この「背中で泣く唐獅子牡丹」のフレーズを聴いた時、真っ先に思い出したのが、これを非合理の象徴として著書の中で取上げていた小室直樹氏の事でした。
文面、非合理な存在である我々の対極としての合理を語っていた事は間違いないのですが、それが何であったか思い出せませんでした。
国防であったのか、世界平和であったか。
淡い記憶を手繰るものの、ウン十年も前の事で具体的には思い出せない。
それで、ネット上を渉猟してみれば、やっぱり有りました。

【宮台真司】弟子が語る、故小室直樹の本当の功績　平成22年10月1日
http://www.youtube.com/watch?v=asyoCk8pZjs&feature=related
ＴＢＳラジオ番組に於ける、小室直樹氏への宮台真司が寄せる追悼です。
五分過ぎ辺りから、合理の動機としての非合理、七分過ぎ辺りからは、岡倉天心の情念が語られています。

ちなみに私は、宮台真司のファンではありませんが、ここでの彼のコメントは秀逸であると思います。
何故ならば、愚民党さんの既投稿
交響曲　　尖閣諸島中国漁船衝突事件　　　１http://www.asyura2.com/10/music3/msg/375.html投稿者 愚民党 日時 2010 年 11 月 06 日 00:29:24: ogcGl0q1DMbpk
での、
金芝河　　　　「民衆の声」
は、存在そのものが芸術の種である人間（私は、そう思ってます）が芸術に至る「守・破・離」の道程を詠ってると感じたし、

交響曲　　尖閣諸島中国漁船衝突事件　　　6http://www.asyura2.com/10/music3/msg/380.html投稿者 愚民党 日時 2010 年 11 月 06 日 00:46:02: ogcGl0q1DMbpkでの、
那須政玄　　　　結界と虚界　生の基層へ／哲学的断片は、その過程に於ける、人のこころの揺らぎを説いてると感じたからです。
寄せては返す波を例にとれば、寄せる波をくぐって寄せる波、返す波を突き抜けて返す波と言ったら良いか。
虚から実、実から虚への連続した運動は非合理から合理、合理から非合理のそれに置き換える事が出来ると思います。
岡倉になぞらえた小室を語る宮台は、その事を本能的に察知してるんじゃないか。
但し我々は、今という時代を、そこまで成熟させてはいない、もし人間が生きる事で芸術たらんとするなら、現在ある「外交」などは、意図して、その初歩の初歩、原始的形態に留めているとしか考えられない。
そうさせる要因とは何か。
これこそが、最重要課題であると思った次第です。
いまだ、「守」の範疇、岡倉天心が思いを馳せた「破」にさえも遠く及ばず、というところか。

書きたい事は山ほどありますが、謹慎中につき、反省レポートは、この辺で。