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『 菅新政権の問題点 』 (メルマガ 平野貞夫の国づくり人づくり政治講座 第67号)
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投稿者 亀ちゃんファン 日時 2010 年 6 月 11 日 22:24:15: GqNtjW4//076U
平野貞夫の国づくり人づくり政治講座 第67号
2010年6月11日発行
http://www.kunidukuri-hitodukuri.jp/web/koso7/index.html
筆者 : 土佐南学会代表 平野貞夫
発行 : 一般財団法人 国づくり人づくり財団
《『政(まつりごと)の心』を求めて》 ─ 日本政治の現状(16)─
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『 菅新政権の問題点 』
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鳩山首相と小沢幹事長の退陣によって、菅氏が後継首相となった。もっとも本稿の締切り6月7日現在、憲法上の内閣総理大臣ではない。鳩山首相が辞意を表明したのが、6月2日、4日に首班指名してその日に組閣任命するのが、正常な政権運営だが、なんと首相任命や組閣を8日に持ちこした。1週間の政治空白をつくった。
その理由が「しっかりとした政権をつくるため頭を冷やしたい」というのが、菅氏の言い分だ。官房長官予定者の仙石氏と幹事長に調整中の枝野氏と相談した結果のことのようだ。細川連立政権発足のときや細川政権から羽田政権に移ったときの先例があるとのこと。
弁護士政治家の発想がこれだから困る。議会政治の先例の理解の仕方は、裁判の手続とは質が異なるという認識がない。2つの事例とも、連立政権の組み立てによる政権発足の準備が出来ていなかったためで、これらの先例を踏襲してはならないのだ。菅新政権は国民新党との連立合意を形式的手続で済ませた。2つの先例のような問題はなく、会期末で懸案事項も多く参院選挙の日程も1ヵ月余りとなっており常識では考えられない判断だ。
何故、私がこういう主張をするのか、実は私は、首相退陣後の政治日程について、小沢氏から相談を受けたのが6月2日、4日の首班指名後、天皇による首相の任命だけは直ちに行なっておくべきとの意見を伝えていた。ところが官邸の意向として、天皇が4日から8日まで葉山でご静養予定なので、首班指名を8日にされたいとの話があったと聞かされた。
1週間も政治空白を続けるのは問題だ。日本をとりまく内外の難問は山積し、朝鮮半島の紛糾の発生、ギリシャ危機のような経済クラッシュが何時起きても不思議でない。また地震など災害への危機管理は万全でなくてはならない。天皇も国民生活を護ることを最優先してくれるはずだ。一部には小沢幹事長の意向による日程を変更することが、小沢の影響力を消すことだと得意になっている政治家もいるらしい。
小沢幹事長室で考えた日程は、国家の危機管理を中心に菅新政権が挙党一致で成立して、参院選挙で勝利できるものであった。菅氏は小沢氏が挨拶に応じないことに腹を立てたのか、感情を剥き出しにしていて「しばらく静かにしていろ」と公言した。これは小沢という政治家の言論と行動を封じる発言で、憲法の基本的人権に関わることになる。菅氏は「政治とカネ」の小沢氏への疑惑を東京地検特捜部より強く持っているらしい。政治家としての基本的振る舞いの問題だ。
さて、このメルマガが出る頃には、菅新政権は発足しているだろう。どんな政治を展開しているのか、予測してみよう。会期末は6月16日だ。8日組閣、所信表明と代表質問をやるとして、残った重要法案の審議日程は3日間しかない。亀井国民新党代表との連立合意で、郵政改革法改正案の成立を約束している。これを参院で成立させるためには、少なくても3週間程度の会期延長が必要となる。
7月上旬までの会期となると、7月11日に予定している参院選挙は大幅に遅れ、状況によっては8月にずれこむ可能性がある。重大問題となる。
参院で郵政所管の総務委員会は、野党が多数である。強行採決などできない。国会の運営や政治権力の行使には「無関係の関係」という法則がある。理論だけでなく感情や運、そして天候までも影響してくるものだ。それらの複雑な異次元方程式が政治である。弁理士である菅新首相、仙石・枝野両弁護士らがどのような国家運営をやっていくのか。
鳩山・小沢退陣劇は、参院選挙の勝利のためであった。鳩山首相が菅副首相に退陣の意向を伝えて後継を要請したとき、菅氏は小沢を切ることを条件としたと伝えられる。この時点で、民主党の挙党一致は消えたと言える。新しい政治展開の時代を迎えたのだ。
(続く)
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