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6大マスゴミは、検察の訴因変更=事実上の敗北を、あろうことか、小沢氏側がゴネて進行を妨害しているかのように報じたようです
http://www.asyura2.com/10/lunchbreak38/msg/300.html
投稿者 小沢内閣待望論 日時 2010 年 5 月 16 日 10:22:36: 4sIKljvd9SgGs
 


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郷原信郎 : 裁判所が検察の訴因変更請求を認めないのはなぜか 《THE JOURNAL》
http://www.asyura2.com/10/senkyo86/msg/446.html
投稿者 明るい憂国の士 日時 2010 年 5 月 16 日 06:00:17: qr553ZDJ.dzsc

http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2010/05/post_569.html 
News Spiral
2010年5月15日 17:29

郷原信郎:裁判所が検察の訴因変更請求を認めないのはなぜか

5月12日に開催された、コンプライアンス研究センター長定例記者レクで、郷原信郎(ごうはら・のぶお)氏は「小沢氏秘書大久保隆規氏の政治資金規正法違反事件の公判」について、以下のように発言されています。

その内容を全文掲載いたします。

--------------------------------------------

写真 郷原信郎氏
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/gohara100515_1.jpg 
転載元より


写真は2010年1月18日のシンポジウム

これは非常にややこしい、理解しにくい話なのでここはぜひ司法クラブの方々に聞きにきて頂きたいということでわざわざファクスまで送ったんですが、あまり来て頂けなかったので非常に残念ですが、これが、大久保氏は石川氏と同時に起訴ではなく「訴因変更請求」をされたわけですが、その後2カ月以上、その請求を裁判所が許可しないまま立ち往生した状態にあるということが報じられています。その新聞記事をお配りしましたが、恐らく、これを見ても何のことかよく分からない人が大部分ではないかと思います。「訴因変更」が認められていないのは弁護側が「公判前整理」を盾に異議を言っている、弁護側が公判前整理をたてに取って審理をストップさせて、無駄な抵抗をやっているというふうに受け取った人も多いと思いますが、それは違います。


大久保被告は、去年、西松建設事件で政治資金規正法違反で起訴されました。この罪名は、平成16年の陸山会の収支報告書の虚偽記入です。この虚偽記入の内容は西松建設の関連団体からの寄付を、実際には西松建設からの寄付なのに、その政治団体の寄付と書いたのが虚偽だと言って、検察はそれを虚偽記入で起訴したわけです。そして、それから半年余りたって......半年以上ですね、今年の1月に大久保氏はまた逮捕されたわけです。政治資金規正法違反で。この事実がまた同じ2004年、平成16年の政治資金収支報告書の虚偽記入です。


そうすると、同じ収支報告書の虚偽記入ですから、1人の人間が会計責任者としてAという部分に対して虚偽記載をした行為と、Bという部分に対して虚偽記載した行為は、一罪です。罪数の問題として、犯罪の数が1つということになります。犯罪の数が1つであれば、原則として1つの刑事訴訟手続、刑事手続において行うことになります。刑事裁判としては、基本的に1回で終わらせるという話です。本当だったら、原則は、一罪であれば2回逮捕拘留することは本当はおかしいですが、それは、検察が勢いでやってしまうと、裁判所は、同じ事実で既に起訴されていることはわかりませんから逮捕を認め、勾留も認めたわけです。しかし、その事実を起訴しようとすると、Aという事実とBという事実が同じ収支報告書の1人の人間がやった虚偽記載の問題であれば、一罪であり、犯罪の数は1つにしかなりませんから、A事実とB事実を併せても一つの犯罪にしかならない。そうなると、すでに起訴されていたAの事実の追起訴、つまり、新たに別の事実での起訴、ということではなく、Aという事実の収支報告書の虚偽記入の訴因を、そのBも含む訴因に変更する手続によらざるを得ないわけです。


ちょうど石川議員が起訴されたのと同じ日に、大久保氏も起訴されると思ったら起訴という手続ではなく、訴因変更という手続を取らざるを得なかったのはそういう理由によります。ところが、訴因変更というのは、裁判所が許可しないとできないです。というのは、もし、全然別の事実を持ってきて、Aという事実で起訴していたのに、それが無罪になりそうになったから、まったく関係ないBという事実に変更してくれというようなことが可能だったら、次々にとっかえひっかえ訴因変更していれば、いつまでたっても公判は終わらないし、無罪判決が出ないことになるのでもともと起訴した事実と同一性のある範囲内でないと許されないし、訴因変更請求を認めることに問題があると裁判所が判断したときは、裁判所の権限で訴因変更請求を却下することができるのです。


そして、その訴因変更という手続きには今、裁判員制度と、それに関連する公判前整理手続との関係で重要な制約があります。それは、公判前整理手続では争点が明確にされ、何が争点なのかということが最初から明らかにされて、それに関する証拠も開示されて、こういう争点に関して、こういう証拠を出して、こういう証拠について争っていくという審理の予定が全部決まる、そのために、公判前整理手続があるわけですがそれを、せっかくそういうふうに争点を整理して、審理の予定を決めてやっているのに、最後のころになって、いや、全然違った争点が実はあったんだと後から持ち出されたら何のために公判前整理手続をやっているか分からない、ということになるので、争点は後から持ち出すことはできない。ましてや、起訴状自体を変えてしまって新たな争点を作ることは、公判前整理手続の趣旨から許されないということで、公判前整理手続で争点が整理されている以上、その後の訴因変更は認められないという東京高裁も決定が出ているわけです。それを援用して弁護側は、そもそも今回の訴因変更は違法な訴因変更請求であって認めるべきではないと言っているわけです。


