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1月7日14時44分配信 読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100107-00000732-yom-soci
民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」が2004年10月に購入した土地を巡る問題で、同会が土地代金を支払った直後に、4億円の定期預金を担保にして銀行から同額の融資を受けたことにより、約450万円の損失を出していたことが、関係者の話でわかった。
融資の返済に伴う利子の支払額が、預金で得られる利息額を上回ったためだ。同会はこの融資を小沢氏名義で受けており、同氏に参考人としての事情聴取を要請している東京地検特捜部は、なぜこうした不自然な資金移動が行われたかについても、説明を求めるものと見られる。
同会は04年10月29日、東京都世田谷区深沢の476平方メートルの土地を約3億4000万円で購入。その際、小沢氏が用意した簿外の現金4億円を土地代金に充てたことが判明している。同会はこれとは別に、小沢氏の関連政治団体などが保有していた計約1億8000万円と同会の資金を合わせた4億円で定期預金を組み、土地代金の支払い直後、定期預金を担保に小沢氏名義で同額の融資を受けた。
特捜部は、4億円の定期預金と融資は、簿外の現金4億円で土地を買ったことを隠すための偽装工作だった可能性が高いと見ている。同会はこれまでの読売新聞の取材に、「定期預金を担保に金融機関から借り入れた4億円を土地代金に充てた」と説明していた。
関係者によると、同会が銀行から受け取った定期預金の利息よりも、融資の返済で支払った利子の利率が高かったため、同会は融資の返済が終わるまでの約2年間で、計約450万円の損失が出たという。
銀行関係者によると、定期預金を担保にした融資は、定期預金の解約が難しかったり、短期的な借り入れの必要が生じた場合などに利用されることが多い。しかし、今回のケースでは、わざわざ定期預金を組んだうえに、受けた融資の一部を関連政治団体に還流させるなど不自然な点が多く、ある銀行の元役員は「なぜ陸山会が預金を担保にした融資を利用する必要があったのか全く理解できない」と指摘している。
定期預金を担保に同額の融資を受けていた理由について、同会は読売新聞の取材に回答していない。