明日で５年目を迎えるＪＲ福知山線脱線転覆事故現場には、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会ですら「見たこともない。不思議だ」と首をかしげる「物」が、現場には残されていた。
　それは一体なにか。現場のレールに残されていた「白い粉状の物」である。
　普通に考えれば、電車脱線事故現場の「白い粉状の物」は、レール下に敷いてある砂利（バラスト）の粉砕痕である。
　だが、現場のレールに残された「白い粉状の物」の正体は、本当に砂利なのだろうか？　どうも砂利とは、少し違うような気がしてならない。
　というのは、他の電車脱線事故でレール上に「白い粉状の物」が付着していた、との話を聞かないからである。
　たとえばカーブで車輪が何らかの弾みで外れ、軌道外の砂利を車輪が砕いたとしても、既に車輪が外れてしまったレールには、「白い粉状の物」となって付着はしないと推測される。 　

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