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http://www.janjannews.jp/archives/2336451.html
石川議員逮捕は検察の暴走、「帝人事件」の轍を踏むな2010年01月18日政治・政党 さとうしゅういち
1934年、鳩山一郎文部大臣(のちの総理、由紀夫総理のおじいさん)が辞任に追い込まれ、三土忠造・鉄道大臣ら政財界の大物が逮捕・起訴されるという帝人事件が発生。斎藤実内閣(当時)総辞職の背景となりました。
しかし、この事件で起訴された全員が1937年に無罪となり、「倒閣を目的にしたでっち上げ」であることが明らかになりました。
帝人事件
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%9D%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6
でっち上げの背後にいたのは、司法官僚出身で、ファシズム色の強い当時枢密院副議長の平沼騏一郎とされています。そして、「検察ファシズム」だと批判されました。
ただ、全員が無罪になったときは、とき既に遅し。政党政治は転覆され、日本は軍国主義へと突き進んでいたのです。
なぜ、75年前のこのことを取り上げるか? それは、小沢一郎・民主党幹事長の政治団体の収入未記載容疑で石川知裕衆院議員らが逮捕されたことと、共通性を感じるからです。
「共犯者」締め上げ、シナリオでっち上げ?
もちろん、政治団体が土地を買うというのは、一般市民感覚からすれば疑問符がつきます。しかし、それはそれとして、受託収賄ではなく、政治資金規正法上の未記載という被疑事実で、身体拘束を伴う逮捕、それも、土日をのぞけば国会会期が始まる前の15日というタイミングでの逮捕には検察の焦りを感じます。
特捜部は、水谷建設から小沢さんが公共工事受注の見返りとしてお金をもらい、それを隠していたというシナリオをマスコミにリークし、マスコミは連日それを報道しています。
しかし、そもそも、2009年3月に特捜部は西松疑獄で陸山会を捜索しています。にもかかわらず、受託収賄につながるような証拠は何も出てこなかったわけです。何かあればそのときに出てきているはずです。検察は強引に小沢さんにダーティーなイメージをつけようとしているのではないでしょうか?
だいたい、当時野党だった小沢さんよりも、二階・元経済産業大臣や、森元総理らのほうが、よほど職務権限があったはずです。建設会社幹部を締め上げて、「小沢さんに金を渡した」と「吐かせ」、それを証拠にしようという按配なのでしょう。
これは、秋田県北秋田市長選挙に関して「公選法違反」の容疑で逮捕された元鷹巣町長・岩川徹さんの例にも似ています。岩川さんは二階堂甚一運転手にお金を渡して票を取りまとめてもらったという容疑で逮捕されたのですが、二階堂運転手は単なるアルバイト運転手で、お金もバイト代です。それを検察・警察が締め上げて、買収容疑をでっち上げたのです。二階堂運転手は、一審で有罪判決を受けましたが、控訴し、一転、無罪を主張しています。
岩川元町長逮捕は「でっちあげ」と元運転手が控訴−JanJanニュース
http://www.news.janjan.jp/living/0911/0911263686/1.php
帝人事件でも、長期間にわたる拘束や拷問があったと伝えられます。
民主主義転覆につながりかねない
今回の検察の行動を放置すれば、結局は戦前の帝人事件の繰り返しになりかねません。政党政治関係者が、貶(おとし)められ、罪が晴れたときには、既に日本は軍国主義へ暴走していました。政党政治家への不信も追い風として、1936年には青年将校による2・26事件も発生しました。
その道をもう一度繰り返して良いのか?
今、「この程度」のことで、国会議員を逮捕しているなら、石川議員はおろか、自民党の二階前経済産業大臣を初めとする大半の議員や、千葉県の森田健作知事らも逮捕になるでしょう。政治家で刑務所が満杯になります。
自民党は既に賞味期限が切れた政党である。そもそも、企業献金を経団連加盟企業からたくさんもらっているのは自民党です。格差と貧困を拡大したA級戦犯で、多くの庶民の怨嗟(えんさ)の的になっているのが自民党です。その自民党への支持が回復するとも思えない。
日本共産党は政党助成金も企業家金ももらわず、党費と個人カンパ、機関紙代で財政をまかなっており、自他共に認める「クリーン」な政党です。が、すぐに政権を担うところまで勢力を拡大するとはちょっと考えにくい。
そうした中で、誰が主導権を握るのか? 恐ろしいものがあります。選挙で選ばれた政治家ではなく、他のものへの期待。あるいは、ナチスのような国家社会主義的な政治家への期待も考えられる。
これらは、下手をすれば日本を滅亡へと導きかねない。まさに、戦前の日本は、政党政治家に絶望した国民が軍部を押し上げたこともある。軍部があたらしげに見えてしまったのです。帝人事件から11年後の1945年。日本は焼け野原になったのです。
古臭い勢力が検察を利用?
