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私達国民を幸せにする政府を私達で作ろう !
アベノミクス・TPPの深層・真相は ?
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2018/05/15より抜粋・転載)
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1)〜11)は前2回投稿済みです。以下はその続きです。
12)利益を極大化したい、巨大資本の狙いは、 労働コストの最小化である !
資本が利益を極大化するために最重視することは、労働コストの最小化である。
労働コストの最小化は、資本の利益を最大化するとともに、労働者の所得を最小化するものである。
グローバリズムの運動そのものが、際限のない格差拡大、所得と富の集中をもたらす主因なのである。
グローバリズムの進展により、多数の市民の生活、所得、幸福が失われている。
この現実に対する不満と怒りが、さまざまなかたちで噴出している。
その一つがナショナリズムである。
13)巨大資本は、国境を超えてのヒト・モノ・カネ
の流れの加速を奨励する !
グローバリズムは国境を超えてのヒト・モノ・カネの流れの加速を奨励する。
海外から賃金の低い労働者が国内に流入すれば、国内労働者の雇用は不安定化し、賃金には強い下落圧力が生じるだろう。
この現実に直面した人々が、対外排斥運動=ナショナリズムに誘導されることは想像に難くない。
しかし、吹き荒れるグローバリズムに対する、問題解決の手法は「ナショナリズム」だけではない。
グローバリズムでもなく、ナショナリズムでもない、第三の道がある。
14)グローバリズムに対する、問題解決の手法
は、ローカリズムである !
それがローカリズムなのである。
『幸せの経済学』の作者である、ヘレナ・ノーバーグ・ホッジさんは、この提案を掲げる。
「幸せ」の尺度を、根本から見つめ直してみることを提唱している。
グローバリズムの運動を、象徴的に示しているのが、「ワシントン・コンセンサス」である。
ワシントンに本拠を置く世界銀行、IMF、ホワイトハウス、米財務省などが構築した、経済政策における世界戦略である。その柱は、市場原理主義、民営化、規制撤廃、小さな政府である。
小さな政府とは、貧富の格差を放置することである。
15)「ワシントン・コンセンサス」は、巨大資本が、
全世界を支配する事を容認、推進する戦略である !
「ワシントン・コンセンサス」は、すべてを市場原理に委ねて、1%の巨大資本が、全世界を支配してしまうことを容認、推進する戦略である。
したがって、グローバリズムと推進する勢力と、グローバリズムを阻止しようとする勢力において、際立った対照を示すのが、政府の役割についての主張なのである。
16)反グローバリズム運動は、政府の積極的な役割
を重視する、経済政策が提唱される !
市場原理にすべてを委ね、弱肉強食を推進する経済政策に対して、市場原理のもたらす、ひずみやゆがみを是正するための、政府の積極的な役割を重視する、経済政策が提唱される。
アベノミクスは言うまでもなく、市場原理主義に依拠し、弱肉強食、弱者切り捨てを積極推進する経済政策の提案である。日本の主権者の99%は、本当にこの経済政策を支持するのか。
17)アベノミクスの正体は、グローバリズムであり、
反安倍政治の議員を増やす運動をすべきだ !
それは自殺行為であると思われる。
政府の役割を重視して、すべての市民に保障する最低生活水準を引き上げること。
これこそ現代世界経済下の政府に求められる役割なのではないか。
イタリア五つ星運動も、すべての国民に保障する最低生活水準の引き上げを最大の目標に掲げている。
日本でも、まったく同じ文脈で、草の根民主主義運動を大きく広げることができるはずだ。
そのための連帯、積極行動を推進してゆきたい。
(参考資料)
アベノミクス・TPPの正体は、
大資本の利益増大を狙っている事だ !
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2018/04/13より抜粋・転載)
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◆政治が、国民の生活を直撃するから、政治が重要であるのだ !
小沢一郎氏は、「国民の生活が第一」というスローガンを掲げ、多くの主権者がこの考え方に共鳴した。現在の安倍政権は「アベノミクス」という言葉を掲げて経済政策を実行しているが、その政策によって「国民の生活が台無し」という結果がもたらされている。
4月19日の学習会では、アベノミクスの本質とは何であるのかを明らかにし、その上で、アベノミクスに代わる新しい、主権者のための、経済政策の体系を、提案する予定である。
◆アベノミクス・TPPの正体は、
大資本の利益増大を狙っている事だ !
