ＪＡＬ１２３便生存者が搬送された病院の医師談（『墜落現場―遺された人たち』）
　「右手はだらりとしている。右肋骨にひびがあり、骨折もある。おなかは硬くなっていて動きがほとんどない。驚いたのはＣＰＫという検査結果なんです。これは普通、交通事故なんかのとき、筋肉の損傷程度を診る検査なんです。体内から出る酵素なんですけどね。
　そのＣＰＫが普通は何十の単位なのが、４万以上もあったんですよ。とにかくびっくりしました。通常は考えられない数字です。これだけでも完全に重症です。飛行機事故の凄まじさというか、かつて経験もしなかった異常な数値です。これだけのすごい衝撃に、小さなかよわい人間の体がよくも耐えられたものです」。
　ＣＰＫ値が、「かつて経験したこともない異常に高い値」だった原因は何なのか？ 　

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