そこまでいくことはないかもしれない。しかし、今回の検察の動きの背景には、古臭い勢力が検察の背景にあり、それが、既得権を奪われまいとしてあらゆる手段を使っていると感じます。
検察を利用したクーデターを企てているのは、記者クラブの利権を奪われかかっているマスコミ。そして、自民党長老を中心とする勢力ではないか?
自民党内でも、若手小泉チルドレン系と長老系は利権を巡り激しい闘争があると思います。ライブドア事件などは、前者の代表であるホリエモンが後者の長老系につぶされた、という側面もあります。
基地問題でアメリカが怒っている、などという報道もありましたが、情報操作の感があります。最近、アメリカも、日本国民から恨まれたらまずいと思ってか「日米同盟のほうが個々の基地問題より大事」というスタンスを高官が表明しています。
おそらく、アメリカも日本国民の怒りの矛先が自分に向かないよう火消しに走っているのではないか? 結局、古臭い既得権益護持勢力が、アメリカを出汁に、民主党政権たたきを続けているのが実態ではないのか?
この古臭い勢力は、およそ「日本国民全体のための合理性」というものとは無縁です。だから怖いのです。日本を古臭く、一部の「エライ人だけでつくる」ことで活力のない国にしてしまうでしょう。
過渡期に必要な「小沢的」指導力
確かに、小沢さんの土地購入には疑問を持つ市民は多い。また、小沢さんの「独裁」への批判もある。
ただ、小沢さんの独裁には、「年配男性のエライ人による談合」で権力を寡占してきた日本の特に地方における政治に風穴を開けることにも貢献している面があるのです。
たとえば、選挙の候補者擁立も、放置しておけば「年配男性のエライ人」ばかりになりかねないのが、地方の実態です。そこを小沢さんが、指導力で女性や若手を大量擁立し、これが成功しているのです。
そういう意味で、小沢さんは、「年配男性のエライ人(土豪、お殿様、大富豪)」などからしても、頭にくる存在かもしれません。でも、いつまでも「年配男性のエライ人ばかり」が権力を寡占していたら、他の人のモチベーションが下がります。ニーズにあった政策が出てこなくなるでしょう。たとえば、年配男性のエライ人にいまどきの子育ての苦労、若いものの雇用問題などは、どうしても理解しがたいでしょう。
日本の地方から若者や女性が流出し、活力がなくなっているのはそういう部分も結構関係があると思います。それを打破するためにも、「小沢的指導力」による「自民党体制打破」は、「今」は必要だと思うのです。
もちろん、民主主義や人権を勝ち取る下からの運動は絶対に必要です。わたしもそれには取り組んできたつもりです。今後とも、自身が保有するハンドマイクなども活用しながら、「エライ人」でない「ふつうの人」にどんどん政治に興味を持ってもらい、政治的に訓練しあう場を作っていきたい。
また、日本共産党が小沢批判をするのはとめません。彼らには十二分に金の問題で他勢力を批判する資格がある。民主党も、日本共産党の要求を入れ、企業団体献金全面禁止に突き進むべきだと思います。そうすれば、「過去のことは過去のこと」として「これから」については、自民党と差をつけられます。
千葉法相は「広義の指揮権発動」を
しかし、自民党などの古い勢力の「エライ人」たちには、小沢批判の資格はないと断言します。彼らが検察をうまく利用して、自分たちの既得権益維持を図り、はたまた政権転覆を図ろうとするならばそれは言語道断です。鳩山総理が、小沢幹事長を激励したのは当然です。
【定期党大会】鳩山由紀夫総理大臣(代表)挨拶
http://www.dpj.or.jp/news/?num=17535
千葉法務大臣は、部下である特捜部に、リーク(厳密には国家公務員法違反)をやめさせるべきです。強引な自白強要や、無理な捜査がないかどうかチェックすべきです。
捜査をストップさせることも指揮権発動ですが、リークをやめさせることも含め、政治主導で、検察の暴走を抑えるべきです。
◇記者の「ブログ」「ホームページ」など
広島瀬戸内新聞
http://hiroseto.exblog.jp
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