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一億有権者は「検察審査会」が検察の背後勢力に都合のよい八百長をせぬよう、楯横斜め・上下左右・360度から監視すべきです。 http://www.asyura2.com/10/lunchbreak38/msg/472.html
わずか1ヵ月で「不起訴処分」を決めた東京地検特捜部の裏事情 「最強の捜査機関」といわれる東京地検特捜部が政界に激しく切り込み、検察首脳が抑えにかかるという構図は、過去にも何度も見られたことだ。 特捜検事は猟犬だ。一方、最高検や東京高検の首脳は、法務省の特別機関である検察庁の行政官である。「検察の正義」より「国家秩序」を優先することもある。 今回の「小沢捜査」はその典型だろう。石川知裕元秘書(現代議士)らが、2月4日に政治資金規正法違反で起訴された時、特捜部は、石川元秘書が小沢一郎民主党幹事長の政治団体「陸山会」の収支報告書への不記載を小沢氏に「報告し了承を得ていた」と、供述していたことから「小沢起訴は可能」と判断していた。 だが、検察首脳は待ったをかける。具体的には大林宏東京高検検事長と伊藤鉄男最高検次長が、「もっと具体的に、小沢が了承のうえで指示を出した、といった詳細な供述を取らなければ起訴は認めない」と、ハードルを高く設定した。 石川元秘書もそこまでの具体的供述はしない。それが「小沢不起訴」の原因だった。 そして今回、4月27日の検察審査会での「起訴相当」を受けた再捜査でも、新証言、新証拠を掴むことはできず、2度目の「不起訴処分」を出すことになった。小沢氏に3度目の聴取を行い、3秘書も再聴取したが、小沢氏の「知らぬ存ぜぬ」のカベを突破できなかった。 検察首脳が、特捜部の手足を縛った末の「捜査の失敗」のようにも思える。しかし、この「検察首脳」と「捜査現場」との分断が、改正検察審査会法によって、"穴埋め"されるという事実は意外に知られていない。 以下に説明しよう。 検察官は、一人ひとりが「独任官庁」としての強い権限を有している。だからこそ行政官としての制約を受けて、検事総長の指揮命令系統に従う「検察官一体の原則」を持つ。 とはいえ、猟犬である特捜検事にとって、政治家の背中がさわれるところまで捜査を積み重ねてきた場合、もし土壇場で検察首脳にストップをかけられても、捜査は継続したい。そう思えば、「検察官一体の原則」を守りたくはないだろう。 マスコミへの情報リークは、そうした際に起こる。リーク報道によって取材合戦が過熱、「検察はなにをやっている!」といった感情が国民のなかに生まれると、いかに検察首脳が捜査に消極的でも、それを中断させることはできなくなるからだ。 こうした「上」と「下」とのせめぎあいのなか、それでも「一体の原則」を守りながら捜査は進展する。そして今後、「一体」を助長することになるのが検察審査会である。 かつては形だけの監視機関だった検察審査会だが、2回の「起訴相当」で強制起訴できるようになった。つまり検察は、たとえ検察首脳が抑制しても、「市民の正義感」に基づく審査会によって、捜査現場が望む起訴を、楽々と獲得できることになった。 「起訴相当」は、審査員11人中8人の同意を必要とする。いっけん、それはかなり難しいように思える。しかし、実際に素人の審査員の論議をリードするのは、法務官僚で構成される事務局と、検察との親密な関係を維持したい補助弁護士である。 小沢氏の「起訴相当」を議決した東京第五検察審査会の補助弁護士は、ヤメ検で元裁判官の米澤敏雄弁護士だった。さらに、検察審査会に提供される検察の資料や検事の捜査説明も「検察寄りの結論」を生む。 「話したくないなら話さなくていい。しかし検察審査会が2度、起訴相当を出したら小沢さんは強制起訴される。そんな道もあるんだからな!」 最後に石川元秘書を取り調べたのは直告1班の吉田正喜副部長(当時)は、言質を取らせまいとする石川元秘書に、こう啖呵を切ったという。 こうした事情を考えると、2度の「不起訴処分」を受けた検察審査会が、もう一度「起訴相当」という議決を出す可能性は高い。そうなれば強制起訴となる。検察は、「"お白州"に、小沢一郎を引っ張り出したい」という念願を叶えることができるのだ。 最終的に検察審査会で起訴に持ち込めるという余裕が、5月末に結論を出すという短期間での「不起訴処分」につながった。本来、4月27日に「起訴相当」が出てから、特捜部は3ヵ月以内に起訴か不起訴かの処理をすればいい。普通なら、再捜査に時間をかけたというイメージを作るためにも、ギリギリまで待って処分を下すだろう。 ところが今回は、1ヵ月のスピード決着だ。5月末というのは「参院選に影響を与えず、政治的中立性を保つため」と、説明された。半分事実だが、そこには6月17日に東京高検検事長の63歳定年を迎える大林検事長を、その前に検事総長にしたいという樋渡検事総長の思惑があった。検事総長定年は65歳だからである。 これまでも指摘されているが、昨年3月に始まった「小沢捜査」には、検事総長人事の内閣同意制、検事正の公選制、取り調べを録音録画する可視化など、多くの改革を突き付ける小沢民主党への牽制があった。同時に、「角栄・金丸流」の利権政治を継承する小沢氏の政治姿勢への反発もあった。 こう考えれば、1年以上の長きに渡った「小沢捜査」は、検察の都合によって始まり、「一体の原則」を崩さず、「法務・検察」という組織に政治を介入させることもなく、最後には「小沢起訴」に持ち込むという、検察の望む形で決着する。 最後の聖域として恐れられ、強大な権力を手放さず、法改正も有効活用する検察――批判をいくら浴びようと、いまだ唯我独尊の組織であり続けている。 【コメント】 一方「起訴相当」となれば、捜査資料が検察組織外の弁護士に渡る訳だが、だから検察としてはこれを避けたいかというとそうでもない気がする。ヤメ検弁護士が選ばれるようにしたり、西松事件公判で明らかになったように都合の悪い資料を調書と関係ないという理由で廃棄する方法があるからだ。検察組織自らの権威と政治的な立場を守りつつ(新検事総長に対する反対理由を作らない)、他人に同じ目的を達成させることが可能だからだ。 拍手はせず、拍手一覧を見る
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