぐらかされてしまった。重ねて回答を求めたが、質問の時間が制限され、かなわなかった。同師は一つの質問に対し、私たちには理解できないユダヤの例え話を含め雄弁に語った。あまりに話が長すぎて、「演説を聞きに来たんじゃない。これじゃ質問ができないじゃないか」という声も上がった。
江川紹子「『マルコポーロ』廃刊事件で何が問われたか」月刊『創』1995年4月号
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これは、マルコポーロ廃刊事件(1995年1月30日)の後、事件の一方の当事者であった文藝春秋社とアメリカのシオニスト団体サイモン・ヴィーセンソール・センター(SWC)がホテル・ニューオータニで記者会見を開いた際、その記者会見に出席した江川さんが、その際のやりとりを書いた雑誌記事(月刊『創』1995年4月号)の一部です。
(同事件についてはこれをお読み下さい)
↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AD%E4%BA%8B%E4%BB%B6
忘れてしまった方も、或いは、知らない方もおられると思ふので説明しておきます。アメリカで、原爆投下を「記念」する切手が発行された事が有りました。原爆投下を称賛する意図を持ってです。
それに対して多くの日本人が抗議した結果、その抗議が少なくとも部分的に受け入れられた事件が有りました。
ところが、その原爆切手の問題が、マルコポーロ廃刊直後に文藝春秋社とこのアメリカの団体(SWC)が開いた共同記者会見で、取り上げられたのでした。アメリカのシオニスト団体SWCのクーパー師は、この記者会見の場で、原爆切手におけるアメリカ側の対応に言及し、マルコポーロの問題と比較したのですが、その中で、クーパー師は、原爆投下を正当化する発言を行なったと言ふのです。
江川さんが上の文章で書いておられるのは、原爆投下を擁護したクーパー師の発言に対する江川さんの驚きと批判なのですが、江川さんのこの文章を今読むと、江川さんの原爆への思ひの深さを感じずには居られません。
アメリカ人と言っても、色々な人が居ます。イギリス人と言っても、色々な人が居ます。更には、ユダヤ人と言っても、イスラエル人と言っても、色々な人が居ます。ですから、決して、一人のアメリカ人、或いはユダヤ人の発言をもってその国の人々、或いは民族の意見だとは思ひませんし、それは、イギリス人の場合も同じです。
しかし、それでも、原爆切手の問題が持ち上がった頃と、今とを較べて、さほどの違いが無い事には、失望せずには居られません。
アメリカやイギリスの一部の人々にとって、原爆投下とは、それほど軽い話題なのでしょうか?
平成23年(2011年)1月30日(日)
マルコポーロ廃刊から16年目の日に
西岡昌紀
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外相 英BBC番組に「怒り心頭」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1480440&media_id=4
BBC番組「怒り心頭」=前原外相
(時事通信社 - 01月25日 17:03)
前原誠司外相は25日の記者会見で、英BBCテレビの番組が広島と長崎で被爆した山口彊氏(故人)を「世界一運が悪い男」として取り上げたことについて、「怒り心頭というか、強い怒りと不快感を持った」と非難した。
外務省によると、政府が在英日本大使館を通じて抗議したのに対し、BBCは謝罪した。これに関し、外相は「おわびをするなら、テレビで笑いながら話していたコメンテーターは原爆被害の悲惨さをもう一度認識し、二度と起こさないための努力をしていただきたい」と述べた。
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