アベノミクスは、金融緩和、財政出動、成長戦略の三つを柱にしているとされるが、内容を吟味すると、その骨格に位置づけられるのは「成長戦略」である。
この「成長戦略」と表裏一体を為すものとして「TPP」を挙げることができる。
安倍自民党は、2012年総選挙に際して、「TPP断固反対」のポスターを、貼り巡らせて、選挙を戦っておきながら、3ヵ月もたたないうちに、TPP交渉への参加を決め、その後は、TPP推進の先頭に立った。
そして、日本国民の利益を損なう方向に、TPPを誘導し、米国に先駆けて、国会でこの条約を承認した。幸い、米国が、TPPから離脱したから、これでTPPは、消滅するはずであったが、国会での答弁を覆して、安倍政権は、TPPの見直しに突き進み、米国抜きのTPP合意に突進した。
◆安倍政権が推進する、TPPは、日本を破壊
し尽くすことになると懸念される !
このTPPが、日本を破壊し尽くすことになると懸念されるが、この問題を、反対運動の先頭を走り続けてこられた山田正彦元農林水産大臣が解説する。
米、麦、大豆の主要農作物の生産を支えてきた種子の公共管理を廃絶する種子法廃止も強行された。
これがもたらす恐るべき影響についても山田元農水相が解説する。ぜひ学習会に参加賜りたく思う。
本ブログ、メルマガでアベノミクスの問題点を指摘してきた。
金融緩和=インフレ誘導の問題点を明らかにしてきた。
◆「財政出動」が、2014年に放棄され、庶民の生活
を踏みにじる消費税大増税が強行された !
財政政策については、当初の「財政出動」が、2014年に放棄され、庶民の生活を踏みにじる消費税大増税が強行された事実を指摘した。
そして、アベノミクスの核心が「成長戦略」にあることを指摘してきた。
その成長戦略の中身について、詳しく考えてみよう。
「成長戦略」の言葉の響きは良いかも知れないが、「誰の」「どのような」成長を追求するものであるのかが重要である。
◆安倍政権の「成長戦略」の正体とは、「大資本の利益の成長」なのだ !
安倍政権が提示する「成長戦略」とは、「大資本の利益の成長」なのである。
そして、「大資本の利益の成長」が同時に、「一般労働者の利益の圧縮」を意味していることが重要なのだ。安倍政権は「トリクルダウン」の言葉を用いて、大資本の利益拡大が、やがて一般労働者の所得拡大につながると説明してきたが、そのような現実は生まれていない。
大資本利益だけが拡大し続けていて、一般労働者の実質賃金は減少し続けているのが現実なのだ。
成長戦略の柱となっているのは、
農業自由化、医療自由化、労働規制撤廃、法人税減税、特区創設の五つである。
◆成長戦略の五つの柱は、すべてが、大資本の利益増大政策だ !
これらのすべてが、大資本の利益増大政策であって、一般労働者にとっては害しか与えぬものである。
安倍政権は農家の農業を廃絶して、日本農業を大資本による農業だけで占有させようとしている。
しかし、その結果、私たちの暮らしは破壊されることになる。
食の安全は崩壊し、地産地消も崩壊する。
同時に農業を支えてきた農家が消滅し、地域の共同体文化も消滅することになる。
食料自給率はさらに低下し、主食でさえ、自給できない状況に、追い込まれることは、明白である。
◆安倍政権は、共同体が、消滅することの重大性も、完全に無視している !
食と農業を媒介に、地域の人々が、交流しあう共同体が、消滅することの重大性も、完全に無視されている。医療の自由化は、具体的には医薬品価格と医療価格の統制を取り払い、医療分野を市場原理で支配させることである。
医療のGDPは、増加するかも知れないが、結果として、公的医療保険による、医療の包括的な掌握、管理が不可能になる。病気になっても、一般市民は、必要十分な医療を受けることが、不可能になる。
◆TPP推進によって、医療難民が、大量に発生することになる !
医療の分野に、貧富の格差が持ち込まれ、米国のように、医療難民が、大量に発生することになる。
日本の主権者が、このような日本社会を望み、それを選択するのであれば、それは日本の主権者の選択ということになるが、現状は違う。
日本の主権者が望んでいない方向に、日本社会の改変が強制されているのである。
もっとも深刻な影響が広範に広がると考えられるのが労働規制の撤廃である。
資本の利益を拡大させる究極の方法は単純明快である。
◆安倍政治は、労働の取り分を最小化して、
資本の取り分を最大化する事を狙っている !
◆安倍政権の「働き方改革」の正体は、「働かせ方改悪」である !
◆「働き方改革」の正体は、資本の利益の極大化を狙っている !
◆過去27年超、大企業と超富裕層の税負担を軽減し、
国民に、税負担を転嫁してきた !
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