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http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/101103/crm1011030323005-n1.htm
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【今日の突破口】ジャーナリスト・東谷暁 「小沢政治」は葬るべし
2010.11.3 03:23
小沢一郎氏についての議論が、奇妙な混乱を見せている。それは周知のように、小沢氏の「政治とカネ」をめぐる問題で、検察庁が何度も小沢氏に出頭を求めて聴取したあげく、結局、起訴を断念せざるをえなかったことが大きいだろう。
この不起訴に対して東京第5検察審査会は、2度にわたり起訴を議決して、裁判のさいの指定弁護士まで決まった。ところが、小沢氏が起訴議決停止を求め、最高裁に特別抗告を試みたこともあって、裁判の意味が不明瞭(めいりょう)になってしまった。
しかも、大阪地検特捜部が摘発した郵政不正事件では、捜査を指揮した検事や前特捜部長や前副部長が起訴されるという事態にいたっている。そこで検察制度そのものに対する批判とともに、小沢氏の「政治とカネ」も、「でっちあげ」に過ぎないとの見方が有力になり、小沢氏への同情と期待が膨らんでいるのだ。
しかし、小沢氏が民主党の代表を辞任し幹事長を辞めたのは「政治とカネ」の問題だったにせよ、この10年の間に明らかになった小沢氏の問題は「政治とカネ」にとどまるものではない。むしろ小沢氏の政治家としての過誤のほうが、数億円の移動などよりはるかに大きいのだ。
まず、昨年12月に、中国の習近平国家副主席が来日したさい、宮内庁のルールを踏みにじり、天皇陛下との会見を強要して恥じるところがなかった。小沢氏は、日本の象徴である天皇を、自らの権力増大のために政治利用したのである。
また、これと関連するが、同月には、600人超の訪中団を組織して、あたかも「朝貢」のような外交を行った。軍事拡張主義の傾向を強めつつある中国に、こうした外交を展開すれば、世界は日本が中国に拝跪(はいき)したと見るのが当然で、尖閣問題発生の前奏曲だったともいえよう。
さらに、小沢氏周辺の政治学者たちは、民主党政権になれば党内民主制を確立して、党代表が政府を仕切ると宣伝したが、小沢氏が行ったことは逆で、党内の独裁制を確立し、党代表をお飾りにすることだった。代表選に敗れてからは陰りも見えるが、政府と国民を結ぶ陳情などはいまも小沢氏の独占が続いている。
加えて、20年間で考えれば、小沢氏はかつて「自己責任」を至上とする新自由主義による改革を唱えていたが、民主党代表となるや「生活が第一」の社会民主主義的なスローガンを振り回すようになった。これも政治を「多数の支配」と見なす小沢氏の思想ゆえであり、そのために生じた日本政治の混乱は甚だしい。
政治リーダーは「愛されるか、恐れられるか」だというマキャベリの言葉を引用し、小沢氏は後者であり日本に新時代をひらくと期待する人もいるが、そうではない。小沢氏に対して心ある国民が抱く感情は、実は「嫌悪」であり、その様相を「畏怖(いふ)」と錯誤しているだけなのだ。
たとえ裁判が行われても、おそらく小沢氏が有罪になる可能性は低いと私は見ている。しかし、そうなればいよいよ、司法は機能不全に陥り検察は冬の時代を迎える。司法が不健全化する時代は「闇権力」が栄える時代だといわれる。こうした危機に対して私たちは、まず小沢政治なるものを思想的に葬るべきであり、そのための議論と批判を続けなくてはならない。(ひがしたに さとし)
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