ただ、その検察側の訴因変更請求が通る余地がないのかどうか。これはまだ若干問題があります。というのは、同じ訴因変更請求でも、ちょっと訴因変更には性格の違うものがあるのです。例えば、常習累犯窃盗なんかがそうです。常習累犯に当たらない窃盗罪だったら一つ一つの窃盗の事実がそれぞれ一罪ですが、一定の要件に当たり、常習として多数の窃盗を犯したということで常習累犯窃盗で起訴された場合は、全体が包括して一罪です。常習累犯窃盗に当たらないときには、1件1件追起訴でやるべきところが、常習累犯窃盗であれば、訴因変更という手続になります。常習累犯窃盗という包括的な犯罪のとらえ方をした場合は、複数の窃盗の事実が一罪になりますから、追起訴じゃなくて訴因変更の手続きをとることになりますが、実質は追起訴に近いのです。実質的には別の窃盗を起訴したのと同じことなので、こういう場合であれば、恐らく、当初起訴した事実について公判前整理手続を経ているものであっても訴因変更請求は認められると思います。ですから、今回の訴因変更請求が認められるかどうかは、そういう常習累犯型の訴因変更なのか、それとも、本来1つの犯罪として、全体を1つで考えるべきものを修正するという一般的な訴因変更なのか。そのどちらと考えるかによって結論が違ってくると思います。


検察は、両方とも同じ収支報告書の記載だが、西松建設に関連する話と陸山会の不動産取得の話とは背景事実が全然違うから、常習累犯型のように公判前整理手続を経ていても訴因変更が認められるということが言いたいんだと思います。しかし、果たしてそうなのかどうか、が問題です。


私は、もともとの西松建設の事件も非常に問題があるということを去年の3月から言い続けてきた通りですが、その後の陸山会の不動産取得に関連する政治資金問題も、政治資金規正法違反上ほとんど起訴価値がない。こんなものはおよそ刑事罰の対象にすらならないと思います。ですから、新たに明らかに処罰する必要がある別の犯罪を訴因に加える常習累犯窃盗型などでは決してないと思います。言ってみれば、付け加えるべきものの処罰価値があまりに低いから、そんなのがもしギリギリ政治資金規正法違反になるとしても、それによって、被告人の犯罪全体の評価にほとんど影響がないので、訴因変更を認めるべきではないと思います。裁判所は訴因変更請求を却下すべきということになります。私はそうなる可能性が強いと思います。この問題はそういうことです。


そしてもう1つややこしいのが、昨日出ていた共同通信の記事で、「起訴状変更で表現修正」と書いてあります。これだけ見ても恐らく、100人のうち99人は何のことか分からないと思いますが、たぶんこういうことだと思います。大久保氏の訴因変更請求書には、尐なくとも陸山会の不動産取得に関連する虚偽記入の事実については、石川氏の起訴状の方で大久保、池田と共謀と書いてあるわけですから、「石川氏と池田氏との共謀の上」と書かざるを得ないわけですが、問題は、もともと起訴されていた西松建設関連の虚偽記入の事実は大久保氏単独犯だということです。ですから、そこのところを、訴因変更請求書で、全部「石川、池田と共謀の上」に変更するというと西松建設事件も全部石川氏、池田氏が共謀している話しになってしまう。そういう共謀の事実はないわけですから。それはおかしいという指摘を受けて、検察が、訴因変更請求書を修正したということだと思います。


しかしそれを考えるとますますおかしいですね。同じ収支報告書の虚偽記入の1つの犯罪のうちの一部は単独犯で、一部は3人の共謀だと言うのですが、その1つの犯罪のうちの一部だけが共謀というのは刑法理論上は一体どう考えるのかさっぱり訳が分からな。起訴状の書きようがない、犯罪事実が支離滅裂になってしまう事件というのは通常無罪です。起訴状の記載と、訴因変更請求だけで収拾がつかない事態になっているということは、刑事事件の公判維持、立証という面で、ほとんど破綻しかかっていると言っていいのではないかという気がします。

郷原信郎 on Twitter
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http://twitter.com/nobuogohara

投稿者: 《THE JOURNAL》編集部 日時: 2010年5月15日 17:29
 

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コメント
01. 2010年5月16日 07:34:17: zWCshxv6jA
まことに分かりやすい説明です。納得です。
三井元検事さんも、ご自分の冤罪に加えて、こうしたことでも、論理的にかつ明快に発言をしてくださると、裏金問題についても国民の認識が広まるのではないでしょうか。
郷原氏の長崎地検のかっての同僚の方たちが検察内部で刷新の動きをはじめることにも期待したいものです。

02. 2010年5月16日 08:36:14: E6C1I8SGw6
小沢首相は実現しなかった。
その原因が例の西松事件。まぁ事件と言って良いのか微妙ですが・・。


03. 2010年5月16日 10:10:40: Eubf01LZLM
郷原さんが平易に説いてくれてもマスゴミは聞く耳を持たない。
困った国とマスゴミである。


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