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5つ星のうち 5.0 「天皇のスパイ」から読み解く戦中の特殊諜報機関の存在とユダヤの日本侵略に加担した日本人, 2010/7/9
By 中嶋一博 "じま" (東京都文京区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 天皇のスパイ (単行本)
高橋五郎氏による一書だが、大東亜戦争を巡る中での日本が陥った数々の謀略による詳細が綴られます。
高橋五郎氏の取材に応じる形となるのは特殊スパイとなり日本のスパイとして活躍したベラスコの証言。ベラスコ自身も日本のスパイだけではなくバチカンを通じた闇の支配権力と枢軸三カ国を股にかけるによる三重スパイである。本書で綴られる内容は大東亜戦争におけるスパイ活動の裏側だが、その実態は、悉く日本側が自軍に有利な情報をわざと破棄し、無理な作戦により多くの兵士が犠牲になり敗戦に導かれたことが色濃く綴られる。ベラスコによる証言、日本側の特殊諜報機関として活動した内容も貴重なものだが、併行して綴られるナチスの脱出計画にベラスコ自身が携わっている記述やヒットラーの影武者についての詳細な証言も大変貴重だ。中盤ではベラスコの証言の他にも野口雄一郎の論文であったり国際政経学会を創立しユダヤ勢力を監視した渡部悌治、山本五十六生存を実証した川尻徹らの書籍における記述からも構成される。
本文からの抜粋
「日本の対アメリカ戦はとうに終わっていたのに、とベラスコは振り返る。ベラスコが西海岸から発信したアメリカ艦隊情報を日本の戦争指導部は無視した。それどころか、決定的な勝利情報を日本は受け取らなかったのだ。開戦初期に須磨公使はベラスコと契約して英米連合軍情報の入手を懇願したというのに、日本政府の東郷外相はなぜベラスコ情報を無視したのか・・・日本政府と軍部(少なくとも山本五十六元帥率いる日本海軍)には、何が何でもアメリカに勝つ強い意志など、最初から微塵もなかった事実・・」
「ヒトラーの第三帝国に続く第四帝国の建設(マルチン・ボフマン)とナチズム復活プロジェクト(ペーパー・クリップ作戦)の莫大な資金やナチス製の原爆を使用することで未使用に終わったマンハッタン計画の資金21億ドルもそれら全ては、ベラスコやヒロヒトが所属した第三極の金融資本家、つまり世界特殊権力者勢力が、連合国と枢軸国に代わって賄った。ヒロヒトの金塊がそれだ。半世紀前の戦争とはこんな構造から世界建設を目指したロクでもない連中のおこないを隠すための口実(金融ゲーム)だったのだ。」
「ベラスコは日本海軍が米英艦隊を徹底壊滅して戦勝国になり得た機会が少なくとも四回はあったと断じていた。たとえ情報が敵側から完璧にキャッチされていたにせよ、戦術、物量、装備、士気などが米英艦隊以上に優れていた初期の日本海軍機動隊部隊は、普通の参謀が指揮しても開戦初期から一挙に敵をつぶせたという。なぜなら、ベラスコはTO情報を連合国と同じ発想、つまり戦争を支配するユダヤ系民族特有の思考と手口で収集分析したからこそ、武闘で争う日本勝利は確実だった。しかし、日本は自国民固有の発想と価値観でTO情報を分析解析したからこそ誤ったのだとベラスコは口惜しがった。日本海軍四回勝利説の戦場はどこか。いわくミッドウェー海戦、ガダルカナルが完全勝利の場だった。敵国の詳細な動きを伝えるTO情報の電文は悉く無視され破棄された。そもそも初めから勝つ気などなく、日本側に有利となる情報は破棄されていった。」
「ベラスコの『原爆ノート』によれば、ベルギーで保管中の原爆の管理責任者はロンメル将軍とシュバイデルだった。彼がアイゼンハワー連合軍最高司令官に原爆を手渡した。その裏切り行為が発覚してロンメルは処罰されたという。これまでの歴史家が伝えるロンメル自殺の原因は、ヒトラー暗殺未遂事件のカドとされているが、ナチス原爆横流しの罪だったとはされていない。ナチス原爆の管理者とされたシュバイデルの天下り先NATOを創設支援したのはドイツ・マーシャル財団である。」
