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【天声人語】テレビの国会中継は質問者のパフォーマンス会場、とりわけ野党の若手に目立つ…「これでは一種の低俗番組」
1 :空挺ラッコさん部隊ρφ ★:2010/11/26(金) 19:01:32 ID:???0
国会は言論の府のはずが、このところ口論の府になり下がっていないか。そんな趣旨の投書が東京で
読む声欄に相次いでいる。たしかに実のある議論は少なく、ののしりの声ばかり大きい。憂える人は
投書氏以外にも少なくあるまい
▼テレビの国会中継は質問者のパフォーマンス会場みたいだと、投書氏らは嘆く。とりわけ野党の若手に
目立つようだ。「ヒステリック症候群とでも称すべき態度」で「大げさな物言いや、汚い言動で
罵倒(ばとう)」する。そうした場面が続くことに、「これでは一種の低俗番組」と厳しい
▼わが印象も相似たりだ。こき下ろすのに力が入り、度を超す人を散見する。言葉は魔物だから、
自ら言い募るほど自ら酔っぱらう。ゆえに言葉はますます尖(とが)って、盛大になるが、
言っている当人の人望は下がるばかりだ
▼一問一答の委員会だけでなく、昨今は若手の代表質問にもその手の言葉が紛れ込む。政権への
失望は言うまでもなく大きい。一方で自民党に人心が戻らないのは、そのあたりに一因がありはしないか
▼清水幾太郎の名著『論文の書き方』に次の一節がある。「無闇(むやみ)に烈(はげ)しい言葉を用いると、
言葉が相手の心の内部へ入り込む前に爆発してしまう。言葉は相手の心の内部へ静かに入って、
入ってから爆発を遂げた方がよいのである」。言葉は慎(つつ)ましいものにかぎると、
この碩学(せきがく)は言う
▼ネズミ花火ではなく、静かで確かな言葉を聞く耳を、人はちゃんと持っている。与野党とも
見くびるなかれ。丁々発止と口げんかの違いぐらいは、先刻お見通しである。
ソース:朝日新聞
http://www.asahi.com/paper/column20101126.html
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