「戦前、戦後における日本国内で実施された特殊支配権力によるキーワードがキリスト教典、自由民主主義、皇室教育の三点だ。この三つのキーワードをして日米友好を推進させた民間組織、この三つのキーワードを伴った組織創始者らの動きが山本五十六の動きと連動していた。野口雄一郎による戦後皇室民主化のかげのクェーカー人脈 (「昭和」の瞬間)論文によれば、マッカーサーの高級副官フェラーズ准将、ヴァイニング夫人と秘書高橋たね−彼らのの潤滑油として前田多聞がいた-彼らは皇室を守り、民主化していくことが平和を守ることだと信じ、それぞれが出来ることを黙ってやって黙って去ったものと思われる-と締めくくり前田多聞を知られざる皇室の守護神と記述していた。前田多聞の背後には新渡戸稲造が登場し、さらに内村鑑三が横に並ぶ。彼らは米国留学生としてフィラデルフィアのキリスト教徒クェーカー派本部に出入りした人物である。彼らは三田にクェーカー派ミッションスクール普連土学園を創設。新渡戸は普連土学園の世話人を務める傍らで弟子や関係者を集めて小日向会と称する組織を作る。そのメンバーは初代宮内庁長官の田島道治、同庁次官と戦後枢密顧問官を務めた関屋貞三郎、外交官と侍従長を務めた三谷隆信、近衛内閣の頭脳役で昭和研究会主宰の後藤隆之助、戦後初の文部大臣前田多聞、文部大臣と最高裁長官の田中耕太郎、東大総長の矢内原忠雄、南原繁、東大教授で英文学の斉藤勇、東大教授でアメリカ史の高木八尺、東大教授で皇太子のフランス語教師で多聞の長男の前田陽一、一橋大学名誉教授の上田辰之助、津田塾大教授で多聞の長女の神谷美恵子、恵泉学園創立者の河井道子、日本赤十字社社長の川西実三・・そして国際ジャーナリストで国際文化会館理事長の松本重治、元公明選挙連盟理事の田辺定義・・。彼らは国家の中枢に寄生するパラサイト一派、売国奴だ。新渡戸は前田多聞の人脈と地位を活用してクェーカー派の国家指導者に近い別組織、小日向会を受け皿に各界で活躍する著名人を集めた、そして天皇との道をつけながら、英米両国人の本格的な国際交流世界を築く。」
「昭和13年に前田多聞は日本文化会館を設立するためにニューヨークへ赴く。太平洋問題調査会の会議を通じてロックフェラー三世や知日派のブレークスリーなどと知り合う。日本で太平洋問題調査会をきもりしたのが東大でヘボン講座を持っていた高木八尺。ユダヤの魂胆と蛮行を監視して80余年、純正愛国陣営の一員を標榜してユダヤの対日悪戯を追い続けた渡部悌治はユダヤ研究の会『国際政経学会』監事を務める。渡部悌治は公職追放にあい、失職後に山形県知事の私的顧問、出先機関の事務長を務めて1970年に引退。引退後も純正愛国陣営が唱えた道統を指針に全生涯を親ユダヤ勢力の監視に傾注。監視の対象は国粋主義者や右翼思想家までも含む。これら活動家や社会思想家らの大半の活動資金がユダヤ勢力の対日資金で賄われていた。」
「横浜根岸の不動坂には、日光屋敷が置かれロッジとしての役割を担っていた。太平洋問題評議会に出入りしていたのは新渡戸稲造、松岡洋右、鶴見祐輔、西園寺公望、牧野伸顕、原田熊雄、斉藤惣一、尾崎秀美、オーエン・ラティモア、ゾルゲなどのほか、1929年京都で行われた会議にはアーノルド・トインビー、ロックフェラー三世らも出席。日本における社会主義、共産主義はキリスト教によって齎された、次に第三次日挑戦のエージェントによる内村鑑三門下の柏会の南原繁、矢内原忠雄、吉野作造、鈴木文治、森戸辰男、赤松克麿、小山東助らがいた。終戦時、皇室解体の工作員であった東宮職参与の小泉信三も同じく。小泉信三はコミンテルンの野坂参三らを密かに養成し、プロテスタントの牧師である賀川豊彦や小崎道雄らと謀って皇室にキリスト勢力を送り込んだ。日本国をユダヤの支配化に置くには徹底的に国を破壊しなければいけない。そうなれば天皇の神格も地に落ち、国民も拠り所を失う。460年前のザビエルの手紙に書かれた本意が蘇る。」
「山本五十六の死は工作による偽装死であり、山本は死んでいない。山本がロンドン軍縮会議に出席した際にナチス外交部長のリッペンドロップや欧米の重要人物たちと密会した事実は知られている。その際に秘密結社組織に入会したと川尻徹博士は指摘する。組織の中で山本はヒットラーよりも階級が上で米内や井上成美はその事実を知っていた。戦時下における陸海両軍部の戦争政策観の違いや内部の亀裂が山本の行動を決めさせた。山本は原地民によって救出され、原地の教会関係者の手でドイツへと移動した。」
「第二次大戦中におけるドイツ内のユダヤ人は30万人に過ぎない。その30万人をアウシュヴィッツでは600万人死亡とでっちあげた。因みにアウシュヴィッツ収容所は連合軍の大スポンサーであるアメリカ、スタンダードオイル社の所有物だ。共同資本会社のAGファルベン社は科学品製造会社だ。その場所で毒ガスが試されたのはいうまでもない。」 レビューを評価してください
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